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シャープ、惣菜も冷凍食品もおいしく温めるウォーターオーブン専用機「ヘルシオ グリエ」
2016年9月2日 11:23
シャープは、過熱水蒸気で芯までしっかり温めるウォーターオーブン専用機「ヘルシオ グリエ AX-H1」を10月11日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は4万円前後(税抜)。
シャープのウォーターオーブン「ヘルシオ」シリーズに搭載された過熱水蒸気エンジンを使用し、手軽に加熱や調理ができるウォーターオーブン専用機。買ってきた惣菜や冷凍食品などの“中食”も、できたてのようにおいしく温められるという。
そもそも過熱水蒸気とは、水を加熱し100℃で気化した飽和水蒸気をさらに加熱したもの。コンベクションオーブンなどの熱源に使用される熱風に比べて約8倍の熱量があり、食材の中心部まで一気に温められるという特徴がある。
さらに食材内部の脂を表面に浮かせ、水と一緒に落とす脱油作用でヘルシー料理が作れたり、温度が低いほうにより多くの熱を与える特性から、冷凍食品と常温食品など温度帯の異なる食材も同時に加熱できるなどのメリットも持ち合わせている。
シンプル操作でヘルシオの過熱水蒸気調理が実現
新製品の「ヘルシオ グリエ」は、オーブントースターのようなサイズ感ながら、ヘルシオ(26L、18Lタイプ)と同じ過熱水蒸気エンジンを搭載。簡単な操作で、ヘルシオが得意とする過熱水蒸気を使った”水で焼く”調理ができるほか、コンパクトなので庫内温度の上昇が早く、調理時間も短縮できるという。
操作方法はシンプルで、水を入れた水タンクを本体上部に押し込むと自動で電源が入る。次に3段階ある過熱水蒸気パワーを「過熱切替」ボタンで設定し、ダイヤルで加熱時間をセットするだけ。水タンクの水が過熱水蒸気エンジンに送られ、庫内に蒸気が噴出する仕組みとなっている。
発表に先立ち開催された事前説明会では、実演も行なわれた。まずオーブントースターとの違いを確認すべく、冷凍唐揚げをヒーター式のオーブントースターとヘルシオ グリエで8分加熱。するとオーブントースターの唐揚げは、表面が焦げてしまったにもかかわらず、内側の温度は46℃と低めだった。
それに対し、ヘルシオ グリエで加熱した唐揚げは表面はきれいなきつね色だが、扉を開けた瞬間、油で揚げたようなジュワっという音を立て参加者を驚かせた。そして内側の温度は74℃に達していた。
温め直したエビの天ぷらとクロワッサンの試食も行なわれた。天ぷらの衣は音を立てるほどサクサクなのに、中のエビはぷりぷり感を保っていて、揚げたてに近い食感を楽しめた。電子レンジでの温め直しに比べ約37%の脱油が期待できるという。
クロワッサンは、バターをたっぷり含んでいるため、トースターで焼くと焦げやすいのが難点。だが、ヘルシオ グリエで焼いたものは、表面はやはりサクサク、中はしっとりして、ベーカリーのパンのような味わいだった。ちなみにトーストを焼いた場合、ヒーター式のオーブントースターで焼くと水分量(重量変化率)は88%になるのに対し、過熱水蒸気で焼くと94%キープできるという。
そのほか一度に複数の食材を焼いたモーニングセットや、うなぎの白焼き、牡蠣のガーリック焼きといった酒のつまみ、ノンフライ料理も手軽に作れる。
同社によると、2000年以降世帯環境が大きく変わり、共働き世帯が専業主婦世帯を上回ったほか、単身など少人数世帯は全世帯数の50%を超過。そのため食のスタイルも変化し、惣菜や冷凍食品といった中食を活用する人が増えているという。
ヘルシオ グリエは、そんな中食に特化した新しい調理家電として誕生。単に「あたためる」だけでなく、過熱水蒸気を使って食感や風味が「よみがえる」、ウォーターオーブン専用機という立ち位置を強調している。
本体サイズは、412×315×218mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約6.3㎏。定格消費電力は1,410W。カラーはレッド系。