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家電製品ミニレビュー

コロナ「除湿機 CD-Pi639」

〜梅雨時期の洗濯物対策に効果大! 2万円以下で買える除湿器
by 阿部 夏子


とにかく洗濯物を乾かしたい

コロナ「除湿機 CD-Pi639」
 加湿器や空気清浄機に比べるとまだまだ馴染みの薄い除湿器。最近では肌のため、美容のためにと季節を問わず加湿器を使う人も増えているようで、ますます影の薄くなっている製品でもある。そういう私も、梅雨だけしか使わないんじゃない――と思っていたし、加湿器に比べるとだいぶ高めの値段設定もあり、なかなか手を出せなかった家電製品でもある。

 そんな私が除湿器購入に踏み切ったのは何より、洗濯物を乾かしたかったからだ。関東地方では、夕立のような局地的豪雨が頻発しており、この時期は、午前中晴れているからといって、洗濯物を干しっぱなしにして出かけることができない。かといって、築ウン十年のマンションの設計事情により、ドラム式洗濯乾燥機なんて夢のまた夢だ。この時期、常に室内にぶら下がっている幽霊のような、洗濯物をどうにかするべく選んだのが除湿器導入という道だった。

 選んだのは、空調機器で有名なコロナ「除湿器 CD-Pi639」。ほかの家電メーカーが搭載しているような付加機能はほとんどなく、ごくシンプルな製品だ。大きさは空気清浄機よりも大きめで、ズンドウな印象だ。

メーカー コロナ
製品名 除湿器 CD-Pi639
希望小売価格 52,500円
購入場所 Amazon.co.jp
購入価格 16,800円


本体正面 本体左側面 本体右側面。空気の取り込み口が設けられている
操作パネル

 CD-Pi639は、コロナの除湿器のラインアップでも中位機種に当たる製品で、搭載されている機能もごくシンプルなもの。機種によっては、湿度や温度が表示されたり、センサーによる自動運転などのモードが搭載されている機種もあるが、CD-Pi639では運転モードは「衣類乾燥」「除湿・標準」「除湿・節約」「送風」の3種類だ。そのほかに、2/4/8時間のタイマー機能が搭載されている。運転状態は本体前面のランプで確認できる。

満水時や、排水タンクがしっかりセットされていない時はランプは赤に点灯する 「衣類乾燥」、「除湿・標準」、「送風」運転時はランプは緑に点灯する 「除湿・節約」運転時はランプは青に点灯する

 排水タンクは本体前面に設置されている。容量は3.5Lで、タンクが満水になると自動で運転停止する。CD-Pi639の1日当たりの除湿能力は約6.3L。長時間運転する場合は、途中でタンクの水を捨てるか、本体に設けられている排水口にホースをつないで、直接排水することもできる。

 風の吹き出し口は本体の左側面の上部にある。風の吹き出し方向を調節するルーバーは手動式となっており、特に除湿したい、乾燥させたい場所に向けてその都度調節する。吸込み口は本体側面にあり、ダニや花粉などを集塵するマルチクリーンフィルターを備える。また、CD-Pi639は、マイナスイオン発生機能も備える。マイナスイオンは運転ボタンと連動しており、運転中は自動でマイナスイオンが発生する仕組みになっている。

吸込み口にはマルチクリーンフィルターが備えられている フィルターを外したところ ルーバーは手動で調節する
排水タンク 本体側面の排水口は購入時にはプラスチックで固定されているので使用する場合は、ニッパーなどでフタを取り除く必要がある

どこに置いて、どう使うか

リビングの空気は乾燥させたくないので、除湿器は洗面所に置いて使用することにした

 除湿器買ったんだーと女性の友人にいうとまず言われるのが「どこで使ってるの?! 肌や喉まで乾燥しちゃうんじゃない?」ということ。最近ではエアコンでも保湿効果を謳ったものがあるくらいなので、乾燥に敏感になっている人は多いのかもしれない。確かに、乾燥させたいのは衣類で、部屋の空気ではない。というわけで私は洗面所に除湿器を置くことにした。

