タニタ、“社員食堂”のメニューが食べられるレストラン
“社員食堂”のメニューが食べられる「丸の内タニタ食堂」を来年1月にオープン |
タニタは、同社の社員食堂のメニューが食べられるレストラン「丸の内タニタ食堂」を来年1月より東京都 千代田区丸の内の丸の内国際ビルヂングにオープンする。
タニタの管理栄養士が考案した、バランスの良い、カロリーと塩分を抑えたメニューが食べられるレストラン。同社は、体組成計などを多く扱うメーカーとして、社員の健康にも配慮。カロリーや塩分を抑えたながらも食べ応えのある一食500kcal前後のメニューを社員食堂で提供し、社員の健康管理に積極的に取り組んできた。同レシピは2010年に「体脂肪計タニタの社員食堂」(大和書房刊)としてまとめられ、発売以来、続編も含めて約450万部のベストセラーとなっている。
今回のレストラン展開は、「社員食堂の実際のメニューを食べてみたい」という要望が多かったことから実現したものだという。レストラン開業に当たっては関東 関西に61店舗を展開する外食チェーンの株式会社きちりと業務提携。きちりの持つ運営ノウハウや、プロデュース力を活かし、新しい業態開発を目指すという。
2010年の発売以来続編と併せて約450万部のベストセラーとなっている「体脂肪計タニタの社員食堂」 | 読者から「社員食堂の実際のメニューを食べてみたい」という要望が多かったという | 今回のレストラン展開は、外食チェーン きちりと業務提携して行なわれる。左からはタニタ代表取締役社長 谷田千里氏、きちり 代表取締役社長 平川昌紀氏 |
具体的なメニューとしては、「日替わり定食(800円)」と週替わりの「スペシャル定食(900円)」の2種類を用意。一食当たりのカロリーは500kcal前後、塩分は3g程度に抑えられている。また、社員食堂の雰囲気を再現するためにも、配膳・下げ膳はセルフサービスで行なうという。
タニタ食堂で提供されるメニューは「日替わり定食(800円)」と週替わりの「スペシャル定食(900円)」の2種類。カロリー・塩分控えめで野菜が豊富な内容になっているという | メニューの一例「さんまの韓国煮定食」カロリーは501Kcalで、塩分は3.5g | 「ささみの衣揚げレモンあん定食」カロリー527Kcalで、塩分2.4g |
さらに店舗内には、業務用の体組成計を備えたカウンセリングルームも備える。常駐する管理栄養士が健康について無料でアドバイスを行なうという。
そのほか、店舗内のBGMやアロマテラピーにも配慮し「癒しや活力を生み出す空間を提供していく」としている。実際、店舗内のBGMは、脳波測定や自律神経において、科学的検証でリラックスできる曲を選択。「タニタ食堂の音楽」として、CD発売の予定もあるという。
営業時間は午前11時~午後3時で、土日・祝祭日は休業。「当面はランチのみの営業となるが、今後は要望に応じて朝あるいは夜の営業も視野に入れている」(タニタ ヘルスケアネットサービス推進室 南修二氏)という。レンタルスペースとしての貸出も予定している。
メニュー提供だけでなく、健康に関するアドバイスも無料で行なうという。また、イベントスペースとしての貸出も予定している | 場所は東京・丸の内を予定。当面はランチのみの営業となる |
タニタ 代表取締役社長 谷田千里氏 |
タニタ 代表取締役社長 谷田千里氏は、レストランのオープンについて「皆さま、おまたせいたしました、という感じ。これまで試食できるスペースや会社の社員食堂で食べることはできないのかという問い合わせが毎日のようにあった」と明かした。また、丸の内という場所を選択したことについては「丸の内は、日本経済の中心である場所。丸の内で働く男性、女性の健康に役立てて欲しい」。
会場からは1日2種類というメニュー数に対して「少ないのではないか」という質問が出た。これに関しては「私は最初、社員食堂で同じように1日1メニューでいいと思っていたが、周りに止められて2種類に増やした。選択肢を多くすると、どうしても個人の嗜好が出てしまい、偏りが出る。あえて種類を少なくすることで、食のバランスを優先させ、食材のムダも少なくなる」と話した。
きちり 代表取締役社長 平川昌紀氏 |
きちり 代表取締役社長 平川昌紀氏は、今回の取り組みについて「きちりにとっても新しい取り組みで、これからが楽しみ。健康分野の取り組むことは我々にとっても、重要なところ。大きな期待を持って、新たな価値を提供していきたい」という。
タニタ ニュートリションフードサービス事業部 南修二 部長 |
今後の展開について、タニタ ニュートリションフードサービス事業部 南修二部長は、「とにかく、新しい試みなので、まずはやってみないとわからないが、3月からはお弁当の販売も初めて行く予定。お客様の反応次第では、店舗を増やすことやフランチャイズ化も念頭に置いている。当面は、1日300人の来店、月で60万、年で7,200万の売り上げを目指す」と話した。
会場には、「体脂肪計タニタの社員食堂」のレシピを監修したをタニタ総務部の荻野菜々子氏も登場。荻野氏は、今回直接厨房に立つことはしないが、スタッフ育成やメニュー考案などで関わっていくという。
「丸の内タニタ食堂」のチーフコックとしては新たに加藤めぐ美さんが就任。荻野氏から、加藤氏にエプロンがプレゼントされるというパフォーマンスも行なわれた。
お店の状況次第では多店舗経営やフランチャイズ化も視野に入れているという | 「体脂肪計タニタの社員食堂」のレシピを監修したをタニタ総務部の荻野菜々子氏 | 「丸の内タニタ食堂」のチーフコックとしては新たに就任する加藤めぐ美さんにエプロンをしてあげるパフォーマンスも行なわれた |
(阿部 夏子)
2011年11月21日 14:39