やじうまミニレビュー
セイコークロック「海洋楽園」
殺風景な白い壁はなんとなくさびしいもの。額縁の1つでも飾ってみたいが、絵画は高いし飽きも来る。そんな悩みをお持ちの方にお勧めしたいのが、セイコークロックが玩具メーカーのタカラトミーと共同開発した「オーシャンシアター 海洋楽園」だ。
一見床下に置くボールライトにも見えるが、実はコレ時計になっている。時刻とともに世界の海洋、そして海に住む魚たちが壁を泳ぎ回るという癒しのアイテムだ。
セイコークロックの「オーシャンシアター 海洋楽園」 | 本体背面。半球のドームスクリーンを外すと壁に投影できる |
メーカー | セイコークロック |
製品名 | 海洋楽園 |
希望小売価格 | 14,700円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 12,128円 |
■白い壁がない! という部屋でも大丈夫
筆者の仕事部屋のように、パソコンや機材、ポスターなどが貼りまくられ、壁に投影するスペースなんてない! という場合は、半透明のドームに移すことも可能だ。切り替えは、中にあるスイッチでスライドさせるだけで簡単。特にピント合わせも必要なく、1~3m先の壁に投影できる。
ボタンを押しドームスクリーンを外す | スライドレバーを動かし壁投影モードに切り替える | このように部屋の壁に大きく投影すると迫力だ |
いずれの場合も、世界各国の海の様子が写し出され、かもめの声や波の音、深海に潜ったときは泡の音なども再生され臨場感高い海の景色を楽しめる。
通常は海の風景が映し出されるが、ボタンを押すと魚たちが集まり、現在時刻を魚文字で表示してくれる。
魚たちがどこからか集まりだし…… | 人文字ならぬ魚文字で時刻を表示する |
もう一度ボタンを押すと、魚たちは住処に帰り海のシーンに切り替わる。難点は時計として使う場合だ。時計呼び出しボタンが小さく、他のスイッチに紛れてしまうので、暗い部屋ではスイッチを押しづらい。光るようにしたり、ボタンを大きくするなどしてほしいところだ。
カーソルキーの中央にあるのが時計表示ボタン。決定ボタンとしても機能する | ACアダプタは標準で添付されてくるので、まず電池で動かすことはないだろう |
また表示時間は15分、30分、60分、8時間に設定でき、これを過ぎると自動的にオートパワーオフされ、消費電力を抑えるようになっている。単3電池4本でも3時間駆動するようになっているが、付属のACアダプタを使うのがベストだろう。
■壁に投影するなら寝室かAVルームがお勧め
高輝度のブルーLEDが内蔵されているが、昼間の壁に投影するとさすがに見づらい。壁投影モードにする場合は、寝室や間接照明のあるAVルームなどがお勧めだ。
電源は自動的にOFFになるので、眠りに付く間に羊の代わりに魚の数を数えてもいいだろう。耳には心地よいさざなみの囁きや、遠くを航海する船の汽笛なども聞こえ、リゾート気分でまぶたが重くなってくるだろう。
音声OFFも合わせて5段階のボリュームの切り替えができる | 日時やアラームの設定、オートパワーオフ(Sleep)までの時間なども設定可能 |
AVルームの場合などで、波の音が気になる場合は、サウンドの音量を小さくしたり、オフにすることも可能だ。
■5つのオーシャンを旅できる
この時計で旅ができるのは、太平洋、インド洋、大西洋、北極海、南極海の5つのオーシャン。各海洋は、南極と北極海が海面と浅瀬、その他の海洋は海面から深海の4つの深さまで潜ることができ、それぞれに違った生き物たちが生活している姿を楽しめる。
太平洋の海上 | インド洋の海上 | 大西洋の海上。鳥やヘリコプター、豪華客船なども見える |
太平洋の浅瀬にはマンタ | インド洋にはカジキマグロ | 大西洋にはイルカが泳いでいた! |
中深度になると | ジュモクザメ(ハンマーヘッド)や沈没船 | マンボウや潜水艦も! |