 用意したのはホームセンターなどで売っている突っ張り棒。最近のものは55kg耐重など割としっかりした造りなので、充分物干し竿として使える。ここに洗濯物を干して、除湿器を使うことにしたのだ。ここならば乾かしたい物だけ置くことが出来るし、湿気が溜まりがちな洗面所も一緒に除湿できるというわけで一石二鳥のアイディアだ。

2時間で半乾きの衣類がしっかり乾燥

市販の突っ張り棒(1,560円)を取り付けただけ。かなりの密着状態で息苦しさ覚える状態だ

 というワケで、さっそく衣類を乾燥させてみた。まずはいわゆる半乾きの衣類から。6時間ほど外に干していたのだが、はっきりしない天候のせいで、完全に乾いているものは一着もない。急な雨のせいで取り込まざるを得なかった洗濯物だ。

 何しろ約8kgの衣類だけに、洗面所にセットすると息苦しさすら覚える密着状態。湿度を測ってみると63%……外はザーザー降りの雨だ。ちょっと無理かな。と半信半疑でスイッチを入れた。モードは衣類乾燥を選択し、タイマーは2時間をセット。手動で調節するルーバーは上向きにセットした。

 運転を開始すると、ブワーという音がする。これがリビングだったら気になるだろうが、独立した洗面所なので、扉を閉めてしまえば音は全く気にならなかった。

ルーバーは上向きにセット 衣類乾燥モードにセットし、タイマーは2時間を洗濯した 密着状態の洗濯物に向けて風を吹き出す

 2時間後。洗面所の扉を開けて驚いた。衣類がすっかり乾いている! 運転前のあのムワーっとした空気も、部屋干し特有のあのニオイもまったくない。

 さすがに厚手のデニムやスウェットの一部は少し湿っていたが、かなりの密着状態で干していた衣類もすっかり乾いている。まさかここまで乾くとは思っていなかっただけにちょっと感動すら覚えてしまったくらいだ。

2時間後の湿度は55%。ムワーっとした息苦しさがない 給水タンクに溜まっていた水


洗濯したばかりの衣類も8時間でしっかり乾燥

 今度は、洗濯してすぐのびちょびちょの衣類で試してみた。この時も外の天候は雨。普通なら1日部屋干ししても、洗濯物が乾かない天候だ。濡れたままの洗濯物を密室に干していると、こちらまで汗をかくほど、湿度が高い。湿度計の数値を見るとなんと85%にもなっている。今度はタイマーを8時間に設定して、そのまま出勤した。

 結果は90%以上乾いていた! 1日中はっきりとしない天気だったの、タオルやTシャツなどはすっかり乾いている。感心したのは、まず、衣類同士が密着していても、スッキリと乾いているということ。もう1つは、半乾きの嫌なニオイが全くしなかったことだ。

 最初と同様にデニムやパーカーの帽子部分はまだ少し湿っていたものの、それ以外はそのまま畳んでしまえる状態になっていた。

湿度はなんと85%! まるでサウナの中のような状態だ デニムやタオルなどをみっちりと干す 8時間後に溜まっていた水はさすがに多かった


1時間で風呂場がカラっと乾燥

 この時期、湿気が気になるのは衣類だけではない。特に気になるのが、毎日水を使う風呂場だ。普段なら換気扇を回したり、窓を開けたりして、湿気対策をとっているが、外も雨のこの季節は換気扇や換気だけではなかなか乾燥しきれない。

 というわけで、今度は使用後の浴室に除湿器を使用した。お湯を使った後のムワっとした空気の残るお風呂場はいかにも湿気が高そう。実際に測ってみるとやはり82%になっていた。浴室の入り口に本体をセットして、ルーバーを浴室内に向けてセット。モードは除湿・標準を選んでさっそくスイッチをいれた。

