家電製品ミニレビュー
ブラック&デッカー「pivot(ピボット) PV1210」
■手元に欲しいハンディクリーナー
ブラック&デッカーの充電式ハンディクリーナー「pivot(ピボット) PV1210」 |
強力で、サッと使えて、手間いらずなハンディクリーナーが手の届く範囲に常に置いてあれば、部屋がもう少し爽やかで、明るい雰囲気になるに違いない。そう思うことが多々ある。
もちろん、部屋に掃除機はある。しかし、この古い掃除機は、使う度に電源ケーブルをつながなければならないうえ、小型であることが仇となり、ラックの奥へと押し込まれている。ここ数年、紙パックを交換した記憶もない。
よって、よほどのことがない限りは、掃除機を引っ張り出すことがなくなってしまった。理由は違っても、同じような状況の人も少なくないのではないだろうか?
そこでオススメしたいのが、ブラック&デッカーから新しく発売された小型のハンディクリーナー「ピボットII(pivotII PV1210)」だ。
メーカー | ブラック&デッカー |
製品名 | pivot PV1210 |
希望小売価格 | 13,000円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 9,620円 |
充電式でコードレスで使えるこのサイクロンハンディクリーナーは、使わないときはコンパクトに折りたたんでスマートに収納できるようになっていながら、強力な吸引力を誇り、さらにお手入れも簡単な設計になっている。
暗い仕事部屋に置いておくのはもったいないほどのスタイリッシュなデザインも印象的で、パーソナルな空間専用のクリーナーとしてだけでなく、リビングやキッチンのサブクリーナーとしても活用できるようになっている。まさに、常に手元に置いておきたくなるハンディクリーナーだ。
■絵になる立ち姿
実際の製品について見ていく前に、もしも、時間に余裕があるならば、ぜひ一度、ピボットIIのWebページにアクセスしてみてほしい。
ピボットIIを「Love」、「Family」、「Design」とライフスタイルに合わせてコンセプト化された3つのシーンの写真が掲載されているが、この写真は、かつて流行した「xxを探せ!」という絵本のようで、よくよく目を凝らさないと、どこにピボットIIが置いてあるのかがわからないほど風景に溶け込んでいる。
実際、このピボットIIは、クリーナーとしては、かなりスタイリッシュなデザインを持った製品となっており、その立ち姿がとても絵になる製品となっている。
充電台に収まっているその姿は、ノズル部分が後方に折りたたまれた状態となっており、モーターが内蔵された円形のダストボックスにあざやかな「プラム」カラーの本体がつながっており、その境目からキレイな曲線を描いた取っ手が伸びている。
側面 | 取っ手側 |
ノズル側 | 本体と充電台 |
クリーナーの象徴とも言えるノズル部分がうまく畳み込まれているため、インテリアグッズのような印象を受ける。
今回試用した製品はビビッドな赤系の配色となる「プラム」だが、清潔感のある白系の「クリーム」、シックなダーク系の「チタン」と3つの配色があり、好みや部屋のイメージに合わせたコーディネートができるようになっている製品だ。
■かなりの吸引力
使い方は、慣れてしまえばカンタンなのだが、ちょっとクセがあるので、はじめて使うときはちょっと戸惑うかもしれない。
まず、充電台から本体を引き上げ、円形のダストケースを前方斜め下に傾けるようにして、取っ手を持って本体をつり下げる。その後、取っ手の付け根部分にあるボタンを押しながら、折りたたまれているノズルを回転させるようにして開く。こうすると、見慣れたクリーナーのスタイルになるので、あとは手元の電源スイッチをオンにして掃除をすれば良いというわけだ。
取っ手のボタンを押しながらノズルを開く | 取っ手の電源スイッチをスライドさせると吸い込みが開始される |
このノズルは、収納の仕方だけでなく、実際の掃除のときの使い方もユニークだ。ボタンを押しながら開いていくと、本体と水平になる位置をさらに超えて、のけぞるような位置まで開く。その角度は、最大200度となっており、目一杯開くと、家具下の隙間など、通常は本体が床などに干渉してノズルが届きにくい部分でも掃除することができる。
また、ノズルの先端部分には、細口のノズルとブラシが収納されており、先端を少し押して引き延ばすと細口ノズルが延長され、下側のブラシを回転させるようにして開くとブラシノズルとして使えるようにもなっている(それぞれ排他利用)。
ノズルは最大で200度まで回転させることができる |
水平以上に開くと、家具の下など掃除する時に楽 | ノズルの先端を引き出すと細口の延長ノズルが姿を現す | 背面から回転させるとブラシも利用できる |
実際に使ってみると、なかなかのパワーに感動する。電源を入れると、モーターが回転を始めたときの反動が結構な勢いで手に伝わってくるうえ、小型のハンディクリーナーとは思えないほどの吸引音が聞こえてくる。
試しに、ブラシノズルを使って、椅子に付着したホコリを吸い込んでみたのが、以下の動画だ。ブラシを併用しているおかげもあって、かなりキレイにホコリを吸い込んでいるのがわかる。
掃除の様子。高い吸引力でグングン吸い込む。ブラシを使うと細かいホコリなどを取りやすい |
吸込仕事率は21Wとなっているが、大きなホコリなどもグングン吸い込む強力な吸引力を持っており、かなり使いやすくなっている。
ピボットには従来製品となる「Z-PV1000」や「Z-PV1405」というモデルが存在するのだが、これと比べるとモーターがダストケース内部に一体化されたおかげで、サイクロンの効率が大幅に向上しているという。
また、従来モデルではダストケースのダイヤルを手動で回す必要があったフィルターの目詰まり防止機能が、今回のピボットIIではノズルの回転と連動するようになった(オートフィルタークリーニング機能)。これにより、使い始める前に毎回フィルターを自動的に清掃することができ、高い吸引力を長期間維持できるようになっている。
■お手入れカンタンでとにかく手軽
お手入れに関してもカンタンで、吸い込んだゴミは、本体にあるボタンを押してダストケースを開き、そのままゴミ箱などに捨てることができる。ただ、捨てるときに少々ホコリが立つので、あまり勢いよく開けない方がいいだろう。
もしも、ダストケース自体が汚れてきた場合は、ノズル部分にあるボタンを押すと、ノズルとダストケースを本体から取り外すことができる。水洗いできるので、定期的に洗うようにしておこう。
ゴミはダストケースを開けて直接捨てる。ホコリが立つので静かに捨てるのがコツ | ダストケースとノズルを本体から取り外すことが可能。水洗いもできる |
このように、ブラック&デッカーのピボットIIを実際に使ってみたが、この製品の特長は、クリーナーとしての十分な性能を持ちながら、高いデザイン性と、手軽に使える使いやすさを兼ね備えている点にある。
個人的にはLEDがもう少し暗い方が夜間などにありがたい |
個人的には、充電中に光る青いLEDがもう少し暗くても良いような気がするが(夜間はフットランプとしても使えるほど明るい)、置き場所を考慮すれば気にならないだろう。
他社製の充電式ハンディクリーナーの場合、デザインがあまり洗練されていなかったり、充電の度にケーブルをつなぐ必要があるなど、使いやすさに欠ける場合もあるが、本製品では、デザインも使いやすさも優れている。
連続動作が10分ほどなので、長時間の掃除には不向きだが、パワー的には一人暮らしの部屋、事務所などのメインのクリーナーとしても使える実力も備えており、幅広く活用できるクリーナーと言えそうだ。
2010年8月26日 00:00