コヤマタカヒロの男の料理道具!



たこ焼きパーティに! ホーロー鍋風のおしゃれなホットプレート

イデアインターナショナル「BRUNO コンパクトホットプレートBOE018」

 週末の午後や夕食、ちょっとイベント風にごはんを食べたいといったときに活躍するホットプレート。焼き肉やお好み焼き、焼きそばなど、さまざまなメニューが楽しめる。その反面、ファミリー用のホットプレートはサイズも大きく、出すのがちょっとおっくうになるのも事実。著者宅にも大型のホットプレートがあるが、子どもが小さい今、使用する機会は減っている。そんな中登場したのが、今回使用するイデアインターナショナルの「BRUNO(ブルーノ) コンパクトホットプレートBOE018」だ。

メーカーイデアインターナショナル
製品名BRUNO コンパクトホットプレート BOE018
購入場所Amazon.co.jp
購入価格8,000円(税抜)

洗練されたパッケージで贈答にも最適

 本体サイズは375×235×140mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトサイズ。これなら使いたい時に気軽に取り出すことができる。また、デザインも非常に洗練されているので、キッチンの片隅に常時出しておいても違和感がない。

コンパクトホットプレート本体。カラーはホワイト以外にレッドがある。ふたおよび持ち手も金属製なので、加熱時はかなり熱くなる
ふたを開けたところ

 デザインは鋳鉄ホーロー鍋をモチーフにしたもので、見た目にも非常に魅力的で、家族からの評判も非常に良かった。ボディ素材にはアルミダイキャストを採用しており見た目以上に軽い。

 標準では、フッ素樹脂コートの平面プレートとたこ焼きプレートが付属する。また、オプションで、セラミックコート鍋(2,800円、8月末発売予定)や、グリルプレート(1,800円、6月中旬発売予定)も用意される。今回は両オプションプレートは使用することができなかった。

標準付属の平面プレートとたこ焼きプレート。この2つだけでも様々なレシピが楽しめる
その他の付属品は、プレートの取り外しなどにも使える木べらと電源ケーブル

 操作は本体正面の温度レバーのみ。保温ができるWARMから最大250℃を超えるHIまで、料理に合わせて設定するだけだ。サーモスタット機能も搭載しているため、必要以上に温度が上がる心配もない。

スイッチは全面にある温度レバーのみ。WARMは65~80℃、LOWが100~130℃、MEDが160~200℃、HIは190~250℃となっている
本体右側面に電源ケーブルを装着するコネクターを装備。マグネット式なので引っかかったときなどに簡単に外れる仕組み
ふたには蒸気を吹き出すための穴を用意。蒸し焼き時も横から漏れることはなさそうだ
輸入物のキッチン雑貨のようなパッケージを採用。引き出し式で取り出せる。贈答用にも良さそうだ

ホットプレートはカフェのようにキレイに焼き上がる!

 では早速、調理をスタートしよう。最初に作ったのが子どもたちも大好きなホットケーキだ。普段はフライパンで作っているが、火力の調整が面倒で生焼けだったり、焦がしてしまったりと、意外と失敗の多いメニューだといえる。

ホットケーキのタネを用意し、ホットプレートに流し込む。2枚同時に焼けるのが便利
焦げ付くこともなく、しっかりと焼けた

 その点、コンパクトホットプレートなら自動で温度調整できるので、そんな心配は不要だった。ホットケーキミックスで作ったタネを流し込み、表面にぷつぷつと気泡が現れたら、ひっくり返すだけ。焦げ付く心配もなく、しっかりと焼くことができた。フライパンで作るのとは異なり、一度に2枚焼けるのもうれしい。これなら、ナイフとフォークを持って、焼き上がりを待っている長女次女にも同時に出してあげることができる。

玉子とベーコンを焼いてみる。目玉焼きは非常にきれい。ベーコンはもう少し焦げて欲しかった

 ついでにベーコンと目玉焼きも焼いてみる。それぞれプレートに並べて、フタをして蒸し焼きに。ベーコンは若干焼け色が足りなかったが、目玉焼きは非常にキレイにできた。

 使っていて気になったのが、平面プレートの温度低下だ。最初に電源を入れ、フタをするとちゃんと250℃まで上がるのだが、その後調理を始めると、なかなか温度が上がってくれなかった。テストとしてステーキを焼いてみたが、十分に加熱してスタートした片面は、しっかり焼けるものの、焼き色、焦げが付くには至らず、反対面は焼けるというよりは煮るような色になった。