運転前の浴室の湿度は82% 本体を浴室の入り口の前にセット ルーバーは浴室に向けて調節した

 床も浴槽内もびしょびしょの状態だったので、タイマーを2時間にセットして、様子をみる。1時間後、様子を見にいってみると、お風呂場はすっかり乾いた状態になっている。浴槽の中を見てみると、水滴の1つも残っていない状態だ。湿度計を見てみると、52%まで下がってる。床や壁の水滴までしっかり乾いている。これはカビ対策に有効に使えそうだ。

1時間後浴室の湿度は52%にまで下がっていた 水滴が残っていた浴槽もカラッと乾燥している 排水タンクの水


暑さに効果はあるの?

 “ジメジメ”という言葉に形容されるように、日本の夏は湿気が高いことでも知られている。では、除湿器は暑さにも効果があるのかというのは気になるところだ。答えは、機種によってだ。CD-Pi639では、除湿運転をすると室内の温度は上昇するため、暑さ対策としては使えない。

浴室を乾燥させる前の温度は26.8℃だった 1時間後。浴室内はすっきりと乾燥していたが温度は29.7度に上がっている

 コロナでも、クーラー機能を搭載した機種も展開しているが、価格はCD-Pi639に比べるとかなり高め。というのも、そもそも除湿方式が全く異なるのだ。

 除湿器とひとくちにいっても、「コンプレッサー式」「デンカント式」「ハイブリッド式」などのいくつかの方式がある。それぞれの細かい仕組みについては現代家電の基礎用語「除湿器とは」で学んでもらうとして、ここではそれぞれの短所と長所についてだけ触れたいと思う。

 まずはコンプレッサー式、長所としては、消費電力が少なく、気温が高い場所で効率的に運転できるという点。が、逆に冬に使う場合は除湿能力が落ちる、運転音がややうるさいという短所がある。

 デジカント式の長所としては運転音が小さく、冬場でも高い除湿能力を発揮できる。だが、運転時室温が上昇するので、夏場の使用には向かない。

 ハイブリッド式は、デジカント式とコンプレッサー式を両方搭載しているもので、気温や室内環境によって運転を切替えるため、コンプレッサー式とデンカント式の長所を併せ持っている。が、お値段はかなり高めとなる。

 今回選んだコロナのCD-Pi639の除湿方式はコンプレッサー方式。私の場合は、今すぐ使いたいという欲求と、値段のバランスが何よりもポイントとなった。除湿器は、上位機種ともなると3万円を超す製品がザラにある。が、今回のCD-Pi639は購入価格は2万以下と比較的リーズナブル。また消費電力が他の方式に比べ少なめなのも嬉しい。

 もちろん、その分機能は省略されているが、衣類乾燥という使い途ならば単機能でも何の不満も感じなかった。気になるのは、温度上昇と運転音だが、私の場合製品をリビングに置いて使うことは最初から考えて居なかったので気にしなかったのだ。


梅雨が怖くなくなった

除湿器のお陰で毎日洗濯できるようになった

 最初は、洗濯物乾燥の補助的に使えればいいなという程度で導入したが、実際使ってみると充分主力として使える。正直、CD-Pi639を導入したことで、これまでずっと胸のうちにあった洗濯乾燥機への欲求がほとんどなくなってしまったほどだ。

 我が家のようにスペースの問題で洗濯乾燥機を導入できないという人には絶対オススメの製品。ただ、単に換気扇を回すのとは全く違い、しっかりと乾燥してくれる。

 元々洗濯が大好きな私にとって、梅雨はとにかく憂鬱な季節だった。CD-Pi639を導入してからは、洗濯物が毎日、清潔にできるようになったのでストレスがずいぶん少なくなった。除湿器というと空調機器に分類される電気製品だが、使ってみると家事に役立つ機能が満載で「家事家電」として頼りになる存在だ。





2009年6月23日 00:00

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