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オイルヒーターの電気代が広告表示よりも高額に――国民生活センターが調査
(2012/12/21 00:00)
国民生活センターは、オイルヒーターの広告に書かれている電気料金について調査を行なったところ、実際は使用環境によって広告より高い結果が出たことを明らかにした。
調査対象となったオイルヒーターは、14~26℃の範囲で7段階の温度設定ができる点が特徴。温度センサーで感知した室内温度との差から、出力を4段階に自動で切り替えることで設定した温度に調節する。
販売者の商品広告では、この自動切り替え運転によって、電気代が1日197円になることが謳われていた。試験条件として、1日の気温が「5.2℃~13.4℃」の条件下でシミュレーションされた旨は記されていたが、風などの外気条件や、測定を行なった部屋の断熱性能などは示されていなかった。
調査依頼を受けた国民生活センターが、戸建の一般的な断熱壁の部屋で、広告データと同じ運転モードでテストを行なったところ、外気温が10℃で一定の条件では、1日の電気代は広告よりも約20%高い238円となった。一方で、外気温を13℃で一定にした場合、広告データと類似した動作となり、1日の電気代は広告よりも約20%安い164円となった。
同センターではこの結果を受け、当該商品は気象条件や居住住宅の仕様、使用状況など、使用環境に大きく依存する商品で、広告データは実際に使用する環境とは大きく異なる場合があるため、消費者に誤認を与えないよう広告に配慮することが望ましいとした。
同センターより説明を受けた販売者は、Webサイトにて「1日197円」を強調する表示を取りやめ、広告に「実際の電気料金は、ご使用の環境・建物の構造や断熱材・外気温・風速・日照条件・電力会社との契約内容によって異なる場合がございます。」を追記するなど、自主改善を行なったという。
なお、調査対象の商品、ならびに販売者について、同センターは明らかにしていない。