温度設定をHIにして、加熱後ステーキを投入した。しっかり焼けるものの、だんだんと肉汁がプレートにたまっていく

 これは、平面プレートの温度が上がらず、肉からでた肉汁で煮る形になったためだと思われる。実際、温度計測をすると、HI設定時に、表面温度が100℃以下まで下がってしまっているのに再加熱がなかなか始まらないという場面があった。

 ただし、イデアによるとオプションのグリルプレートを使えば、しっかりと焼き色が付くという。焼き肉などのニーズで使うなら、グリルプレートは必須といえそうだ。

ステーキも焼けたが、焼き色はもう少し欲しいところ。機会があったらグリルプレートも試してみたい
ホットプレートの表面温度を計測。加熱をスタートしてランプが消えたあとは、設定温度ゾーンに入るが、食材を投入後、ふたを開けたままの状態では高温に戻りにくいようだ

たこ焼きプレートを使って、ボールレシピが楽しめる!

 使っていて楽しかったのが、たこ焼きプレートだ。元々持っていた大型のホットプレートにもたこ焼きプレートが付いており、元関西人の著者としては、日常的にたこ焼きを作る習慣があった。

 最近は、子どもが小さいことでホットプレートが出しにくく、残念ながら月1回程度しか作ることができなかったのだが、イデアのコンパクトホットプレートなら、ダイニングでパーティのように使えるだけでなく、まな板を置くスペースがあれば、キッチンの調理場でも使うことができる。これなら、週に1回にたこ焼きを作れそうだ。

たこ焼きの準備を行なう。我が家では業務スーパーで売っているたこ焼き粉1㎏を利用し、2、3回に分けて作っている。ちなみに1㎏の粉で4㎏以上のたこ焼きができる
加熱したたこ焼きプレートにタネ、具を投入したところ
数分たったところで、たこ焼きを回していく。温度が低いのか、四隅のたこ焼きがきれいに丸にできなかった
ソース、マヨネーズ、鰹節、青のりをふってたこ焼きは完成。成形の難しかった端のたこ焼きは、先に焼きあがった中央に移動して焼き上げた

 同じたこ焼きプレートを使って、チーズボール、シューマイなど、ボール状のメニューをいくつか作ってみた。たこ焼きプレートは先ほどの平面プレートと比べて温度があまり落ちず、四隅以外はしっかりと焼くことができた。ホットプレートにもよくあることだが、残念ながら四隅は温度不足気味でたこ焼きをしっかりと整形することができなかった。四隅は使わずに焼くのが良さそうだ。

 さて、たこ焼き以外のメニューで子どもたちに評判が良かったのがチーズボールだ。ホットケーキミックスや、強力粉+ベーキングパウダーでタネを作り、中にチーズを入れただけのものだが、大人が食べる暇もなく、子どもたちが一瞬で完食してしまった。小さい子のいる家庭なら、週末のブランチメニューに最適だろう。

たこ焼きプレートを使って作れる面白メニューの1つ、チーズボール。キャンディチーズの濃さがおいしい
タネを流し込み、半分に切ったキャンディチーズを投入
タネ自体に甘味があることもあり、しっかりと焦げ目もついた

 対して大人に評判が良かったのが、ボール型シューマイ。これも豚挽肉のタネにタマネギや椎茸などを入れ、手の上で丸く整形して穴で焼くだけのもの。普通のシューマイよりも形も作りやすく、しっかりと焦げるのが香ばしくおいしかった。

みじん切りにした玉ねぎとしいたけを豚ひき肉と混ぜ、下味をつける。玉ねぎは1分ほどレンジでチンすると触感もやさしくなる
シューマイの皮に具をのせて丸くし、たこ焼きプレートに入れていくだけ。プレート上で絞り出す方法もあるようだ(手が汚れない)
豚肉から油が出るのでころころと回していくとこんがりと焼けていく
完成したまんまるシューマイ。しっかり下味をつけてあれば、そのまま何もつけずにいただける

 もう1つ、酒を飲む方には、たこ焼きプレートの穴を利用したアヒージョがおすすめ。食べたい食材をオリーブオイル&ニンニクのソースで加熱するだけの簡単おつまみだ。

オリーブオイルとニンニクがあればあとはなんでもアヒージョになる。食べたい食材を用意しよう
オリーブオイルとみじん切りのニンニクを穴に投入。ふつふつとしてきたら、食材を入れる。あとは、串で刺して口に運ぶだけ。ちょっと塩をするとよりおいしくなる

食事メニューにも挑戦。蒸し焼きしたパエリアはかなりの美味!

