やじうまミニレビュー

パナソニック「LED防水ライト BF-SG01K-W」

~豪雨でも水中でも使えるタフなLEDライト
by 伊達 浩二


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


パナソニック「LED防水ライト BF-SG01K-W」

 LEDライトについては、これまで室内用や防災用を中心に紹介してきたが、今回は夏らしく防水機能に優れたものを紹介しよう。

 パナソニックの「LED防水ライト BF-SG01K-W」は、今年の5月に発売されたばかりの製品だ。

 この製品の特徴は、防水性の高さで、“水深20mで30分耐える”のが売りだ。水中で使えるぐらいなので、ちょっとやそっとの雨などは苦にしない。また、水に浮くフローティングタイプなので、水面に落としても無くしにくい。つまり、アウトドアでの活動が増える夏休みに向いた製品なのだ。


メーカーパナソニック
製品名LED防水ライト
BF-SG01K-W
価格オープンプライス
購入場所ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
購入価格1,580円

 BF-SG01K-Wの光源は直径7.5mmの白色LEDが1個。電源は単三形乾電池3個で、同社製のエボルタが付属している。LEDなので、電池寿命は長く、エボルタで約70時間、アルカリ乾電池で約60時間、マンガンで約30時間とされている。

 なお、充電池の使用は禁じられている。たぶん、電池室の密閉度が高いので、ガスが出るニッケル水素充電池は適さないのだろう。

 本体サイズは約55×約120mm(直径×長さ)で、ずんぐりとしている。重さはエボルタ3本込で約155gだ。光源と反対側は、大きめの輪になっており、ここを通すヒモも付属している。もっと太いヒモや、カラビナなども使えるようになっているのもアウトドア志向だ。

パッケージには「豪雨でも使える」と大書されているパッケージ背面に使い方や特徴が書かれているパッケージの内容。本体以外にエボルタ電池3本やヒモ、取扱説明書が入っている
本体は短めで愛嬌のあるデザイン単一電池との大きさ比較単一電池との太さの比較
直径は約5cm強ある長さは約12cmある

防水性は文句なし、基本性能も高い

 前端部の灰色の部分がキャップになっているので、回して外す。本体に乾電池を入れる。このとき、3本のうち1本だけ方向が違うので、注意したい。キャップを閉める。ネジの部分に黒いOリングが巻かれており、これが水の侵入を防ぐ防壁となる。

本体を開けた状態電池室の内部内部には注意事項が書かれている
キャップ側の構造本体側の構造。黒い部分がOリング。ネジ山も深い
電池は1本だけ、入れる方向が異なる。電池を入れた状態でもシールと見比べられるのは便利だ本体とキャプの突起を合わせてからねじ込む

 さっそく点灯しようと思ったが、スライドスイッチもプッシュスイッチも見当たらない。実は、前端部の灰色の部分が、回転式のスイッチになっているのだ。ギュッと半回転回して、それ以上回らない状態で点灯する。逆方向に半回転すると消灯する。

 左手で本体を支え、右手でリングを半回転させると点灯し、逆方向に回すと消灯する。明るさの強弱はなく、ON/OFFだけだ。たぶん、防水性を高めるために、こういう仕組みにしたのだろう。

キャップの部分を止まるまでねじると点灯し、逆方向にねじると消灯する

 持ち歩いてみると、本体が太く短めなので、手に余るところがある。単一形電池を二回り太くしたぐらいの直径なので、ゴロッとした感じなのだ。付属のヒモを手首に回した方が疲れにくいし、本体も落としにくい。

本体の尾部は大きめの輪になっている尾部の輪に付属のヒモをつけた状態本体は太くて短くいので、手首にヒモをかけて使いたい

 使ってみると、LEDライトとして良くできているのがわかる。LEDの明るさは十分で、電池の寿命も長く、丸1日点けっぱなしにしていても、まったく消耗した気配がない。2泊3日の旅行ぐらいなら、電池交換の必要なく過ごせると思っていいだろう。

 とくに好感が持てるのは、照射する光が幅広く、暗い場所を歩くときに不安にならないことだ。灯りのない廊下を照らすと、廊下の先だけではなく、周囲の壁までを照らしてくれるので、暗くて狭い場所でも有効だ。ビーム型の狭い光を好む人には向かないが、一般的な“懐中電灯”としては、好ましい性格だと思う。

50cmほどの位置から照らした状態。中央がやや明るいがその周囲は広くまんべんなく照らされる1mほどの距離から廊下を照らすと、壁までが明るく照らされる

 試しに浴室の物干し竿にヒモで下げてみると、浴槽全体が照らせた。同じように、80cmぐらいの高さに吊れば、普通サイズのテーブル全体を照らせる。ちょっとしたランタン代わりにはなる。

同じく1mほどの位置からドアを照らすと、その倍ほどの幅が照らされる浴室の物干し竿から下げてみたら、浴槽全体が照らせた。ランタン代わりにして入浴できるぐらい明るい

 防水性を試すために、洗面台で水を浴びせたり、お風呂に投げ込んだりしたが、まったく支障がない。水辺で遊ぶぐらいは余裕でこなしてしまう性能だ。

 なお、水に浮くときは、電池が重いので、LED側が上向きになるように浮かぶ。つまり、常に水面側を照らしているので、万が一、水中に落とした際にも探しやすいだろう。

洗面台で水を浴びせても大丈夫水が深くなると、LED側を上にして浮いてくる最終的には垂直に立って浮く

洗面台で蛇口の水をあびせてもなんともない

防水という一芸に秀でたLEDライト

 このBF-SG01K-Wは、防水という一点に絞って考えた製品で、用途がはっきりしていて気持ちが良い。生活防水ではなく、水深20mまで、時間は30分までというのは気合が入っている。

 アウトドアやマリンスポーツが好きな人は、私がどうこう言わなくても、使い方のイメージが湧いてくると思う。きっと企画した人も、そういう趣味なのではないだろうか。防水という性質が必要な用途があるならば、選択肢に入れるべき製品だ。

 また、台風シーズンの備えとしても適している。パッケージにも「豪雨でも使える防水設計」と大きく書かれている。町内会の防災拠点に雨ガッパと一緒に下がっているのが似合う製品だ。もっともその場合は、強力なサーチライトの補助という位置づけになるだろう。





2012年 7月 27日   00:00