東芝、福島県南相馬市に日本最大規模のソーラー発電所を建設

 東芝と福島県南相馬市は、総発電能力10万kWの太陽光発電所群建設およびスマートコミュニティ導入に関する協定書を締結したことを発表した。太陽光発電所群の建設・運営に関しては、今後特別目的会社を設立、事業化検討を進めた上で、2012年度中の着工、2014年度までの運転開始を目指すという。

 南相馬市の復興と地域活性化を目的とした事業計画。太陽光発電所群の建設計画が進められているのは、福島県南相馬市が再生可能エネルギーを重点的に導入するエリアとして指定している右田・海老地区、真野地区、原町東地区をはじめとする沿岸部全域。これらの地域に数カ所に分けて太陽光発電所群を建設、日本最大規模となる発電能力10万kWを目指す。年間推定発電電力量は、10,500万kWhで、一般家庭約3万世帯分に相当するという。

 なお、これらの発電所群には東芝などが、環境省「平成23年度再生可能エネルギー事業のための緊急検討委託業務」で委託され、今年1月から実施可能性調査を行っている発電能力2万kWの太陽光発電事業も含まれる予定。

 また、太陽光発電所を核としたスマートコミュニティ構築も計画。具体的にはバイオマス発電や小規模水力発電など、太陽光以外の再生可能エネルギーの活用や、蓄電池、地域のエネルギー管理を行なうEMS(エネルギーマネジメントシステム)などの導入も検討している。

 東芝では、同社の事業経験や技術を活かし、最適な事業内容を検討、被災地の復興に貢献できるよう努めるとしている。






(阿部 夏子)

2012年6月20日 12:58