やじうまミニレビュー

bodum「COLUMBIA フレンチプレスコーヒーメーカー」

~濃厚かつまろやかなコーヒーが楽しめるフレンチプレス
by すずまり


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


bodum COLUMBIA フレンチプレスコーヒーメーカー、ダブルウォール、0.5L、ステンレススチール

金属のフィルターでコーヒーを淹れるフレンチプレス式

 コーヒーを飲まない日はない。1日に数杯は飲む。ただし、特に舌が肥えているわけではないので、大きなこだわりもない。ペーパードリップでまとめて淹れるときもあれば、1杯分ずつパックされたドリップコーヒーのときもあり、インスタントのときもある。ほとんど気分とやる気次第だ。

 そんな筆者が、編集部のA嬢からbodum(ボダム)の「COLUMBIA(コロンビア) フレンチプレスコーヒーメーカー」を紹介された。「フィルターを押して紅茶を入れるポットのように、コーヒーを淹れるんですよ」と聞いて、こだわりがなかったゆえに「ドリップと何が違うの。対して違わないんじゃないの。何がそんなにいいの~?」とかるーく思っていた。正直言うと、試す価値はあるのかしら程度の見方しかしていなかったのである。こういう場合、大抵最後にどんでん返しを食らう。この「COLUMBIA フレンチプレスコーヒーメーカー」もそのパターンだった。


メーカーbodum
製品名COLUMBIA COFFEE MAKER
希望小売価格11,550円
購入場所直販サイト
購入価格11,550円


 bodumは、これまでに1億個のフレンチプレス・コーヒーメーカーと3千万個のティーポットを製造してきたという、ヨーロッパでは長年愛され続けている老舗のキッチン家電メーカーだ。

 そんなヨーロッパ生まれの「COLUMBIA フレンチプレスコーヒーメーカー」は、ステンレス鏡面仕上げで、つるんとしたデザインがとても美しい。ポット本体と、蓋とフィルターが一体になったプランジャー、プラスチックのスプーン1本で構成されており、サイズは175×140mm(幅×高さ)で、口径は約100mm。容量は500ml。一般的なコーヒーカップなら4杯分、マグカップなら2~3杯分というところだろうか。

鏡のようなステンレスで美しい側面、背面の様子ポット(左)、ブランジャー(右)、スプーン(下)

 ここで肝心なのが、このポットでのコーヒーの淹れ方である。まずポットの中に直接粗挽きのコーヒー豆を入れる。分量はカップ1杯(120cc)のお湯に対し、付属のスプーンですり切り1杯程度が目安だ。必要量のコーヒー豆を入れたら、上から90℃~95℃位のお湯を注いでブランジャーでフタをして4分蒸らす。温度の目安としては、お湯を沸騰させてから1分くらい待ったあたりがいいようだ。

 4分間蒸らしたらブランジャーのノブをゆっくり押して、金属のフィルターで漉すという抽出方法だ。カフェの紅茶などでもおなじみの、このペーパーフィルターを使わない方法は「フレンチプレス」というらしい。フィルターを使う一般的なドリップ式の淹れ方では、豆は中挽きまたは粗挽きが良いらしいが、本品では目詰まりや圧力過多を避けるため、「粗挽き」を推奨している。

ポットは二重構造になっているので冷めにくいブランジャー
フィルターブランジャーをセットするときは、ポットの口の位置と向きをそろえて

コクのあるおいしいコーヒーが淹れられ、扱い易い

 自宅に粗挽き豆がなかったので、まずは自宅にあった中挽き豆を使ってみた。指示通りに豆を入れ、お湯を注ぎ、ブランジャーを押してコーヒーを抽出してみた。カップに注ぐと、白いカップの縁から透けて見える色がいつものコーヒーと違う。サラッとした感じがない。

中挽き豆3杯分にお湯を注ぐスプーン3杯、お湯350mlくらいで、上から2.5cm程度のところまでくるようだブランジャーで蓋をして、4分間蒸らす
ブランジャーのノブをゆっくり押して、漉すあとはカップに注ぐだけ完成したコーヒー

 飲んでみるとこれがまた全然違う! ほんのり甘いような、濃厚なコクと甘さのようなものを感じるのである。加えて、若干粉っぽい。ペーパーフィルターでドリップしたときは、サラッとしてもっと酸味と苦みが際立っていたような? 牛乳をいれてみると、これがまた濃厚でいい。飲み終えると、カップの底に焦げ茶色の粉が沈殿していた。

 改めて「フレンチプレス」について調べてみると、フレンチプレスはコーヒー豆がもつオイルがペーパーフィルターに吸収されずに抽出されるので、豆のおいしさがそのままでるのだそうだ。あの粉っぽさはフィルターからそのまま豆の粉が通過していたものらしい。

使用後のフィルターの様子。カスは水で流せばすぐ落ちるポットに残った中挽きのコーヒー豆

 その後、店で粗挽きしてもらったコーヒー豆で試してみたところ、やはりコクがあり、やわらかく感じるのである。中挽きで淹れた時の粉っぽさも解消されている。いつもよりおいしく感じられるのは、淹れ方の雰囲気に影響されただけではないと思う。

こちらが粗挽き豆粗挽き豆で淹れたコーヒー。中挽きよりも粉っぽさがないカップの底に微粉が残るのも特徴

 あの味や微粉の粉っぽさが苦手という方もいらっしゃるだろうが、個人的には「自分はペーパードリップよりフレンチプレスのほうが好きだ」とハッキリ認識できた。その味と贅沢さを感じるデザイン、ペーパーを使わないので、余分な廃棄物が出ないところも気に入った。

 ブランジャーを洗うだけで繰り返し使えるし、実際に洗浄は簡単。ガラスのポットを割った経験から、ステンレス製というのも扱いやすくてありがたい点だ。これならアウトドアでも使えるのではないだろうか。

 こうなると、今度は自宅で粗挽きができるコーヒーミルが欲しくなってくる。困ったものだ。




2010年 7月 21日   00:00