東芝、住宅向け太陽光発電システム事業に参入


太陽光発電システムのイメージ図
 東芝は、住宅用の太陽光発電システム事業に参入すると発表。4月1日より各システムの販売を開始する。ラインナップは以下の表の通り。

製品名型番希望小売価格
太陽電池モジュールSPR-210N-WHT147,000円
パワーコンディショナTPV-PCS0400A(4.0kW)304,500円
TPV-PCS0550A(5.5kW)420,000円
カラー表示器TPV-CM001A-CM(カラー表示ユニット)99,750円
TPV-CM001A-SU(計測ユニット)


太陽発電モジュールには、サンパワー社の単結晶型モジュールを採用
 このうち太陽発電モジュールには、セル変換効率21.5%で“世界最高水準”を謳う米サンパワー社製の単結晶型モジュールを採用。限られたスペースに配置でき、多くの発電量も得られ、さらに光学・電気特性にも優れているため、朝や夕方、曇りなど光が弱い時も効率的に発電できるという。

 この発電モジュールをパワーコンディショナ(モジュールで発電した電気を変換し、家庭で使えるようにする装置)と組み合わせることで、総合発電効率は“世界最高水準”の15.9%になるという。

 東芝は参入の狙いについて、住宅向け太陽光発電システムが環境意識の高まりや補助金制度などにより普及が進んでいる点を指摘。今後も普及が拡大し、住宅向けの市場規模は2008年度の1,400億円から2015年度には6,000億円になると予想しており、東芝では2012年度に国内シェア10%を目指すという。 

 また東芝は、電力の需要と供給を自動で最適化できる次世代電力網「スマートグリッド事業」も推進しているが、スマートグリッドで重要な役割を占める「分散電源」(家庭など需要地で発電する小規模な発電設備)の1つである太陽光発電システムに参入することで、同事業の強化が図れるとしている。

 このほか、新型二次電池「SCiB」や、通信機能などを持った高機能型の電力メーター「スマートメーター」など、同社が推進する事業と組み合わせ、総合的な太陽光発電システムの販売も検討しているという。

 事業に関わる人員は、開始当初は約30名体制で、2012年度には80人規模へ増強する予定。また、施工業者教育のための研修センターも新設し、2010年度中に約3,000人を研修するという。

パワーコンディショナカラー表示器



(正藤 慶一)

2010年3月1日 13:44