シック ジャパン「HYDRO 5」のパッケージ。ウエンツ瑛士くんのCMでお馴染み

　男として生まれたからには、毎日こなさなければいけない仕事がある。愛する女(ひと)を守ること……社会のために戦うこと……もそうなんだけど、もっと根本的な仕事が「ヒゲを剃ること」だ。たとえ頭の毛が薄くなったとしても、毎日伸びてくるのがヒゲ。これをほったらかしにしては、対女性にも対仕事にも悪影響が出てきてしまう。

　てなわけで、世の中にはシェーバーやカミソリなど、たくさんの男性用ヒゲグッズが売られているのだが、今回はその中から、シック ジャパンのT字カミソリ「ハイドロ5(ファイブ)」を選択した。

　シックといえば、P&Gグループの「ジレット」シリーズと並ぶ、T字カミソリの大手メーカー。ウエンツ瑛士くんが出ているテレビCMでもお馴染み。ジレットは何度か使ってきたが、シックはあまり取り上げてこなかったので、前々から挑戦したてみたいと思っていた。

　今回のハイドロ5の特徴は、ヒゲを剃りながら肌も潤すという触れ込みの「モイスチャーシェービング」。刃の上部に付いたモイスチャージェルが溶けて肌に浸透することで、肌を潤す効果があるらしい。さっそく使ってみよう。

　ハイドロ5の本体は、カミソリの柄に刃が付いているだけという、極めてシンプルなスタイルだ。刃は5枚と多いが、頭でっかちになっている印象はなく、全体的にスマートな印象。先端のシェービング部は押せば約80度くらい傾くので、アゴなど曲線部分の追従もしやすそうだ。

　肝心のモイスチャージェルは、刃の上部にある。いくつも空いた穴の中に、白いジェルが詰まっている。乾いている状態だと、固形のままで、水に濡らすと、溶け出してジェルとなる。試しに指に水を付け触れてみると、ジェルが糸を引きながら溶け出してきた。かなり滑らかだ。ジェルには保湿成分として、アロエとビタミンEが含まれているという。

カミソリ本体。持ち手部分はゴムでグリップ感が良い	左の写真の裏側。柄と刃というシンプルな構成だ	刃は押し当てれば約80度くらい傾く

刃は5枚刃。その上にある、白く小さな穴に入っているのがモイスチャージェルだ	本体裏面の説明書き。モイスチャージェルにはビタミンEとアロエが含まれており、肌を潤す効果があるという	水を付けてジェル部分に触れると、粘着性の高いジェルがビヨーンと出てくる

　さっそくシェービングをしてみよう。私はシェービングフォームではなく石鹸を使う派なので、顔を洗った後、泡立てた石鹸を付けて剃る。剃り味は非常にスムーズで、肌に引っかかることなく、スムーズに刃が進んでいく。ハイドロ5の刃には、それぞれに「スキンガード」という、肌を平らにして負担を減らすガードが付いているが、これがその効果かもしれない。結果、問題なく深剃りできた。

　で、肝心のモイスチャージェルの効果については、石鹸を使っているためよくわからない! 何かスッキリしている気はたしかにするのだが……。

　というわけで、次の日の朝、石鹸を使わず、水だけでシェービングをしてみることにした。

ジェルのおかげで、水だけでも剃れてしまった

　すると、刃が通った部分が、ジェルでヌルヌルに! 水だけしか使っていないのに、頬も顎下も、まるでシェービングクリームを付けたようにヌルッと滑る。もちろん、肌に引っかかることもない。深剃りについてはちゃんとシェービングフォームを使った方がよく剃れた印象があるが、これだけでも十分にヒゲを剃ることができた。ヒリつきも少なく、肌も潤いが増した印象で、ジェルの効果は確かにあった。

　ジェルの効果を体感したところで、注意をひとつ。水気があり高湿度のところにハイドロ5を置いておくと、ジェルが勝手に流れ出てしまうことがある。私も風呂場の水道の蛇口付近に置きっぱなしにしたせいで、3日しか使っていない刃のジェルをすっからかんにしてしまった。ジェルは残念ながら補充はできない。刃はまだまだ健在なのに……。本体パッケージには湿った場所を避けて専用トレイに置いて保管することを勧めているので、長く使うためには守っていただきたい。

　特別なフォームを使わずに、フツーに使うだけで肌を潤してくれるというのは、肌が荒れがちな手剃りカミソリには非常にありがたい。普段使いにはもちろんオススメだが、ちょっとした剃り残しが気になった際に、洗面所で水に濡らして剃ったり、旅行でシェービングフォームをいちいち持っていくのが面倒な場合など、携帯しても活躍してくれそうだ。

風呂場に置き放しにしておいたら、ジェルが流れ出て、なくなってしまった	専用のトレイに置いて保管しておくべし