家電製品ミニレビュー
卓上に置けて風が強い本格派の扇風機
by 伊達 浩二(2014/6/20 07:00)
卓上最大級18cm羽根を搭載
今回は山善の「18cm卓上扇風機 YDS-E184」という卓上扇風機を紹介する。卓上というからには、机の上に載る大きさだが、羽根の直径は18cmもある。卓上扇風機としては一番大きなクラスの製品だ。
YDS-E184自体は、今年発売された新製品だが、2011年に登場したYDS-E181以来、仕様は大きく変わっていない。4年連続で登場しているからには市場で売れたということだろうし、4代目であればあからさまな欠点は改善されているだろうと思って、この機種にした。
実売価格は2,000円前後だ。USB扇風機の上位機種と同じぐらいで、ローエンドのリビング扇より少し安い。本体色はホワイトとブルーの2色ある。今回はホワイトにした。
メーカー | 山善 |
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製品名 | 18cm卓上扇風機 YDS-E184 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,936円 |
箱から取り出してすぐに使える
到着した箱は、思っていたよりも大きかった。底面は25cm四方ぐらいで、高さが35cm弱ぐらいある。開けてみると、扇風機が組み立て済みの状態で入っていた。取り出せばすぐに使える状態だ。
扇風機を手にすると、約1.2kgあるのでずっしり重い。高さも30cmを越えている。同じ卓上用とはいえ、USB扇風機とはクラスが違う感じがする。外観も本格的な扇風機だ。
さっそく電源コードをコンセントにつなぎ、スイッチを入れてみる。スイッチはOFF/2/1の3ポジションで、風力は2段階から選べる。OFFから、いきなり風量が最大になるのは、英語圏の製品に多い特徴だ。日本市場向けではあるが、海外と共通仕様ということだろうか。やはり多少の違和感はある。
直径18cmの3枚羽根が送り出す風量は大きい。とくに風力2では、ちょっとしたサーキュレーター並の風量がある。一方で、これだけ大きな羽根とモーターが動くのだから、振動と音は、そこそこ大きい。机の上に置いて使っていると、動作音に耳が取られるし、振動が手に伝わってくる。
音に対する耐性には個人差があるが、風量2の状態で机の上において使うのは私にはつらい。風量を1に設定し、机の隅に置くことで、なんとか存在を忘れて作業に没頭できるという感じだ。ちなみに、横方向の自動首振りは速度が早い。せわしない感じで気になるぐらいだ。
風量2が似合うのは、外回りから帰ってきて「アチーッ」と言いながら、わしづかみにした扇風機の風を上半身に浴びるという状況であって、デスクワークには似合わない。
机の上より日常が似合う
卓上では、ちょっと音と振動の大きさが欠点になった本機だが、扇風機としての出来は悪くない。というか、なかなか優秀だ。特に風量が大きいのが良い。そして、並のサーキュレーターに比べれば音と振動は少ないし、サイズも一回り小さい。
この製品はパソコンに向かってデスクワークをする時の伴侶もこなせるが、ちょっとラフでも、強い風がたくさん欲しい場面に向いている。日常生活の中で本当に暑いときに風を浴びるのが似合うのだ。そういう状況では、パワーがあるのでUSB扇風機よりも頼りになる。
自宅では、洗面台や台所で活躍していることが多い。底面積が小さいので、ちょっとした棚や台があれば置けるのだ。
まず、湯上がりに洗面台では、風呂上がりに顔に風に当てると、気持ちが良い。この製品は上方向に羽根が動く範囲が広く、低い台からでも顔に風をあてることができるのが良い。
そして、暑い日に台所で麺類を茹でていると、エアコンや換気扇が動いていても暑いものだが、こいつで風を送ると、汗が引いて気持ちが良い。また、暑い日のベランダでガーデニングをするときにも便利だった。
なお、就寝時に使うにはタイマーがないし、風量1でも音や振動が気になる。そういう用途には、もっと静かでタイマーが付いたリビング扇などを選んだ方が良いだろう。