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ダイソン、2016年度の業績発表。中国市場での成長は244%増

 ダイソンは、2016年度の業績を発表した。売上高は前年比45%増の25億ポンド(約3,625億円)、利益は6億3,100万ポンド(約915億円)をそれぞれ達成した。2016年度の主な実績として、4月に発売したダイソン初となるヘアードライヤー「Dyson Supersonic(ダイソン スーパーソニック) ヘアードライヤー」を含む新しい製品により、新たなユーザーを獲得したこと、コードレス掃除機「ダイソン V8」の売れ行きがいいことなどを挙げる。

ダイソン初となるヘアードライヤー「Dyson Supersonic(ダイソン スーパーソニック) ヘアードライヤー」と創業者兼チーフエンジニアのジェームズ ダイソン

 2016年度、ダイソンは12の新製品をグローバルで発売。ダイソンの製品は現在世界75カ国で発売されており、売り上げの90%は英国国外となる。

 地域別では、進出3年目となる中国で売上244%増の大幅な伸びを記録した。成長要因として、コードレス掃除機の販売が343%増と好調な点を挙げ、中国における従来の掃除習慣に変化をもたらしたとしている。上海に新たなオフィスを設立、従業員数を3倍に増やしたことも、成長に寄与しているという。2017年後半には旗艦店のDyson Demoを上海にオープンする。

英国・ロンドンのオックスフォード通りにある旗艦店 Dyson Demo

 またダイソンにとって最大の市場である米国では、2017年にニューヨーク5番街を含め、旗艦店のDyson Demoを複数開設するという。新しいマーケットとしては、インドを挙げる。2017年に主要都市で旗艦店を開設する予定で、今後5年間で120億インドルピー(約204億円)以上の経済効果をインド市場にもたらすとしている。

 創業者兼チーフエンジニアのジェームズ ダイソンは「ソフトウェアがハードウェア企業を推進する速度はソフトウェアがソフトウェア会社を推進する速度よりも早く、ソフトとハードの2つが相まってパワーが生まれます。マルムズベリー(ダイソンの世界本社として機能するキャンパス)とハラビントン(英国国防省の跡地に設立される新たなオフィス)という英国における新しいテクノロジーキャンパス、シンガポールテクノロジーセンターで我々が研究開発しているものは、まさにそれなのです」とコメントを寄せる。

ダイソンの世界本社マルムズベリーキャンパス。129の研究室、実験スペース、及び研究スペースが設けられている

 CEOのマックス コンツは「2016年は、新テクノロジーと国際市場における事業拡大によって実現した素晴らしい1年でした。ダイソンの将来は、新しい旗艦店、Dyson Demoに現れています。Dyson Demoでダイソン製品に直接に触れることで、製品に用いられているインテリジェント テクノロジーを体験できます。今後、ニューヨーク5番街を含め、2017年末までに25カ所のDyson Demoを開設する予定です」と述べている。