やじうまミニレビュー

パナソニック「ワイドパワーLEDかしこいランプ F」

~付け忘れと消し忘れが防げる賢い自転車ライト
by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです



パナソニック「LEDかしこいランプF」
 先日、自転車のLEDライトの電池が切れた。寿命はもう少しあったはずなのだが、思い返してみると、そういえばライトのスイッチを消し忘れてムダに電気を消費してしまったことがあった。マンションの駐輪場で、昼なのに煌々とランプが点け放しの自転車を見て「オイオイ、いくら消費電力が少ないLEDでも、消し忘れはエコじゃないゼ」と思ったら、よく見ると自分の自転車、ということが今考えると結構あった。

 もちろんこれは私がだらしないというのもあるが、ライトがボタンで点灯/消灯するタイプである以上は、消し忘れは構造上起こりうる。どうせならセンサーで自動点灯/消灯してくれたらいいのに……と思っていたところ、パナソニックから「LEDかしこいランプF NL-876P」という製品が出ていることを店頭で知った。


メーカーパナソニック
製品名ワイドパワーLEDかしこいランプF
希望小売価格3,680円
購入店舗ヨドバシカメラ
購入価格3,480円

 この製品、暗がりで走る際には自動で点灯し、止まると自動で明かりが消えるという、その名の通り非常に賢いLEDライトだ。昼など明るい時にはムダに点灯しないとのこと。ライトの取り付け位置は一風変わっており、一般的な前照灯ライトのようなハンドル部分ではなく、自転車の前カゴにセットする。言わば“ママチャリ”向けのライトなのだが、ネジを使ってカゴにがっしりと固定するため、盗難の恐れもなさそうなのが気に入った。

 まずは電源となる電池をセットする。パッケージからライト本体を取り出し、ネジをドライバーで回して電池のフタを取り外す。そしてライトの内部に電源となる単四形乾電池3個を電池ケースにはめ込む。電池は別売りで、パナソニックのアルカリ乾電池を使用した場合は、連続点灯で約20時間使用できる。パッケージによれば、1日10分を週5日使用した場合で、約6カ月の電池交換が不要とのこと。よりハイパワーなエボルタ乾電池なら、約22時間とより長寿命となる。ただし、マンガン乾電池の場合は7時間と短いので、必ずアルカリ、できればエボルタを使いたい。

パッケージ内容。左から、ライト本体、取り付け板2枚、取り付け用のネジライト内に電池を入れる際には、ドライバーで電池のフタを開ける必要がある

 電池を入れたら、ライトを自転車に取り付ける。カゴを挟むように、同梱の2枚の取り付け板をセットし、取り付け板の穴にこれも同梱されたネジを通す。さらに、電池のフタをネジに通し、付属のナットでカゴに固定する。これがライトを取り付けるためのベース部となり、あとはこのベースにライト本体を取り付けて完成。ライトとベース部を固定するネジと、カゴにベース部を固定するナットはとても小さいため、落として無くさないように注意が必要だ。作業時間は約10分といったところ。ライトの上下を逆に取り付けてしまうなど手間取ってしまった。

 この取り付け作業を行なったのは、ある晴れた日の15時くらい。雲が太陽を覆って陰る時もあったものの、作業中にライトはまったく点灯しなかった。

取り付け手順。取り付け板、電池のフタ、ライトという順でカゴに取り付ける私のオンボロ自転車にセット完了。明るい昼間に取り付けたのだが、作業中にはいっさいランプは点灯しなかった

 その夜、さっそくライトの具合を確かめようと自転車のカギを差し込むと、カギが開いた「カシャッ」という振動だけでライトが点灯した。そのまま自転車に触れずに放置していると、点灯開始から5~6秒でライトが自動的に消えた。昼間に振動を加えても一切点灯しなかったことも考慮すると、要は「暗くて」「振動が加わった時」という2つの条件が重なった時にのみ点灯し、それ以外の場合は点灯しない仕組みになっているのだ。そのため、信号などで停止中には、自転車が揺れない限りすぐにランプは消える。

 もちろん夜道の走行中は、常に車体が振動しているため、点灯し続ける。数メートル先の道路の路面を十分に照らしており、前照灯としての役割を問題なく果たしている。ちなみに、光源はワイドパワーLED1個で、明るさは約500カンデラとのこと。

夜中、自転車に乗ろうとカギを差し込んだところ、その振動でさっそくライトが点灯する今度は乗り終えた自転車を放置したところ。5~6秒ですぐに消える。その後カゴに触れると、その振動でまたライトが点灯する

夜道を走行中の動画。遠くからでもしっかりライトの明りが視認できる

 使用した率直な感想は「とにかくラク」。発進時/消灯時に必ず伴っていたライトのスイッチを入れるという作業が減るので、乗っている側は何も考える発進すれば良いだけ。消し忘れに加えて、“そういやもう夜になったのにランプ点け忘れちゃった”という点け忘れも防げるのだ。

 電池交換の際に必ずドライバーを使って作業しなければならないのは面倒だが、そのぶん盗難の心配も少ないだろう。自転車のライトの消し忘れ、点け忘れに心当たりのある人は、“かしこいランプ”のインテリジェンスを借りてみてはいかがだろうか。



2009年 6月 4日   00:00