関西電力、中国電力で火力発電所の停止が続く

 関西電力および中国電力で、火力発電所が点検のために停止する事故が続いた。

 関西電力では、堺港発電所3号機(40万kW)が、1月30日に蒸気の圧力を調整する中圧タービンバイパス弁が動作しなかったため、運転を停止している。現在、分解点検を行なっている。運転再開の日時は未定だが、できるだけ早期に運転再開するとしている。

 関西電力は、2012年3月23日までの平日について10%の数値目標を設定した節電を呼びかけており、電力需給の逼迫状況が強まる可能性がある。

堺港発電所3号機。呼称した中圧タービンバイパス弁の位置

 また中国電力の、下松発電所3号機(70万kW)では、1月28日にボイラーの漏水が発見され、点検修理を行なっている。こちらも、できるだけ早期に運転再開するとしている。

 なお中国電力では、下松発電所の停止と柳井発電所2-1号の定期点検延長により、2月の供給力を下方修正した。想定している最大電力1,058万kWに対し、供給力は1,201万kWから1,125万kWに、供給予備率も13.5%から6.3%に低下する。中国電力では、「一時的に供給力は減少するものの、予備力は確保できており、現時点では、安定供給に支障はない」としている。

下松発電所のボイラー水漏れ位置





(伊達 浩二)

2012年1月30日 14:12