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東芝ライテック、スマホで操作できる美術館向けLEDスポットライト

 東芝ライテックは、スマートフォンで操作できる「小型・自然光LEDスポットライト」を、美術館・博物館向けに開発した。3月7日から10日まで東京ビッグサイトで開催中の「ライティング・フェア 2017」で参考展示している。

美術館・博物館向けの「小型・自然光LEDスポットライト」

 美術館や博物館照明は、忠実な色再現が求められており、ハロゲン電球や高演色タイプの専用蛍光ランプが多く使用されている。しかし、展示物や催し毎に高所作業を伴う明るさ調整の必要があったり、器具のレイアウトに制約が生じたりする。

 そこで同社は、Bluetooth搭載のLEDスポットライトを開発。調整作業に不慣れな人でも、アプリ操作画面で簡単に、照明器具毎の明るさや角度を設定できるようになった。脚立上での高所作業の軽減や、レイアウト変更時の設定作業の効率化に貢献するという。

 光源は、紫色LEDを採用。従来の青色LEDよりも波長が短く、青・緑・赤の蛍光体を発光させることで、太陽光に近い連続スペクトル光を実現している。絵画や彫刻、工芸品などの自然な色彩を再現するとともに、複雑な反射光で構成される金箔や淡い肌色も美しく表現でき、色彩の再現性が求められるさまざまなシーンに最適な光環境を提供する。

太陽光に近い光で絵画や彫刻などの自然な色彩を再現する。明るさはスマートフォンなどで調節可能

 本体は、内蔵電源と通信制御部の小型化と光学レンズを薄型し、50×149mm(直径×全長)とコンパクトサイズを実現。複数の器具をライティングレールに近接して配置でき、レイアウトの自由度を高める。高効率の紫色LEDを採用したことで発熱も抑制している。

 器具光束は570lmで、相関色温度は4,000K。平均演色評価数はRa95。調光範囲は1~100%。消費電力は10.2W。

参考展示されていたシューティングスポットライト。タブレット上の展示物をタップすると照明の角度が変わり光を当てる
美術品や彫刻などにピンポイントで光を届ける
フルカラースポットライトも展示
多彩な演出を実現するという