パナソニック、エコナビで年間約2,000L節水できるシステムキッチン
システムキッチン「リビングステーション」 |
パナソニックは、年間約2,000L節水できるシステムキッチン「リビングステーション」の新モデルを6月21日より発売する。引き出しの収納量が大きく、設計の自由度の高い「New Lクラス」と、収納量がコンパクトで価格の安い「New Sクラス」が用意される。価格は、エントリーモデルの「New Sクラス」が1,049,895円から。
「リビングステーション」はシンク、IHクッキングヒーター、食洗機、レンジフードなどが一体となったシステムキッチンのブランド。
新製品では、水栓に加え、レンジフード、IHクッキングヒーター、食器洗い乾燥機など各機種に同社独自の省エネ技術「エコナビ」を搭載し、節電、節水性を高めた点が特徴となる。エコナビとは、運転状況をセンサーで検知して、自動で運転を制御する同社独自の省エネ技術を言う。
リビングステーションを表側から見たところ | カウンターの裏側にはLEDライン照明を搭載し、手元を明るく均一に照らす |
新製品のNew LクラスとNew Sクラスに加え、シンプルなデザインが特徴の従来モデル「V-Style」がラインナップしている | リビングステーションシリーズのコンセプトは「テキパキ調理」、「かしこい収納」、「おそうじラクラク」、「しっかりエコ」の4つ |
水栓には、センサーで水の止水、吐水をコントロールできる「エコナビ搭載トリプルセンサー水栓」を採用。ハンドルがなく、水栓上部に搭載したセンサーに手をかざして操作する。
さらに水栓の付け根には、タッチパネル式の操作ボタンが付属。「節水ボタン」を押すと「エコナビモード」に切り替わる。エコナビモードでは、皿や手をかざした時に、水栓の下側と付け根部分にある「下センサー」が感知し、自動的に水が出て、離すと水が止まる。これにより、年間約2,000Lの節水効果があるという。
実際にエコナビモードを作動させて、蛇口の下に皿をかざしたところ、1秒ほどで蛇口から水が出た。離すとすぐに水は止まり、反応は早い。
エコナビモード中、蛇口の下にお皿や手を1、2秒ほどかざすと、自動的に水が出る。手や皿を離すとすぐに水が止まった | 水栓の付け根には、タッチパネル式の操作ボタンが付属する。エコナビモードにしたり、水量や水温を調節できる | エコナビ搭載トリプルセンサー水栓にはハンドルがなく、センサーに手をかざせば、水の止水、吐水をコントロールできる。さらに「節水ボタン」を押すとエコナビモードに切り替わる |
操作ボタンでは、水の流量と温度をそれぞれ5段階から選べるほか、シンクなどの水洗いがしやすいよう、シャワーホースが内蔵されている。
なお、もし停電した場合には、シンク下ユニット内の電源BOXの前にある手動ハンドルを回すことで、手動操作できるようになっている。
■レンジフード、IH、食器洗い乾燥機などにも「エコナビ」を搭載
水栓のほか、レンジフード、IHクッキングヒーター、食器洗い乾燥機にも「エコナビ」を搭載した |
ビルドインのレンジフード、IHクッキングヒーター、食器洗い乾燥機などにも「エコナビ」を搭載している。
レンジフードでは、調理温度や状況で連動し、換気風量を自動調節するほか、食器洗い乾燥機には、食器の量や汚れを見分けて節電、節水する機能を搭載する。
IHクッキングヒーターでは、鍋底温度を細かく検知して、こげつきを検知すると知らせる「光火力センサー」を搭載する。
従来モデルから好評のトリプルワイドIH | トリプルワイドで幅が広く、鍋やフライパンが広々と使える |
鍋底温度を細かく検知する「光火力センサー」を搭載 | キッチン家電用のコンセントも用意されており、使い勝手を高めている |
さらに上位モデルには、調理中や天面が熱くなっている際に、IHの周りがリング状に光って注意を促す「光リング」機能も搭載する。
「天面シルバー色(光リング付)」タイプと、光リングを省略した「天面ブラック色」タイプの2機種で展開する | 過熱時は、光リングが赤く点灯し、高温状態を知らせる |
■収納力を強化。また、カウンターキッチンはリビングに馴染むデザインに
使い勝手の面では、従来使われていなかったIHの下や、食洗機の下をキャビネット化して、収納力を強化した。IHの直下には、軽く押すと開くプッシュオープン式の小物棚「トリプルワイドパレット」を採用。計量スプーンや菜箸などが収まる。
またNew Lクラスでは、奥行き575mmで大容量の「ワンダFULLキャビネット」を採用。各棚をきめ細かく仕切ることで、効率的に収納できる。シンク下の引き出しには、連動して開く「シンクロパレット」を採用し、スペースを有効活用できるという。引き出しの側面や底面にはステンレス素材を使用し、上質感を出したとしている。
手入れの面では、IHやレンジフード、調理台がフラットで、シンクには隙間がないため、拭き取りやすいという。
New Lクラスには、奥行き575mmで大容量の「ワンダFULLキャビネット」を採用した | New Sクラスでは、奥行き475mmとした |
従来デットスペースだったIHの下や、食洗機の下などを棚にして、収納量がアップした |
IHやレンジフード、調理台がフラットで、シンクには隙間がないため、手入れしやすい | レンジフードはフラットで、飛び散った油も拭き取りやすい |
キッチンカウンターのデザインは、家族とのコミュニケーションを取りやすい「スマートステップ対面プラン」を新たに提案した。「家族と向き合いながら調理したいが、ごちゃごちゃした調理場や手元を見せたくない」という要望に応え、調理台の前に仕切りを設けて、手元を隠した。また、リビング側の色・柄の仕上げをリビングに合わせてコーディネイトできるため、キッチンとリビングを分断せず、居心地のいい空間が作れるという。
リビングの雰囲気に合わせてキッチンカウンターを演出できる | ごちゃごちゃとした調理時の手元が隠せる高さのカウンター | 販売されているシステムキッチンのうち、対面型は7割に上るという |
このほか、キッチンカウンターの天板には、新建材のバイオプラスチックを採用している。バイオプラスチックとは、植物由来の原料を含んだ建材で、植物由来原料を用いた樹脂と石油由来樹脂を均一に融合して生成される。同社では、このようなエコな素材を取り組む活動を、水まわりのさまざまな商品に広げていく予定という。
パナソニック エコソリューションズ社 マーケティング本部 住環境商品営業企画部 寺西信彦部長 |
パナソニック エコソリューションズ社 マーケティング本部 住環境商品営業企画部 寺西信彦部長は、今回の新モデルについて「節電、節水といった省エネと、快適空間を両立させるため、新製品は『エコアイディア』と『スマートソリューション』という2つの視点で開発した」と説明した。
(小林 樹)
2012年4月13日 00:00