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ランドロイド、衣類をたたむだけでなくコーディネートも提案。2社との協業を発表

 セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズは、世界初の全自動衣類折りたたみ機「laundroid(ランドロイド)」の購入予約を開始した。出荷は2017年末、価格は185万円~を予定している。

 あわせて、月額制ファッションレンタルサービス「エアークローゼット」および、IoT家電メーカー「Cerevo」との協業開始も発表した。

全自動衣類折りたたみ機「laundroid」

 ランドロイドは、衣類を1枚ずつ折りたたみ、衣類別や家族別に仕分けてくれる全自動衣類折りたたみ機。人工知能と画像認識により、衣類を本体に投入するだけで、各衣類に最適な方法を選んで折りたたむという。

 折りたたんだ衣類はデータとして蓄積され、スマートフォンの専用アプリから確認可能。専用アプリでは、衣類の着用頻度をランキング形式で表示する。実際に着用する衣類を記憶し整理することで、「オンラインクローゼット」として活用可能になるという。

 今回、月額制ファッションレンタルサービス「エアークローゼット」との協業発表により、アプリに登録された衣類データを用いて「衣類コンシェルジュ」サービスを提供することが明らかにされた。アプリから着用頻度の低い衣類を選ぶと、その衣類に合うコーディネートを提案してくれるという。

衣類を投入するだけで、ロボットアームが折りたたみ、仕分けまで行なう
オンラインクローゼットとして活用でき、「衣類コンシェルジュ」サービスを発表
アプリから衣類を選ぶと、その衣類に合うコーディネートを提案してくれる

ユーザーが保有している衣類の傾向や着用頻度を把握

セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ 代表取締役社長 阪根 信一氏

 セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ 代表取締役社長 阪根 信一氏は、エアークローゼットとの協業について次のように語った。

 「衣類を折りたたんで家族ごとに整理するというのは、ランドロイドが作る未来のごく一部です。さらに一歩先をいくために、ランドロイドは折りたたむときに衣類のデータを蓄積し、アプリに記憶します。これにより、保有している衣類の傾向や着用頻度を把握し、新しいコーディネートや、まだ着たことのない衣類を提案することができます。衣類を通してユーザーをわくわくさせる、これが私たちが考えるランドロイドの世界です」

 エアークローゼットが現在提供しているレンタルサービスは、1回につき3着の衣類を送るというもの。返送すると新たに3着が送付され、気に入ったアイテムは購入可能。300ブランド以上と提携しており、衣類はスタイリストが選定する。オンラインで簡単に登録でき、送料やクリーニングは不要。月額利用料は、6,800円~9,800円(税抜)。

 ランドロイドとコラボレーションしたサービスの詳細は、今後ランドロイド本体の発売に合わせて発表するという。現状では、ランドロイドアプリに登録した衣類に合う服を3着提案してレンタルできるサービスや、スタイリストからコメントとしてアドバイスをもらえるものなどを予定している。なお、服をレンタルする際は、「トップス・ボトムス・カーディガン」など一式のほか、スタイリストに希望を出すことでトップス3着を送ってもらうことも可能。

「エアークローゼット」が現在提供しているサービス
着用頻度の低いボトムスを選択
スタイリストが選んだ3着が送られてくる

 エアークローゼット 代表取締役CEO 天沼 聰氏は、コーディネート提案サービスについて以下のように語った。

 「私たちは、衣類のシェアサービスを通して、新しいコーディネートやファッションとの出会いを提案しています。ひとりひとりに合うものを、スタイリストがきちんと選んでいるので、一度も同じ服のセットが来ることはありません。もともと、ユーザーのクローゼットの中身を知れたらと思っていたので、ランドロイドが管理する衣類データを活用することで、もっとスタイリング提案の幅を広げられるでしょう」

エアークローゼット 代表取締役CEO 天沼 聰氏
手持ちの衣類の傾向を分析して、持っていないけど着てみたい色をタップするとコーディネート提案してくれる機能なども予定する

CerevoのIoTデスクライトとも連携。音声でランドロイドを操作

Cerevo 代表取締役 岩佐 琢磨氏

 また、IoT家電メーカー「Cerevo」が展開する音声認識デスクライト「Lumigent(ルミジェント)」とランドロイドの連携も発表。ルミジェントは、話しかけると自動で点灯するロボットデスクライト。ルミジェントに話しかけると、ランドロイドの基本操作を音声認識で行なえるようになるという。

 Cerevo 代表取締役 岩佐 琢磨氏は、ルミジェントについて以下のように述べた。

 「デスクライトは常に机に置いていて、使わないときが無駄だなと思い、音声認識機能を搭載しました。ルミジェントに話しかければ応えてくれるような仕組みにし、ライトを使わないときも有効に活用できます」

 阪根社長は、「例えばランドロイドが後どれくらいで衣類をたたみ終わるか気になるときに、机にあるルミジェントに話しかければ、スマホで操作しなくても確認できるようになります」と利用例を紹介した。

音声認識デスクライト「Lumigent」

つまみを回して運転スタート

 ランドロイド本体のデザインや操作についても発表された。操作は本体中央の「サークル・インターフェース」から行なう。つまみを回すことで、衣類の投入口の開閉や運転スタートができる。細かい設定はアプリから可能。

 衣類は本体下部から投入し、たたみ終わると中央の取り出し棚に陳列される。棚は、衣類のジャンル別や家族別に分けられ、家族別に陳列する際は事前にアプリから登録しておく必要がある。一度登録しておけば本体が認識し、以降は自動で分類してくれる。

 なお、一度に投入できる衣類の数は、20~30枚。折りたたみ可能な衣類は、「Tシャツ/カットソー」「ボトムス」「ホームウェア(パジャマ)」「バスタオル/フェイスタオル」で、パジャマやシャツなどは長袖/半袖問わず対応する。今後可能になる機能として、靴下のペアリングがあるという。

中央のサークル・インターフェースで操作

 本体デザインは、シルバー調、ブラック調、ホワイト調など4タイプを用意し、インテリアに合わせて選べるという。素材は、強化ガラスや本革、天然木を用いている。

 「ランドロイドは、これまでになかったユーザーと衣類の新しい関係を構築します。家具でも家電でもない新しい概念であり、新しいからこそ直感で使えることが大事だと思い、簡単に操作できるようにしました。また、ネットワークに接続するのでどんどんアップデートできる点も特徴です。今後は、たためる衣類の種類も増え、たためるスピードも上がっていきます」(阪根社長)

 現状185万円を予定している価格については、「何年かかるかは読み切れないですが、遠くない未来で食器洗い乾燥機と同等の価格を目指したいです」とコメントした。

デザインは4タイプ用意
強化ガラスや本革、天然木を用いている