三洋、GOPANの累計出荷台数が10万台を突破

 三洋電機は、同社のライスブレッドクッカー「GOPAN(ゴパン)」の累計出荷台数が10万台を突破したことを発表した。GOPANは昨年11月11日に発売したものの、問い合わせ件数が生産台数を上回ったため、12月に一度発注停止、その後4月27日より発売を再開した経緯がある。そのため、実質約2カ月で累計出荷台数が10万台を記録したことになる。

左から、「お米の未来づくり研究会」の幹事を務める山崎商店の山崎正人さん、三洋電機 マーケティング本部 事業企画部 伊藤千恵さん、マーケティング本部 古長亮二さんライスブレッドクッカー「GOPAN」発売から7カ月で累計出荷台数10万台を記録した
GOPANでは、米粉からではなく米から米パンが作れるインターネットのレシピサイト「cook pad」で、募集されたオリジナルレシピ「くるみゆべし米パン」様々な種類の米の米パンを焼くことができる
三洋電機 マーケティング本部 古長亮二氏

 三洋電機 マーケティング本部 古長亮二氏は、「年間約60万台のホームベーカリー市場での、10万台達成ということで、この意味合いは大きい。GOPANには、様々な想いを込めてこれまでも色々な活動を行なってきた。その想いが通じているのか、ユーザー調査で購入理由を尋ねたところ『GOPANを使うことで、米の消費拡大に貢献できる』と答える方が多かったのは、嬉しい驚きだった」と語った。

 GOPANは、米からパンが作れるというこれまでにない機能が注目されているライスブレッドクッカー。三洋電機では、GOPANを通して社会的貢献を目指すとして、発売当初から「食料自給率の向上」「朝食欠食改善」「地産地消」の3つを目標として掲げていた。これらの目標を達成するために、社内体制を強化。米の生産者や、自治体、政府などとの共同企画に取り組む「渉外」チームを作り、積極的に働き掛けを行なってきたという。

GOPANでは、食料自給率の向上を目指す朝ごはんを食べない朝食欠食の改善を目指す米をたくさん食べることで、地産地消にも貢献できるという

 これらの体制により、GOPANは国内外での各種イベントの出展や、子供たちへの食育授業などを実施してきた。また、米の消費を促すため、国内の農家や米販売者向けと共同で、様々な活動を行なっているという。これらの活動を通して、福島県など一部の自治体では、GOPAN購入ための助成金制度なども実施された。

GOPANを使った食育授業なども行なっているマレーシアや台湾でのイベント出展も行なった秋田や福島などではGOPAN購入助成金を実地する自治体も
「お米の未来づくり研究会」の幹事を務める山崎商店の山崎正人さん

 会場には、全国米殻点の会員制組織「全国米殻店経営研究会」から発足した「お米の未来づくり研究会」の幹事を務める山崎商店の山崎正人さんも登場。お米未来づくり研究会とは、GOPANを使って米の消費拡大を活動を自発的に行なっている有志の会だという。具体的な活動としては店頭でのGOPANを使った試食などを実施しているという。

 山崎さんは、自身の取り組みについて「最初は、三洋電機の製品を売るために私たちが利用されるのではないかと不安だった。しかし、担当者の米の消費拡大に貢献したいという言葉に心を打たれた。本来米屋がやるべきことを三洋さんがやってくれている。今からでも遅くない、私たち米屋ができることをやろうと思ったの 」と語った。GOPANを使った店頭でのイベントには、これまで顧客に取り込むのが難しかった若い世代の人たちも多く訪れているという。

 山崎さんが所属するお米未来づくり研究会では、7月13日に、各店舗でGOPANの試食イベントを行なう。米殻店ならではの、米パンが各店舗で試食できるという。参加店舗などが、GOPANのホームページにて掲載する。

米の消費量が少なくなることで、米殻店の店舗数も年々減少しているという「お米の未来づくり研究会」では、GOPANを使って米の消費拡大を活動を自発的に行なっているお米の未来づくり研究会では、7月13日に各店舗でイベントを行なうという





(阿部 夏子)

2011年6月16日 15:02