深海になると魚の数も少なくなり、奇妙な姿の深海魚たちが泳ぎまわっている |
中には、なかなかめぐり逢えない人魚や海賊船、シロナガスクジラや浦島太郎といったレアキャラクタもいるので、暇さえあれば眺めてしまう中毒性があるので注意したい(笑)。
北極海の海上 | 南極海の海上。愛嬌あるラッコやペンギンが可愛らしい |
浅瀬ではアザラシやシャチも見られる | キャラクターは全部で120種類以上ある |
登場するキャラクターは、全部で120種類以上。そのほとんどがアニメーションで動くので見ていて飽きないだけでなく、ちょっとした海洋図鑑にもなる。
■魚と戯れるたりアラームや時報を魚たちが教えてくれる
面白いギミックは、魚たちと戯れることができる点。魚が泳いでいるときに、本体をポンポンと叩いてやると、魚たちがリアクションする。試した限りでは、たいていの魚はビックリして逃げてしまうが、好奇心の強い魚は寄ってきたり振り向いたりするという。
またアラーム時刻を設定しておくと、音声と同時にシロイルカがアニメーションでお知らせしてくれる。さらに時報機能をONにしておくと、各海洋の生物たちが時報音とともに色々なイベントを見せてくれるのも楽しい。
アラーム時刻になると、シロイルカがお知らせしてくれる | ちょうどクジラが通りかかったときにアラームが! |
使うシーンがなかなか思い浮かばないが、日時を設定すると「THANK YOU!」「HAPPY BIRTHDAY」「LOVE」などのメッセージを表示させることも可能。まぁ、恋人同士向けのギミックなので、独り身や結婚して長い枯れた夫婦には、無縁の機能だ(笑)。
指定の日時に3種類のメッセージを表示するグリーティング機能泡がだんだん文字になっていく |
■iPodのスピーカやベッドライトとしても
iPodなどの携帯音楽プレイヤーの簡易ステレオスピーカとしても使える。しかし内蔵のスピーカが直径3cm程度で、さほど音響も考えられているわけではないため、音質は良いとは言えない。あくまでも「簡易」ということで。
机に置いて、スクリーンドーム投影モードにして勉強や仕事の疲れを癒されながら、ハワイアンやサンバ・ボサノバといった各国の音楽を流し、より雰囲気を演出してもいいだろう。スピーカーはステレオになっているので、3.5φのステレオミニジャックでプレイヤーとの接続が可能だ。
外部入力が可能なAUXジャックは、ステレオミニジャック仕様 | 自分なりのBGMを流して癒されるといいだろう | ライトボタンを押すと映像を表示せず、単なるベッドライトとしても使える |
ベッドの枕元に置いてある場合に便利なのは、ライトモードだ。海洋のアニメーションなどは投影されず、ただブルーの光がぼんやりと光るモードだが、ベッドライトとして十分に役立つ。
■設定画面では海洋の種類が選べる
電源を入れた時に必ず表示されるモード選択画面。ここで気ままに旅をしたり、海洋を指定したりできる |
セミオートモードでは、5つの海洋から1つを選び、6分ごとに深度が変わる様子を鑑賞できる。
マニュアルモードでは、好きな海洋の好きな深度を指定できる。先に説明したレアキャラクタは、海洋と深度によって出現するものが違うので、海のトレジャーハンターとしてコイツたちを発見するのに向いている。
時計としては若干使いづらいところもあるが、面白さという点でそれを十分にカバーできるだろう。ベッドサイドのライトや時計として、またAVルームの補助照明や時計として使うには機能性も十分だ。またデスクに置いておけば、疲れたときの癒しとして、そして携帯プレイヤーの簡易スピーカーとしても活用できる。
細かいところまで作り込まれた製品で、大人が見ていても飽きない。新居祝いや、進学祝いなどちょっとしたプレゼントにも向くだろう。
2010年 3月 5日 00:00
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