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クラウド対応のココロボは、ゴミの日や電車の運行情報も知らせる――東急の新築マンションに試験導入
(2013/4/4 00:00)
シャープと東京急行電鉄は、シャープのロボット家電「COCOROBO(ココロボ)」を活用した、クラウドサービスによる新しい生活スタイルの調査を、4月上旬より実施する。3日、調査開始に先駆けて、クラウドサービス対応のココロボを公開した。市販モデル「RX-V100」よりソフトウェアを変更した限定モデルのため、一般向けの販売はない。
この調査は、日常生活に必要な情報やサービスを、シャープが提供するクラウドサービスが収集・加工し、ココロボの音声認識技術を用いて、音声で提供するというもの。調査が実施される場所は、東急電鉄が4月より開業する新築賃貸マンション「スタイリオ品川中延」(東京都品川区)。
調査モデルのココロボが提供するサービスは、「実用性」「利便性」「感性」の3つに分けられる。「実用性」では、ココロボに「おはよう」と話しかけると、「今日は燃やすゴミの日だよ」「今日はエレベーターの定期点検だよ」など、マンションからのお知らせが入居者に伝達される。
また「電車は?」と尋ねると、「東急線は平常通り運転しているよ」など、交通運行情報を知らせる機能もある。このほか、ウェザーニューズから提供される天気情報、毎日新聞から提供するニュース情報も利用できる。
「利便性」では、家電との連携が可能になる。例えば「AQUOSつけて/切って」と話しかけると、ココロボが自動的にテレビをON/OFFする。エアコンとの連携も行なわれる予定。
「感性」では、ココロボを気軽な話相手として利用できる。例えば「疲れた」と話しかけると、ココロボが「お疲れさま。じゃあ肩でももんで……あげられないか」と、ノリツッコミを行なうパターンも用意されている。
調査は4月初旬から12月末日まで、3回の期間に分けて実施される。調査対象は、同マンションの入居者のうちの希望者。各回20世帯まで、最大60世帯。
今回の試みの狙いとして、東急では入居者サービスの向上を、シャープでは音声インターフェースの有効性、会話パターンの分析、提供する情報の効果検証を挙げている。また両社とも、今回の調査で得られた結果をもとに、新しい商品の開発やサービスの提供を目指すとしている。
なお、試験モデルのココロボには、東急線のマスコットキャラ「のるるん」がデザインされている。
スタイリオ品川中延は、東急電鉄による全158戸の賃貸マンション。一部住戸に太陽熱利用ガス温水システム「SOLAMO」を、共有部や専有部の一部にLED照明を備えている。間取りは1Kから2DKで、月額の賃料は87,000円~211,000円(管理費除く)。所在地は東京都品川区二葉4丁目27番16号。最寄り駅は東急大井町線・都営浅草線の中延駅(徒歩4分)。現在入居を受け付けている。