やじうまミニレビュー
タカラトミー「Cookin' Cookies」
タカラトミー「Cookin' Cookies」 |
お菓子作りの初心者が一番最初に挑戦するお菓子ではクッキーではないだろうか。簡単で失敗が少ないので人気が高い。ケーキ類に比べて日持ちするうえ、きれいにラッピングすればちょっとした手土産にもなる。
代表的な手作りクッキーと言えば、搾り出しクッキー、アイスボックスクッキー、型抜きクッキーが挙げられる。搾り出しクッキーはバターや薄力粉を混ぜ、絞り袋で搾り出して作るクッキーで、材料もシンプルなので思い立ったときにすぐに作ることができる。型抜きクッキーは搾り出しクッキーと材料はほぼ同じだが、いったん冷蔵庫で生地をやすませてから麺棒で薄く延ばし、型で抜いていく。アイスボックスクッキーは、しっかり冷蔵庫で冷やし固めて、硬くなった生地をカットしてから焼くクッキーである。
搾り出しクッキーや型抜きクッキーは、形成工程が楽しく、子供も一緒に楽しめる。アイスボックスクッキーは生地を冷凍しておけるので、食べたいときに焼きたてのクッキーを食べることができる。
一時は、クッキー作りにはまってよく作っていたが、パウンドケーキなどのケーキ類が上手に焼けるようになってから、逆に面倒くさくなって作らなくなってしまった。工程自体はそれほど難しいものではないが、絞り袋を用意しなければならなかったり、麺棒で伸ばすために広い場所を確保しなければならなかったり、色々なクッキー型を洗うのが面倒だったり、クッキー作りは意外に大変なのである。さっと混ぜてオーブンで焼けば完成するパウンドケーキなどのほうが、慣れてしまえば手早く作ることができるのだ。
ここ一年ほどクッキーは作っていなかったのだが、2歳になった息子が大食漢なので、歯ごたえのあるクッキーを作って少しずつ与えようかと考えていた。そこで、簡単にクッキーができそうなクッキングトイ、タカラトミーの「Cookin' Cookies」を試してみることにした。
メーカー | タカラトミー |
製品名 | Cookin' Cookies |
希望小売価格 | 3,675円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 2,143円 |
Cookin' Cookiesは、小さな子供でも簡単にお菓子ができるよう工夫された、今流行のクッキングトイである。ホットケーキミックスを使い、電子レンジ1~2分加熱するだけで面倒なクッキー作りができるというから驚きだ。
セット内容は、ミキサー、スプーン、ヘラ、クッキングテーブル、シリコンテーブル2枚である。基本の材料もホットケーキミックスとバター、牛乳、卵、砂糖だけ。とてもシンプルで、栄養価も高い。
ミキサーに生地を入れてハンドルを回す。小さな子の手にもなじむよう、ハンドルは小さめ | クッキングテーブルは、受け皿がはずれるようになっている | クッキングテーブルを組み合わせたところ。この上にシリコンテーブルを乗せる |
スプーンとヘラ。この2つは材料を量ったり、生地を伸ばすときに使う | シリコンプレートに生地を流し込んでレンジで加熱する | シリコンプレートはとてもやわらかく、焼けた生地が取り出しやすくなっている |
はじめにバターを湯せんで溶かしておく。牛乳、卵、バター、ホットケーキミックスの順番でミキサーに入れ、ミキサー本体をしっかり手でおさえながら、生地を混ぜる。順番を間違えるとダマになりやすくなるので、間違えないようにする。
ボールに材料を入れてヘラや泡だて器で混ぜるのは子供にとって難しいが、ハンドルでまわすミキサーなら簡単に混ぜ合わせることができる。ダマやムラがなくなって、生地が完全にまざりきったらフタをはずす。
5才の娘に手伝ってもらったところ、大喜びでミキサーをまわしていた。力が弱い小さな子供でも簡単に生地作りができるようだ。しばらくして生地がまざりきったように見えたのだが、少々ダマが残ってしまった。その後も数分まわしてみたが、ダマは消えそうになかったのでそのまま型に入れてしまうことにした。
