東芝、SCiB二次電池を搭載したオフィス用蓄電池

~400W負荷時で約3時間給電
無瞬断パワーユニット「SBE1P-U100010SC」

 東芝は、自社開発の二次電池SCiBを搭載した、オフィス向け無瞬断パワーユニット「SBE1P-U100010SC」を7月15日に発売する。価格はオープンプライス。企業市場向けの製品で、価格は150万円前後と推定される。

 今回の無瞬断パワーユニットは、POSやサーバーなどのコンピューターシステムなどの用途が想定されている。これらの機器をユニットに接続することで、停電時にも電源が途切れることなくバッテリから電力が供給される。

 入出力は100Vで、出力用コンセントは4つ用意される。電池容量は1.6kWhで、400W負荷時のバックアップ時間は約3時間。最大出力の700W時のバックアップ時間は約1.8時間。バッテリの充電回復時間は約8時間。手動での切替により、夜間に充電池、昼間のピーク時にバッテリから給電することもできる。

 本体サイズは、228×640×689mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約59kg。設置は屋内専用。パワーユニット本体の期待寿命は約5年。

 SCiBは、Super Charge ion Batteryの略で、繰り返し使用に強く、充電時間が短いという特徴がある。基本はリチウムイオン電池だが、独自の負極材、セパレータ、電解液などにより優れた特性バランスを実現した。

 東芝では、新潟県柏崎市にSCiBの量産工場を建設しており、電気自動車や電動バイクなどで採用が進んでいる。一般用途向けの製品は、2012年に投入予定とされていたが、東日本大震災以降の電力事情を考慮して、製品化の時期を早めた。今後は、太陽光発電システムとの連携や、マンション用の蓄電システムなどの市場にも投入される。家庭用製品についても、2011年度下期の投入を予定している。






(伊達 浩二)

2011年7月11日 17:15