■鶏の照り焼きのジューシーな仕上がりに感動――パナソニック「3つ星 ビストロ NE-R3300」by 阿部 夏子

パナソニック「3つ星 ビストロ NE-R3300」

　私が今年の一台に選ぶのはパナソニック「3つ星 ビストロ NE-R3300」だ。仕事柄色々な種類のオーブンレンジに触る機会が多いのだが、心のどこかで“でもやっぱり直火料理にはかなわないでしょ”と思っていた。そんな私のイメージを根底から覆してしまったのがビストロだ。

　特に感動したのは自動メニューの「鶏の照り焼き」。オーブンで料理するよりも、フライパンで料理するよりも圧倒的においしく仕上がった。外はパリパリ、中は柔らかくジューシー。大げさでなく、これまで食べた鶏の照り焼きの中でベストの味だった。簡単さとおいしさに感動して、レビュー期間中何度も作ってしまった一品だ。

　その後、同じレシピでオーブンで作ったことがあったが、仕上がりは全く別物。レンジ＋ヒーター＋スチームと複雑な加熱で、食材を最適に仕上げる最新機能にまさに脱帽した。

　また、冷凍食材をそのまま調理するという機能も、私の生活にぴったりはまった。仕事をしながらの家事には不可欠なまとめ買い、つくり置きというキーワードをしっかり押さえている。近未来を感じさせるような鏡面仕上げのデザインも、所有する喜びを高めてくれる。

　ちょっと前までは、健康志向の高まりで、ヘルシーな料理のためなら少々時間がかかっても……カロリーカットのためには味は我慢しなきゃという傾向があったように思うが、やっぱりおいしくなかったら作る気にならないし、続けられない。ビストロは、おいしさと便利さというオーブンレンジを使う本来の目的を追求した製品だ。

■長期レビュー　パナソニック「3つ星 ビストロ NE-R3300」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/longreview/2010_10_02/20101006_398105.html
■パナソニック
http://panasonic.co.jp/
■製品情報
http://ctlg.panasonic.jp/product/info.do?pg=04&hb=NE-R3300

■音が静かでコンパクト、バランスの良い掃除機がやっと登場――東芝「TORNEO」by 正藤 慶一

東芝「TORNEO(トルネオ) VC-CG510X」

　今年の家電で一番印象に残った製品には、東芝ホームアプライアンスのサイクロン式掃除機「TORNEO(トルネオ)」を挙げたい。理由は、運転音が静かで本体サイズもコンパクトという、バランスの良さだ。

　これまでのサイクロン式掃除機というと、「本体サイズは小さいけれど音がうるさい」、「音は静かだけど本体が大きい」と、極端な製品が多かった。しかしトルネオは、運転音は最大でも53dBと、業界トップクラス。本体サイズも高級クラスでは小型な部類だ。他社との運転音・サイズの比較は、レビュー第1回目にて紹介したのでそちらで確認してほしいが、この“ちょうど良い塩梅”のものが、サイクロン式掃除機ではなかなか出てこなかった。

　操作性も非常に良かった。持ちやすいグリップの「らくわざグリップ」は、本当に自由自在に操作できるので、掃除が非常にラクにできる。ヘッドの先がLEDで光る「ピカッとどこでもブラシ」は、最初は冗談かと思ったが、机の下など暗い場所の掃除にとても役に立った。また、床への密着度を高めたヘッドブラシも、ゴミをしっかり吸い込んでくれた。

　新しいサイクロン機構についても、問題なく使うことができた。集塵機構として、ダストカップの上部でゴミと空気を遠心分離しながら、下段では風の力でゴミを圧縮する独自の「デュアルトルネードシステム」を採用しており、“吸引力99%以上持続”を謳っている。実際に使うと、フィルターやダストカップの隅にホコリが溜まりやすかったものの、吸引力が落ちるほどではなかった。吸い込んだゴミも、風の力だけでちゃんとまとまっており、捨てやすかった。

　音が静かでコンパクト。使いやすく、ゴミもしっかり吸い込み、吸引力も維持してくれる――繰り返しになるが、これがすべて揃っている掃除機は意外と少ない。掃除機の選択でミスをしたくない、という人は、これを買っておけば間違いはないだろう。

■長期レビュー　東芝「TORNEO(トルネオ) VC-CG510X」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/longreview/20101102/20101110_405711.html
■東芝ホームアプライアンス
http://www.toshiba.co.jp/tha/
■トルネオ
http://www.toshiba.co.jp/torneo/

■ふんわり巻き髪が簡単に作れる――日立「マイナスイオンカールスタイラー ふわまき」 by 小林 樹

日立「マイナスイオンカールスタイラー ふわまき」

　ふわまきは、温風を当てて髪を巻くタイプのヘアアイロンだ。キャッチコピーは、「髪に『ゴメンナサイ』しながら巻いていたわたし、サヨウナラ。」…髪のカラーリングを繰り返してきた私には胸に刺さる言葉である。

　基本的な機能に関しては本編のレビューをご覧いただきたいが、ふわまきは風で巻くタイプのヘアアイロンなので、髪が痛んでパサパサにならないのが嬉しい。これまでのヘアアイロンというと、金属の熱を利用して巻きグセを付けるものばかりで、どうしても髪に負担がかかってしまっていたのだ。

　なにより、私はふわまきが作る巻き髪独特の、ふんわりした質感が気に入った。美容院でセットしてもらった時のような仕上がり、といえばわかりやすいだろうか。これまでに色んなメーカーの色んな太さのヘアアイロンを使ってきたが、このふんわり感が手に入るヘアアイロンは他にない。同じ巻き髪でも、道具だけでこんなに違うのか、と思い知らされた。

　だが、家電量販店の美容家電コーナーに行っても、ふわまきはなかなかお見かけしない。使っている人の声もあまり聞かない。せっかく、質の高い巻き髪ができるのに、もうちょっと認知されてもいいんじゃないか、と思うのが正直なところである。

　そういう期待もこめて、今年の一台には、日立「マイナスイオンカールスタイラー ふわまき」を選んだ。人より半歩先を行くのが好きな女子にはたまらないアイテムだ。

■家電製品ミニレビュー　日立「マイナスイオンカールスタイラー ふわまき」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/kdnreview/20100927_396003.html
■日立アプライアンス
http://www.hitachi-ap.co.jp/
■製品情報
http://kadenfan.hitachi.co.jp/ioncare/fuwamaki/lineup/index.html