5才の娘でも、難なくハンドルをまわすことができる。ふだんはあまり料理には興味ないのだが、今回は喜んで手伝ってくれた | 混ぜ終わった生地は、少々ダマが残ってしまった。しばらく続けていたが、ダマは消えなかったのでこのまま流し込むことにした |
クッキングテーブルと受皿をセットし、作りたいクッキーのシリコンプレートをクッキングテーブルに乗せる。生地をスプーン1杯分を端のほうに注ぎ、ヘラで生地を伸ばしていく。余った生地は受皿へ落とせるようになっているので、端に残った生地が貯まってしまうことはない。ゆっくりのばすと生地が均等に型に入っていくが、力を入れすぎると型の生地まで削り取るようにとれすぎてしまう。また、いったん型に入ったダマがはずれると穴が開いたようになってしまうので、きれいにならすのが難しい。
シリコンプレートをクッキングテーブルにセットする | スプーン1杯分の生地をシリコンプレートの端に置く |
ヘラで生地を伸ばしていく。最後、余った生地は受皿へ落とす | 1回ではきれいに入らず、何度かヘラで伸ばしているうちにきれいに生地が入った |
生地が型に入ったら、クッキングテーブルを受皿からはずし、電子レンジに入れて加熱する。クッキングシートなどに移す必要がなく、移動するだけなのでとても簡単だ。クッキングシートを敷いてクッキー生地を並べたり、型抜きや搾り出しをする必要もないので、ここまではあっという間に完成してしまった。
電子レンジでの加熱時間調整が難しい。一部茶色く焦げてしまった。火の通りが甘いクッキーはフワフワになってしまう・・・・・・ |
電子レンジを700Wで設定し、説明書通りに70秒加熱したところ、クッキーの一部がホットケーキのように「フワフワ」になってしまった。クッキーはサクサクであってほしいので、これでは完成とはいえない。そのまま20秒加熱し続けたところ、一部焦げたクッキーになってしまった。電子レンジの加熱時間の目安は500Wで約110秒、600Wで約90秒、700Wで約70秒となっているが、様子を見ながら調整したほうがよさそうだ。
我が家の電子レンジは火の通り方にムラがあり、長く加熱するとところどころ焦げてしまう。ただ、少し焦げたくらいのほうがサクサクしていておいしいので、しっかり火を通したほうがいいだろう。
試行錯誤しながらできたサクサククッキーではあるが、味はやはりホットケーキそのもの……ふだん食べるホットケーキよりもバターの風味が強くてコクがあるのだが、クッキーの味なのかと言われると、首をかしげてしまう。食感はクッキーに近づいただけに、味に関しては残念だ。
完成! 味はホットケーキをリッチにしたような感じ。子供は大喜び! ココアパウダーを入れればおコアクッキーも作ることができる | かわいい動物型のクッキー型も用意されている | やはり一部が焦げてしまったが、しっかり加熱してサクサクにしたほうがおいしい |
子供達が狂喜乱舞したチョコレートをデコレーションしたクッキー | 犬の立体的なクッキー。首輪風にデコレーションしてみた |
そんなわけで、大人が食べるクッキーとしては正直言ってイマイチな印象だったが、子供達の反応は大違いだった。かわいい見た目に大喜びなのである。
チョコペンやチョコスプレーなどでデコレーションしてカラフルになると、さらに興奮度がアップ。「このクッキーおいしいね!」と次から次へと口へ運び、5才の娘と2才の息子の奪い合いが始まってしまった。「早く次を焼いて!」と催促され、あたふたと焼いたほどだ。
クッキングトイはあくまでも子供向けのおもちゃだ。大人にとっては味や食感がやや物足りない印象だが、子供がこれだけ喜ぶなら買っても損はないだろう。お友達が遊びにきたとき、みんなで作ってクッキーのデコレーションをしても楽しそうだ。
子供がとても喜んで食べてくれる「Cookin' Cookies」。ぜひ親子で楽しんでいただきたい。
2010年 4月 8日 00:00
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