家電製品ミニレビュー
はたして超音波クリーナーで、服に付いたシミや汚れをキレイにできるのか!?
by 河原塚 英信(2016/1/6 07:00)
スパゲティやカレーうどん、刺し身などを食べると、いろんなところに頑固な汚れが服に付着する。また、ワイシャツの襟や袖に汗が染み付くこともよくあることだ。
そうした汚れやシミを、超音波の振動によって落とすと謳うのが、今回使ってみた充電式超音波クリーナー「ソニック・エリーナ UC-1000」。
実際にどれだけ効果的に汚れが落ちるかを試してみた。
メーカー名 | クマザキエイム |
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製品名 | Bearmax「ソニック・エリーナ UC-1000」 |
購入場所 | BearmaxSTORE(直販サイト) |
購入価格 | 6,458円 |
50,000回/1秒間の超音波振動で汚れを弾き飛ばす
本体はピストル形状で、操作系は電源ON/OFFボタンのみ。グリップの末端には、充電用アダプターの差込口がある。充電しながら本機を使うことはできず、使用前には必ず充電する。ちなみに充電時間は約2時間30分で、約1時間使用できる(2,250mAhのニッケル水素電池を内蔵)。ただし1時間連続では使えず、3分間で電源が切れ、休みが必要。
説明書に書いてある使い方は簡単だ。水を張った容器に“服を浸さないようにピンと張り”、電源をONにした本機の先端で汚れ部分をなぞっていくというもの。重要なのは「服を浸さないように水面にピンと張る」ということ。これは、本機が汚れを落とす仕組みをイメージするとよい。
超音波振動子が毎秒50,000回の速さで振動し、真空泡とジェット水流を発生させる。真空泡が汚れの付いた布に当たって破裂し、その破裂力で汚れを弾き飛ばすという
シャツに付いた口紅が、かなりキレイに取れた
上記のような使い方や仕組みを理解した上で、試しにシャツについた口紅が落ちるかどうかを試してみた。
口紅の汚れは、超音波振動を約3分×3回当てると、かなりの汚れが落ちた。さらに洗濯用の液体洗剤を付けて本機を当てると、汚れがどこにあったかほとんど分からないほどに落ちた。
ミートソースの汚れは、洗剤を使っても汚れは残ってしまった
次に、がんこな汚れで悪名高いミートソースを付けたシャツでも試してみた。こちらは口紅のように分かりやすい落ち方はせず、超音波振動を当てるごとに、徐々に徐々に落ちていく感じ。約3分×3回当てた後に、口紅の時と同様、洗濯用洗剤を付けてみたが、劇的に汚れが落ちることはなかった。
襟元の汗ジミは、漂白剤を併用して無理やり落とした
今回、超音波クリーナーを使うことになった際に、シミや汚れの付いたシャツを探しまわった。その中で、これが落ちたら凄く嬉しいと思っていたのが、襟首に黄ばんだ汗ジミが付いた真っ白のシャツ。
昨年の冬に汗をかいたまま洗濯せずにタンスの中に放り込み、1年ぶりに取り出したシャツ。1度、洗濯機で洗ったものの、シミはしっかりと定着しているため落ちない。
前述の口紅やミートソースの汚れとは違い、汗ジミについては、本気で落ちて欲しいと思った。そのため、落ちろぉ! 落ちろぉ! と気合を込めて、超音波振動を当てていった。
約3分間を3ラウンドした時点での結果は、それなりに効果があった程度。正直、満足のいくレベルではなかった。そこで、液体洗剤を垂らした後に、改めて超音波振動を当てていく。それでも、落ちたかどうか分からないほど、表面的にはあまり変化がないように思えた。
液体洗剤でも落ちなかったので、綿棒でシミの部分に漂白剤を少しずつつけながら超音波振動を当ててみることにした。これでダメなら仕方がない。
漂白剤を使った後に、さらに洗濯機で洗った後の状態が左の通りだ。うっすらと黄ばみは残っているものの、よくよく見てみなければ分からない程度にはなった。
超音波振動で汚れが落ちることは分かったものの……
結論から言うと超音波クリーナーでは、大満足というほどの結果は得られなかった。確かに頑固な汚れも落ちることを確認できたが、真っ白にするほどではなかったのだ。その結果を考えると、あくまでも洗濯前の予洗いとして使うのがお薦め。シミが付いた時に、ササッと超音波振動を加えておけば、定着するのを防げるはず。
ちなみに超音波洗浄できるのはシャツだけではない。コップなどの小さな容器を使えば、メガネなどの小物も洗えるのだ。筆者は試しに電動シェーバーの内刃を洗ってみた。こちらは、シャツのシミなどとは違い、みるみる剃ったヒゲの汚れが浮き上がってきた。同製品には、メガネなどを超音波洗浄するのに最適な、専用洗浄キット付きの「UC-KIT01」がラインナップされている。シャツだけでなく、小物も洗いたいという方には良いだろう。