三菱、“世界初”洗濯物の乾きムラを狙って乾かす除湿乾燥機
~新機能「部屋干しムーブアイ」搭載
三菱電機は、洗濯物の位置と乾き具合を検知して乾かす“世界初”の除湿乾燥機「衣類乾燥除湿機 MJ-100EX/80EX」を、5月10日に発売する。価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は、1日の除湿能力が最大10Lの「MJ-100EX」が43,000円、最大8Lの「MJ-80EX」が37,000円。
1日の除湿能力が最大10Lの「MJ-100EX」 | 除湿能力は最大8Lまでの「MJ-80EX」 |
ルーバー内部に搭載されているのが「部屋干しムーブアイ」。 前方から上方にかけての441エリアの温度を赤外線センサーで検知し、 洗濯物の位置と乾き具合を検知する |
このことから本製品では、洗濯物の位置と乾き具合を自動で検知し、乾きムラを抑えるセンサー技術「部屋干しムーブアイ」を新たに採用した。これは運転をスタートすると、約3分間、上下左右の全441エリアの温度を赤外線センサーで検知し、洗濯物の位置と乾き具合を細かく判別、洗濯物が干してある部分だけに送風するというもの。一部の衣類が乾いた場合は、濡れている衣類のみに絞った運転に自動で切り換える。衣類の乾燥後は、自動で運転を停止する。
電源を入れると、「部屋干しムーブアイ」が洗濯物をチェック。約3分後に、洗濯物が干してある場所に向けて送風する |
乾いたバスタオル(左)と濡れたバスタオル(右)によるデモが行なわれた | こちらがムーブアイが検知した温度。濡れたバスタオルが置いてある右下の部分だけ、温度が下がっている。なお、検知単位は0.2度 | ムーブアイが検知した温度を使ってサーモグラフィー処理をすると、濡れたバスタオルの部分だけ温度が低くなっている(赤い部分は照明の 影響を受けている) |
さらに、上下150度、左右100度に自動でスイングする送風口「3次元広角狙えルーバー」も新たに搭載。部屋干しムーブアイが検知した洗濯物の位置と乾きムラに向けて、ピンポイントで自動送風できるという。また、風路を絞り風の勢いを強めることで、厚手の洗濯物や遠くに干した洗濯物の乾きムラも解消し、ニオイや不快感も抑制できるという。
なお「部屋干しムーブアイ」は、三菱電機のエアコン「霧ヶ峰」シリーズで、床の温度や人の状態を検知し省エネ運転する「ムーブアイNavi」でも採用されている、三菱独自のセンサー技術。霧ヶ峰のムーブアイは縦に8個並んだセンサーが左右を動きながら測定するが、除湿乾燥機でのセンサーは1つで、ルーバーの動きに合わせて洗濯物を検知する仕様となっている。
送風口には、上下150度、左右100度に自動スイングする「3次元広角狙えルーバー」を搭載。写真は下方向に送風している状態 | 上方向に送風しているところ。本体の背面方向へも風を送れる | こちらは従来モデルの送風口 |
電源を入れた時の「3次元広角狙えルーバー」のようす |
運転開始後、約3分間は、ムーブアイが洗濯物を確認するための時間となる | ムーブアイが衣類をチェックした後は、濡れた衣類に向けてピンポイントで送風する。動画中でも、左の乾いたバスタオルでなく、右の濡れたバスタオルに送風されているのがわかる |
【お詫びと訂正】初出時、上の2つの動画が逆に表示されていました。訂正してお詫びさせていただきます。
このほか、就寝時に運転を開始し、朝までに衣類を乾かす「夜干しモード」、脱衣所から浴室に向けて送風することで、カビ菌の成長を抑える「浴室カビガード」、本体内部の冷却器を乾燥し、本体のカビの発生を抑える「内部クリーン運転」などの機能も用意されている。
なお本製品では、従来モデル「MJ-H100DX」にあった冷風の送風機能は省かれている。そのため、本体サイズは360×210×534mmと、従来モデルよりもコンパクトになっている(MJ-H100DXは390×205×568mm[同])。
本体サイズは、従来モデル「MJ-H100DX(右から2番目)」と比べてコンパクトになっている | 取っ手も用意されている | タンク容量は3L。縦長のデザイン |
操作パネル | 「部屋干しムーブアイ」のロゴ |
三菱電機ホーム機器の家電製品技術部 任田保満次長は、梅雨時の衣類乾燥について「室内干しはニオイが発生しやすく、また部屋の湿度も上がる。洗濯乾燥機は電気代が安いものも増えているが、初期費用は高く、シワがあったり使えない素材もある。浴室乾燥機は導入されていない家も多く、また電気代が高い」と説明。そのうえで、「除湿機は、においや仕上がりも良く、初期費用も電気代もそれなりに安い。除湿機は一番欠点が少なく、実用性に富んだ衣類乾燥手段。使った方からも『こんな便利なものはない』という声をいただいている」と、除湿機のメリットをアピールした。
三菱電機ホーム機器の家電製品技術部 任田保満次長 | 梅雨時における、衣類乾燥方法の比較。除湿機は欠点が一番少ない手段という |
ラインナップの詳細は以下の表の通り。なお、部屋干しムーブアイ、3次元広角狙えルーバーを省いたモデル「MJ-180EX」「MJ-70EX」も、同時に発売する。
型番 | MJ-100EX | MJ-80EX | MJ-180EX | MJ-Z70EX |
除湿方式 | コンプレッサー式 | ゼオライト式 | ||
1日の除湿能力 (50/60Hz) | 9/10L | 7.1/8L | 15.5/17.5L | いずれも7L |
最大消費電力 (50/60Hz) | 245/270W | 220/245W | 355/400W | いずれも595W |
タンク容量 | 3L | 4.7L | 2.4L | |
部屋干しムーブアイ | ○ | - | ||
3次元広角狙えルーバー | ○ | - | ||
衣類乾燥時間 | 75分 | 85分 | 58分 | 65分 |
4輪キャスター | 横方向 | 自在 | - | |
運転音(衣類乾燥) | 50dB | 46dB | ||
運転音(夜干し) | 39dB | 38dB | ||
本体カラー | パールホワイト | ピュアホワイト | ターコイズブルー | |
店頭予想価格 | 43,000円前後 | 37,000円前後 | 50,000円前後 | 27,000円前後 |
(正藤 慶一)
2010年4月8日 16:50
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