やじうまミニレビュー

エレコム「iPhone用モバイルバッテリー DE-A01D-1908」

~電池残量がなくなったら中身だけ交換。乾電池式のモバイル電源
by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


エレコム「iPhone用モバイルバッテリー DE-A01D-1908」

 地図機能に音楽にゲームにTwitterなどのツールが、手のひらサイズですべてこなせてしまう機器といえばスマートフォン。あまりに要素が盛りだくさんで、もはや本来の電話としての機能を忘れてしまうほどだ。

 しかし、何でもできると調子に乗って使っていると、電池切れが発生して、せっかくの盛りだくさんの機能が使えなくなってしまう。後に残るのは無力な我が身のみ。「俺ってスマホなしでは何にもできねえなぁ」とつぶやいても、その言葉がTwitterのタイムラインに乗ることはない。

 電池が命のスマホユーザーの必需品といえば「モバイルバッテリー」。あらかじめいくらかの電池を蓄えておき、スマホに接続することで、コンセントやパソコンのUSBコネクタに繋がなくてもスマホが充電できるのだ。

 今日はそんなモバイルバッテリーの新製品として、エレコム「iPhone用モバイルバッテリー DE-A01D-1908」を紹介しよう。


メーカーエレコム
製品名iPhone用モバイルバッテリー
品番DE-A01D-1908
希望小売価格2,835円 
購入店舗Amazon.co.jp
購入価格1,980円
本製品の特徴は、モバイルバッテリーの電源に単三乾電池4本を使用するところだ。購入時にはアルカリ電池が付属する

 モバイルバッテリーが数多く登場する中、本製品をここで紹介する意義は、電源に乾電池を使っているところだ。モバイルバッテリーは本体に内蔵のリチウムイオン電池を電源とする製品が多いが、これは本体内に4本の乾電池が内蔵でき、それをそのままスマートフォンに給電する点が特徴となる。なので、本体内のバッテリーが切れたら、また新しい電池に取り替えれば、さらなる充電もできるわけだ。

 まずは本製品の全体像から見ていこう。外観は35×81×36mm(幅×奥行き×高さ)と、モバイルバッテリーとしてはコンパクトなサイズ。側面には給電のON/OFFを切り替えるスイッチが付いている。

 電池は本体底部をスライドさせ、プラスとマイナスを本体の表記にしたがって互い違いに入れる。電池は単三形専用で、繰り返し使えるニッケル水素電池も使用できる。

本体サイズは35×81×36mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクト。太めなのでポケットには入れにくいが、カバンなら問題ない電池はカバーを取り外し、本体の表記に従って投入する給電用USBのコネクタ。通電中は緑色に光る

 さっそくiPhoneを充電しよう。自前のUSBケーブル(本体には付属しない)で、私物のiPhone 3GSとモバイルバッテリーを繋ぎ、本体側面のスイッチをONに合わせる。すると、本体のUSBコネクタのランプが灯り、充電がスタートする。当然だが、問題なく充電できている。出力は800mAhとのこと。

iPhoneを充電しているところ。ケーブルは自前で用意する接続後にスイッチをONにして給電する

 ここで、iPhone3GSの電池残量がまったくゼロの場合の充電を試したところ、約2時間15分で100%まで充電できた。これはアルカリ電池の場合の数値で、もちろん途中で電池交換はしていない。なお、iPadについては、ホームページでは「対応しない」と書かれている。

iPhoneの電池残量がゼロでも、充電が開始された100%充電までにかかった時間は約2時間15分

 本製品の良いところは、給電用の電池残量がなくなっても、交換すればすぐにまた充電できるところだ。私は旅行にモバイルバッテリーを持っていっても、そのモバイルバッテリーの電池を充電しておくことを忘れたことが何度もある。電池容量が空のモバイル電源など、旅行の邪魔でしかない。結局、旅先で別のバッテリーを購入してしまった。

電池がなくなっても、中のバッテリーを交換すれば、続けて充電できる。アルカリでもニッケル水素でも対応している。ただし、混ぜての使用は不可

 それが本製品なら、たとえ旅先で乾電池の電池残量がなくなっても、コンビニや100円ショップで新しい電池を購入すれば、充電ができる。お金を無駄にしたくないなら、ニッケル水素電池をもう1セット持っていけば良い。「もしモバイルバッテリーの電池残量がなくなったら……」の心配に応えるのが、このDE-A01D-1908の良いところだ。

 また、単三電池という汎用性の高い電池を使っているのもポイントだ。私がこの9月に旅行した際、iPhoneの電池が切れてしまったことがあった。DE-A01D-1908に入れておいた乾電池も電池切れで、また近所にコンビニなど店舗も見当たらない。そんな時、カメラバッグに忍ばせておいた、ストロボ用のエネループ電池4本が入っていることを思い出した。これをDE-A01D-1908に入れてiPhoneを充電することで、なんとか急場を凌げたのだった。

iPhoneと接続しても、手の平に載せられるコンパクトサイズ。今ではすっかり、旅行の必需品だ

 というわけで、私が遠方へ外出する場合には、すっかり持ち歩くようになってしまった。今では本製品とニッケル水素電池1セットに加え、電池をもう1セット多めに持っていくようにしている。

 難点としては、電池残量がわかりにくい点。残量を表すインジケーターなどは付いておらず、気づくと充電していたハズのiPhoneの電池残量表示がまったく増えていないことが度々あった。この点では、電池残量表示が既に基本機能となっている、内蔵電池式のモバイルバッテリーの方が優れている。

 また、機器に接続していても電源がONになり、通電を示すランプが点灯し続けるところも困る。ランプがジワジワと電力を消費しているのか、いつのまにか給電ができなくなっていることがあった。長期間使わない場合は、電池を抜いておいた方が良いかもしれない。

 なお姉妹品として、各社スマーフォフォン用の「スマートフォン用モバイルバッテリー DE-U01D-1908」というのも出ている。本体サイズなど仕様はほとんど同じなので、手持ちのスマートフォンに合わせて選ぶと良いだろう。

 電源が乾電池であること以外は、まったく普通のモバイルバッテリーとして使用できる。ニッケル水素電池を既に多く持っている人なら、こちらの方が便利かもしれない。スマホの電池残量に一喜一憂するすべての人におすすめだ。





2011年 9月 29日   00:00