 最後に、ホットプレートの定番である焼きそばを作った。しっかりと熱したプレートにキャベツ、焼きそばの麺、豚肉、色合いにパプリカなどを投入。蓋をして蒸し焼きした。

 ところが、欲張って3玉に挑戦したため、前述の温度低下と重なり、香ばしく仕上げることができなかった。蒸し焼きでしっかり火は入っているため、味はおいしいのだが、ソースが焦げた香ばしさがちょっと不足気味の印象に。焼きそばを作る場合は、2玉以下にするのが良さそうだ。

たっぷり焼きそばに挑戦。あえて3玉すべてを使うことに。
焼きそばとキャベツなどの具材を投入して5分程度蒸し焼きにする。その後、麺と具材をまぜ合わせる
ソースをふって、焼きそば完成。キャベツや肉にもしっかりと火は通っている

 そして最後に試したのが、イデアインターナショナルのWebページにも載っているパエリアだ。とはいえ、レシピは付いていなかったので、完全にオリジナル。オリーブオイルで魚介類とニンニクを炒め、米を一合投入。サフランで色づけしたお湯を投入し蓋をして約20分。途中でムール貝も投入した。

鶏肉、お米、魚介類、野菜などをそろえてパエリアを作る。サフランは相変わらず高い……
オリーブオイルをたっぷりと投入し、ニンニク、鶏肉、魚介類の順に焼いていく
お米とサフラン入りのお湯などを投入して、蒸し焼きに。途中1、2度混ぜ、その時に貝類を入れる。温度設定は途中でHIからMIDに下げた
パエリア完成。おいしく出来上がったが、アクセントとしての香ばしさのために、ちょっと焦げて欲しかった

 作る前は平面プレートの後半の温度低下が気になっていたので、うまくいくか心配だったが、これは大成功。ゆっくり蒸し焼きにしたことで、お米にもしっかりと火が通り、パエリアらしい、わずかに食感の残った食べ応えにできた。これも、フライパンで作る時のように焦げ付きを心配しなくていいのが便利。蒸し焼きにしている間は、他の作業に集中できた。

最初の勘違いを反省。焦がさず焼けるのがコンパクトホットプレートの魅力

 ホットプレートというと、焼き肉や、ソースが焦げるお好み焼き! という、関西人独特の思い込みが、最初にこの製品の良さを見つけられなくしていたようだ。平面プレートの魅力は、食材を焦がさず、しっかりと火を通せることにある。だから、ホットケーキもカフェのようにおいしく、キレイに焼けるのだ。

 さらに、たこ焼きプレートの使い勝手の良さと、可能性はまさに無限。たこ焼きプレート専用機としても、十分に魅力的だといえるだろう。そして、今回は試せなかったが、別売のセラミックコート鍋や、グリルプレートがあれば、調理できるメニューも大幅に増えるはず。

 大型のホットプレートとはことなり、日常使いが可能。キッチンで調理まで済ませて、コンセントを抜いてダイニングテーブルに運び、プレートから直接いただく、といった使い方もできるだろう。

 子どもが小さい2~3人の家庭ならはもちろん、来客時にちょっと面白いメニューを出したい場合など、いろいろと重宝しそうな製品だと感じた。


コヤマタカヒロ

1973年生まれ。大学生の頃にライターデビューをして現在17年目。パソコンからAV機器、デジタルガジェット、白物家電などの電気が流れる製品と、その関連サービスを中心に執筆活動を展開する雑食系のデジタルライター。一般商品者目線で、最新テクノロジーを伝え、完成品はできる限り自分で試して記事にすることを信条にしている。