オゾン発生器、安全性問題で国民生活センターが注意喚起
独立行政法人生活センターは、現在市販されているオゾン発生器について、使用状況によってはオゾン濃度が高くなりすぎる場合があるという調査結果を発表した。ユーザーに対して、注意を喚起すると共に、メーカーや行政に対して改善を求めている。
オゾン発生器とは、高い酸化力を持つオゾンを空気中や水分中に発生させる機器で、室内の除菌・脱臭や、オゾン水による食品の添加物や農薬の除去などを謳った製品が販売されている。同センターでは、気分が悪くなった、オゾンガスが体に良くないとの情報があり心配、などの相談を、2004年度から現在まで67件受けていたことから安全性に関するテストを行なった。
同センターによると、オゾンは酸化力が強いため濃度が高くなりすぎると、体への悪影響が心配されるという。テストで使用した製品は、家庭用のオゾン発生器7機種で、空気中と水中の両方で使用できるタイプと、空気中のみで使用できるタイプ両方を対象とした。
その結果、オゾン排出口付近のオゾン濃度が高くなっている製品が4点あったという。また、水にオゾンを溶かして使用する製品の場合、水中に通したオゾンのほとんどは溶けずに空気中に放散されるため、室内のオゾン濃度が上がったという。また浴室内で使用した場合、短時間でオゾン濃度が高くなった。
また、表示に関しては、オゾンを吸い込むような使用方法の表示があったほか、2製品に関しては、オゾンに関する注意表示がほとんどなかったという。また、表示されている場合でも単位が統一されていない場合や、表示値と実測値がかけ離れている場合が多く、危険を知る目安にはならないとしている。
同センターでは、消費者に対し「安全に使用することは難しいと考えれる」とし、購入を避けるように呼びかけている。
さらに業界に対しては、使用者が高濃度のオゾンを吸引しないよう、安全で必要な効果の得られる商品の開発を求めるとともに、表示や広告の改善を求めている。
(阿部 夏子)
2009年8月27日 19:04