LED電球への取り替え率は5%、普及拡大は低価格化がカギ
――東京電力調査


2009年後半に続々と登場したLED電球。既存の電球との取り替えは進んでいないが、ユーザー側の使用意向は高い(写真は東芝ライテック「E-CORE 一般電球形 8.7W」)
 東京電力は、電球形蛍光灯やLED電球など、省エネ型電球への切り替えに関するインターネット調査の結果を発表。LED電球を既存の電球に切り替えている人は5%ほどで、一層の低価格化が求められているという結果となった。

 調査は11月18日と19日に実施。全国の20代~60代の男女各725人、合計1,450人から意見を募った。

 LED電球に関しては、全体の63%が「知っている」と、半数以上が認知しているものの、「購入した」と回答したのは10%で、「購入し取り替えたことがある」は5%に留まった。

 LED電球のイメージに関する自由回答では、「値段の高さ」が最も多く、LEDの特徴である「長寿命」「消費電力が少ない」を上回る結果となった。ただし、別の設問では「条件次第で(LED電球を)使用したい」が73%と、使用意向が高いという結果も出ている。東京電力ではこのことから、さらなる価格低減が普及を加速する可能性が高いとしている。

「LED電球が販売されていることをご存知ですか」という設問の回答。認知率は53%だが、購入し、取り替えた人はわずか5%となったただし、使用意向を持つ人は多い。東京電力では価格低減が普及の鍵としている


 電球形蛍光灯については、「取り替えた」が58%と、LED電球よりも高い割合となった。使用した感想についての自由回答では、上位から順に「明るくなるまで時間がかかる」「価格は高いが長寿命で電気代が安い」「光が白熱電球と大きく変わらない」という回答となった。

「白熱電球の製造が2012年までに中止することをご存知ですか」という設問。「知らない」が70%と圧倒的に多い
 また、白熱電球の製造が2012年で中止されるすることについては、「知らない」が70%、「聞いたことがある程度」が20%と、認知率の低さが目立った。

 このほか、照明が家庭全体におけるエネルギー使用量のうち、どれほどの割合を占めるか、という設問も用意された。同社によれば実際は16.1%とのことだが、回答では「10%以下」が最も多い結果となった。電球形蛍光灯の消費電力や寿命に関する問いでも正確な回答が少なかったことから、東京電力では「省エネ性の高い電球への積極的な取替えは、寿命の長さやランニングコストを含めた正しい理解が課題」としている。




(正藤 慶一)

2009年12月22日 17:19