ヤマダ電機の「LABI新宿西口館」オープンに約1万人が行列

~開店セールの目玉は扇風機
ヤマダ電機「LABI新宿西口館」

 ヤマダ電機は、新宿駅西口に「LABI(ラビ) 新宿西口館」を15日午前10時にオープンした。

 LABI 新宿西口館は、同社の都市型ストアブランド「LABI」の19店舗目となる家電量販店。新宿エリアへの出店は、LABI 新宿東口館に次ぐ2店舗目となる。所在地は東京都新宿区西新宿1-18-8で、新宿駅西口および南口から徒歩約5分の甲州街道沿い。売り場は地下2階~地上9階の全11フロア。営業時間は午前10時から午後10時まで。西口館についての詳細は、昨日の事前内覧の記事を参照されたい。

 この日の東京・新宿は新宿は猛暑の強い日差しにもかかわらず、開店前には、オープンを待つ長蛇の列ができていた。列は店舗の周辺をぐるっと囲み、さらに最後尾は繁華街地域から離れた工学院大学前付近のまで続いていた。炎天下の中、並んでいる人の多くはうちわをあおいだり、帽子をかぶって暑さをしのいでいた。

 主催者発表によると、9時30分時点での行列は1万人程度とのこと。早くから並んでいた人たちには、限定商品の引換券が渡されており、テレビなどの人気商品はその時点で品切れとなったものもあった模様だ。

正面入り口から続く列。混乱などは見られなかった外は炎天下にも関わらず、多くの人が並ぶ。うちわや帽子で暑さをしのぐ人が多かった列は周辺のビルをぐるりと囲むようにして、新宿西口に広がる副都心へと続いていた
列は都庁の近くまで続いていた最後尾は量販店が立ち並ぶ繁華街地域から離れたビルの谷間だった
先着限定商品は先に列に並んでいる人から順に引換券が配布された多くの人が日替わりの限定商品を買い求めに来ていた

 開店は予定されていた10時よりも約10分ほど早められた。並んでいた人々は順に店内に案内されていたが、開店後すぐに人が押し寄せたのが、扇風機のフロアだ。扇風機は、1人1台までだが、複数台を買い求める人と店員がやり取りをする場面も見られた。

1階入り口付近の開店時の様子開店後の1階には、多くの人がたまっていた
開店直後は扇風機売り場に人が殺到扇風機売り場のレジの列

 このほか、パソコンおよび周辺機器を扱う5/6階や、液晶テレビを扱う2/3階も混雑していた。なかには、オープン記念の福袋を用意する売り場もあった。

2011年夏モデルを中心に揃えている6階パソコンフロア地デジ化移行を前に、液晶テレビを扱う2/3階も混雑していた
5階ではオープンを記念した福袋が登場地下2階では、iPhone関連商品の福袋も

 LABI新宿西口館は、すぐ横手にビックカメラグループのソフマップがあり、裏にはヨドバシカメラが構える立地だ。さらに北側に歩けば小田急ハルク内にビックカメラもある。LABI新宿西口館のオープンによって、新宿駅は西口、東口ともに、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機という大手家電量販店が揃い踏みする形となった。

 この日の朝、西口のヨドバシカメラでは、通常の9時30分より開店時間を早めて営業。店舗の前では「省エネ家電製品大特価!! 」と書かれたチラシが配布され、LABIの開館セールと同じく7月15日~21日の7日間、セールを展開するという。さらに、店内では扇風機の特設会場が設けられていた。路地裏は行きかう人や、購入品の箱を運ぶ人で賑わい、店頭でチラシを配っていたスタッフによると、いつもよりも明らかに人出が多いとのことだった。

ヨドバシカメラは15日、開店時間を早めて営業したヨドバシカメラでは、扇風機の特設会場も裏路地は、いつもより人出が多いとのことだった
なお、LABI新宿西口館のすぐ真裏では、ドラッグストア「ダイコクドラッグ」もオープニングセールを開催しておいた「ダイコクドラッグ」のオープニングセールの様子

 甲州街道に面してLABI新宿と並ぶソフマップでも、スタッフが店外でチラシを配り、客を呼び込んでいる姿が見られた。チラシはビックカメラのチラシの中にソフマップのチラシが折りこまれており、ソフマップでも7月15~21日の7日間、“中古祭”と銘打ったセールを開催すると記載されていた。

 ビックカメラの新宿西口店では、同じく7月15~21日の日程で、“感謝祭”というセールが催される。チラシには「他店より高い品は販売員までぜひお申し付けください」と書かれており、店内へ足を運ぶと、大型液晶テレビのエリアが盛況だった。

 新宿西口では、複数の量販店のチラシを手にして、量販店を渡り歩く人の姿も見られた。テレビを買いに来たという20代の学生は、「LABIのチラシを見て買いにきたが、既に整理券の配布が終わっていて手に入らなかった。これから他の量販店もあたってみるつもりだ」と話し、ビックカメラのほうへ向かった。

LABI新宿西口館の横に並ぶソフマップでも、スタッフがチラシを配布。西口館に向かう人達がチラシを受け取っていた新宿西口のビックカメラ

 一方、新宿東口の様子はどうだろうか。LABI新宿東口館の開館時間は、西口館よりも30分遅い10時30分。この東口館でも、西口館オープンに伴うセールが開催されるため、店外には列ができていた。

西口を北上し、大ガードをくぐって東口へと抜ける大ガードを抜けると目の前に現れる、LABI新宿東口館
西口館オープンに伴うセールが開催されるため、店外に列ができていたLABI新宿東口館入り口でも、西口館と同じチラシが配布されていた東口館でも、家庭用蓄電池や太陽光発電システムを扱っている

 東口のビックカメラおよびヨドバシカメラ マルチメディア館は、比較的落ち着いている様子だったが、店頭では同じチラシが配布され、特価品も見られた。ヨドバシカメラのスタッフに東口にLABIが開店した影響について尋ねると、「新宿の西口と東口では客層も品揃えも違うため、特に影響はないと捉えている。今の時期は夏休みと言うことで若いお客様が多く訪れ、今日も客足は順調だ」と話した。

東口のビックカメラ東口のヨドバシカメラ マルチメディア館来年ビックカメラが入店するという新宿三越アルコット

 なお、新宿駅東口では来年、現在の新宿三越アルコットのビルに、ビックカメラが入店する。LABI新宿西口館の開館によって、新宿は東口、西口ともにビック、ヨドバシ、ヤマダの大手3社が並ぶ激戦地となったが、新宿エリアへの出店ラッシュは、まだ一段落というわけにはいかなそうだ。

 

※記事中の価格やポイント還元率は、当日の取材時点のものであり、これらの価格およびポイント還元率で販売されることを保証するものではありません。






(小林 樹)

2011年7月15日 14:28