やじうまミニレビュー
ハリオグラス「フタがガラスのタジン鍋」
ハリオグラス「フタがガラスのタジン鍋」 |
■中が見えるガラス製のタジン鍋
あの猛暑はどこへやら。急な冷え込みとともに木枯らし1号が吹いて、本格的な鍋シーズンが到来! スーパーでも鍋用の食材やグッズが出回り始めた。一口に鍋といっても様々な種類があるが、最近は食材を蒸して食べる「蒸し鍋」がトレンドらしい。
そこで今回紹介するのは、蒸し料理専用の「タジン鍋」だ。タジン鍋とは、モロッコで古くから使われている鍋で、食材の水だけで調理ができるというものだ。日本の鍋とは全く違う、とんがり帽子のような独特の形をしている。蒸し料理の人気とあいまって、最近話題を集めている調理器具だが、独特の形や、和食とは違う調理方法でなかなか手が出せずにいた。なんとなく難しそうというイメージがあったのだ。
そこで見つけたのが、今回紹介するハリオの「フタがガラスのタジン鍋」(以下、ガラスのタジン鍋)だ。普通のタジン鍋と違ってフタがガラスなので、調理している様子が確認できるという。
ハリオは耐熱ガラスを使った器具で知られるメーカーで、電子レンジ用の調理器具も広く展開している。今回のガラスのタジン鍋は電子レンジにも、直火にも対応する。本体サイズは、230×200×170mm(直径×口径×高さ)。容量は600mlで、1人~2人用のサイズだ。
メーカー | ハリオグラス |
製品名 | フタがガラスのタジン鍋 |
希望小売価格 | 5,250円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 4,281円 |
高さ170mm。使用できる電子レンジは庫内の高さが180mm以上のものを | フタは耐熱ガラス製。安心の保証・(社)日本硝子製品工業会の「耐熱認証マーク」が付いている |
鍋部分は耐熱陶器。有田焼。鍋本体はオーブンにも使える | フタツマミはポリプロピレン製。フタはネジ式で取り外して洗える。食洗機もOK |
■あれっ? こんなに料理上手だったっけ? というくらい簡単においしくできる
本体には、野菜や卵、肉・魚を使った料理、主食となるご飯・麺、デザートまで全25レシピが掲載されているレシピブックが付属する。レシピブックには、火加減や水分調節のコツ、調理上のポイントも記されている。なにしろ、初めて使う調理器具なので、火加減まで細かく指示されているのは嬉しい。レシピブックによると、タジン鍋の基本は、弱火~中火だという。まずは、レシピに忠実に作ってみよう。
1品目は魚介と野菜が楽しめるアクアパッツァ。鍋でオリーブオイルとにんにくを熱し、香りが出たら魚介類と白ワインを入れてフタをして弱火で加熱する。しばらくすると、食欲をそそるにんにくの香りとともに、貝が開き、エビが徐々に赤くなった。これがこの料理の目安となる。エビが赤くなったら残りの野菜を入れてさらに加熱し、蒸らしてできあがり。思っていたよりも、ずっと簡単だ。
料理研究家・中山章子さん監修のレシピブック。25のレシピが掲載 | アクアパッツァの材料。魚介と野菜もたっぷり | ガラスのフタは逆さにするとコンポートにも。切った食材を入れておくと便利 |
調理中、ぐらぐらと煮立ってきたときに、フタがカタカタと鳴った。吹きこぼれそうになった時は、少しフタを開けて、鍋の中の蒸気を外に逃がしてやると良い。
当初はフタがガラス製ということで、割れないかとか、安定感はどうなのかと少し心配していたが、実際はしっかりした造りで、調理中も熱くならず、素手で触っても熱くない。
便利なのは、やっぱり調理中の様子が外から確認できること。食材に火が通ったか、焦げていないか、鍋の中の様子を確かめるシーンはけっこう多い。特に使い慣れていない、調理器具の場合はなおさらだ。それが、このタジン鍋ではフタを取らずに中が見えるため、安心して加熱できる。もちろんフタの内側は蒸気が覆っているが、食材の様子ははっきり分かる。
特にエビや貝のように加熱すると色や形が変わってくるものは、わかりやすい。調理している様子を外から見ているのも楽しい時間だ。鍋の前に立ち、中の食材に眺め入る。できあがりを待ちながら、調理の経過も楽しんでいる私がいた。
鍋を熱して、アサリとエビを入れる。エビが赤くなっていくのが見える | エビが赤くなったら、残りの野菜も入れる。色がきれいだ | できあがったら、そのまま食卓へ。さぁ、召し上がれ! |
できあがったタジンはそのままテーブルで取り分けていただく。貝類のだしがよく出ていて野菜もおいしい。アクアパッツァって、こんなに簡単だったのか? 初めてでも大成功。料理で失敗しないって、ほんとうに嬉しい!
■タジンでデザートも! 焼きりんごも簡単♪
焼きりんごの材料。りんごは紅玉を使用 |
次に作ったのは焼きりんごだ。作り方はこれまた簡単。芯をくり抜いたりんごにシナモンスティックを刺し、はちみつとバターを流し入れ、フタをしてレンジで10分ほど加熱するだけ。
火加減も時間もレンジにお任せで、あっという間にトロトロの焼きりんごができた。りんごの皮に多く含まれるポリフェノールは、加熱することで甘みだけでなく、ポリフェノールの働きがアップするので身体にも良いらしい。以前、オーブンで焼きりんごを作ったときは、180℃で30分ほど加熱していたのだが、タジン鍋を使えば時間も手間も大幅に短縮される。
芯をくり抜き、はちみつとバターを入れてシナモンを刺すだけ | 電子レンジで12分。この間に、コーヒーや紅茶の準備ができる | 加熱5分後の様子。ガラスのふたには蒸気が覆い、水分がフタに沿って鍋内に戻る |
電子レンジからすぐに取り出して、フタを持ってもまったく熱くない | 鍋に残ったジュースは、水やお湯で割ってアップルハニードリンクに | できあがった焼きりんごは甘酸っぱくて、おいしい |
■はじめてのタジン鍋に
少ない水分、油分で素材のおいしさを引き出すタジン鍋での調理は、ヘルシーでエコ。メタボ対策にもぴったりだ。鍋に具材を入れて加熱するだけなので、料理の初心者や男性向けともいえるだろう。
今、我が家では、毎日このタジン鍋が食卓にのぼる。先日、ご飯を炊いてみたら、これまた大成功。香ばしいおこげもできた。鍋にお湯をはって茶碗蒸しや手作りプリンもできる。キュートな形はギフトにもぴったり。料理好きな友人へのクリスマスプレゼントにするつもりだ。
2010年 11月 9日 00:00
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