【グッドデザインエキスポ2010】
木にタッチして調光する間接光、4分割できるランタンなど最新LED照明


 グッドデザイン賞の候補作品約2,000点を展示する「グッドデザインエキスポ2010」が、27日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は29日まで。開催時間は10時から21時までで、29日は16時で終了。入場料は1,000円。家電Watchでは、会場で公開された家電製品や照明機器、日用雑貨品などを紹介する。

木のタッチパネルに触れて調光するLED間接光

進藤電気設計のLED間接照明「ジワリ・ムーンライト」

 LEDという小型で省電力の光源が普及してきたことで、照明機器のデザインにも幅が出てきた。

 その中でも、進藤電気設計の「jiwari moonlight(ジワリ・ムーンライト)」は、木のタッチパネルで光をコントロールできる、新感覚のLED照明だ。

 この商品は、リビングやベッドサイド用の間接光として使用するLED照明だが、本体にはスイッチ類は一切ない。木製のタッチパネルに触れることで、光が調節できる点が特徴となる。

 基本的な使用方法としては、軽く叩くことで3段階ができるのだが、指をスライドすることで滑らかに調光したり、素早く撫でて明るさを最大化するといった操作もできる。


木を指で触って、調光しているようす

 木なのになぜタッチパネルとして機能するのか不思議に思ってしまうが、実は木の裏側にはタッチを感知する専用のICと基板が用意されており、指と基板の間の微弱な静電気を感知して、調光に反映しているという。

 このほか、一定時間タッチがなかった場合には、自動で減光し、最終的には消灯する機能も付いている。アナログな見た目にデジタルなテクノロジーを配した、何とも魅力的な製品だ。価格は21,000円から24,000円。

ジワリ・ムーンライトの操作方法間接光の向きは、上向き、下向きのどちらでも選択可


4分割できる着脱式のLEDランタン「クアッドLEDランタン」

コールマン「クアッドLEDランタン」

 キャンプなどのアウトドアで使われることの多い、提灯型の照明器具といえば「ランタン」。昔はガスやオイルを燃料とするものが多かったが、最近ではLEDを光源とするランタンが人気となっている。

 そんなLEDランタンの中でも、コールマンの「クアッドLEDランタン」は異色の製品だ。

 このクアッドLEDランタンは、光源部が4つに分割でき、LEDライトとして持ち歩ける点が特徴。例えば、家族それぞれ一人ずつに持たせたり、テントごとに分けて使ったり、というような使い方もできる。使用時間はライト1つ当たり約90分で、本体に接続すれば内蔵電池を充電できる。もちろん、ライトを1台にまとめて使うことも可能。単一乾電池8本で、約75時間連続点灯できる。

 小型で省電力という、LEDの良さが活きた製品と言えるだろう。現在発売中で、直販価格は8,820円となっている。


LEDランプを4分割し、手に持ちながら使うことが出来るもちろん、すべてのランプを1台にまとめて、普通のランタンのように使うこともできる

いざというときに懐中電灯になるLED照明

Advanced Connectekの「Pipe」

 台湾のAdvanced Connectekというメーカーからは、「Pipe」というデスクライトが展示された。

 パイプ状の支柱にLEDが付いた卓上型のデスクライトだが、この先端部分を取り外して、懐中電灯として使える点が特徴。普段はデスクライトとして使いながら、災害時などいざというときの備えになってくれる、一石二鳥のLEDスタンドだ。価格は200~250ドル(約17,000円~21,000円)。


先端部を取り外し、懐中電灯として使える光源部。LEDが一列に配置されている

 似たような製品として、トレードワークスの「懐中電灯 デイリーライト」という商品もあった。これは、普段はインテリアライトとして使用しながら、災害時にはシェードを取り外して懐中電灯として使うというLED照明だ。“災害時に使うものだから、普段から身近に置いておく”という狙いを込めてデザインされたという。

 電源は充電池、乾電池で、USBからの充電も可能。まだ発売されていないが、価格は2,800円の予定となっている。

トレードワークスの「懐中電灯 デイリーライト」シェードを取れば、LED懐中電灯として使える


真ん中に穴が開いた、新感覚のLED電球

LED電球「NATURE」

 最後に紹介するのは、LED電球「NATURE」。「Pipe」と同じ台湾のAdvanced Connectekの製品だ。

 こちらの製品はE26口金用のLED電球ではあるが、中央に空洞を設けた独特の形状が特徴。小型のLED素子を曲線部内に配しており、光は360度に広がるという。現在国内市場で販売されているLED電球は、形状を白熱電球に近づけたデザインのものが多いが、このNATUREは、LEDだからこそできる独自の形状を採用している。

 消費電力は4.5Wで、0~100%の調光も可能。光色は電球色相当(3,000K)と昼白色相当(5,650K)が用意される。価格は25~40ドル(約2100円~3,4000円)


パッケージ。電球色相当と昼白色相当の2種類が用意されるスペック表




(本誌:正藤 慶一)

2010年8月28日 13:46