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中部電力、東清水FCが30万kWで本格運用を開始

~50/60Hz地域間の電力融通機能を強化

 中部電力は15日、東清水周波数変換所(東清水FC)が調整試験を終え、周波数変換能力30万kWでの運用を開始したと発表した。

 東清水FCは、3つある周波数変換所の1つで、50Hz地域と60Hz地域の間で電力融通を行なうための施設。両地域で異なる電源周波数を変換する機能を持つ。

 東清水FCは、2006年3月に周波数変換能力10万kWで一部運用を開始し、2014年12月に30万kWでの本格運用を予定していた。しかし、東日本大震災を受けて、変換能力を約13万kWに強化するとともに、本格運用の時期を繰り上げる意向を示していた。これにより、3つの周波数変換所の合計変換能力は約120万kWとなる。

 さらに、今年1月には一般社団法人 電力系統利用協議会(ESCJ)が、震災時などの電力融通を念頭に、2020年度を目標に変換能力を90万kW増強する意向を示している。

国内の地域間連系設備の現状(2012年4月時点)。周波数の異なる地域を結ぶFCは、北海道本州間と並んで地域間送電のボトルネックとなっている

伊達 浩二