家電製品ミニレビュー
タイガー「パーソナル加湿器 マイミスト ASR-B080」
タイガー「パーソナル加湿器 マイミスト ASR-B080」 |
まだ寒さが残るこの季節、肌の乾燥も気になるのだが、やはり一番心配なのは風邪である。特に旧型のエアコン暖房の場合は室内の乾燥が激しく、ひどいときは湿度が30%を切ることもあった。
とはいえ、室内すべてのエリアを均一な湿度に保つのはなかなか難しい。普段いる場所はほとんど決まっているので、自分のいる場所を重点的に加湿できるよう、コンパクトな卓上加湿器を探すことにした。
そこで、駆け込むように訪れたとある電機店で見つけたのがタイガーの「パーソナル加湿器 マイミスト ASR-B080」(以下、マイミスト)である。なんとお値段が3,000円以下だったのだ。「今すぐ加湿したい!」というニーズにぴったりのお財布に優しいお値段に少々感動。
メーカー | タイガー |
製品名 | マイミスト ASR-B080 |
希望小売価格 | 5,250円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 2,732円 |
「マイミスト」の加湿方法はスチーム式で、外寸は95×220×146mm(幅×奥行き×高さ)、重さは580g。外箱から片手で持てるコンパクトサイズだ。約0.5Lの水タンクを持っており、木造和室なら1.8平方mまで、プレハブ洋室なら3平方m程度をカバーする。
片手でつかめるサイズ | 側面の様子。電源スイッチが確認できる | 本体背面 |
本体側面 | 本体正面。リセットボタンと、加湿中を示すランプがある | 本体上部 |
使う際は水タンクに水道水を入れ、本体に乗せて電源スイッチをいれるだけだ。タイマーは付いていないので、不要なときはスイッチを切ればよいというシンプル設計。さらに水がなくなると自動的に電源が切れる仕組みなので、空焚きの心配もなくて安心だ。電源が切れたあとは水を足してリセットボタンを押せば再稼働する。
付属品は取扱説明書とクリーニングフィルター | 「マイミスト」の構造。上から本体、蒸気孔本体、水路カバー、水タンク、クリーニングフィルター | クリーニングフィルターは蒸発皿に乗せて使用する |
■コンパクトなのになかなかの使い心地に満足!
最初見たときはスタイリッシュとまでは言い切れないその外観に少々戸惑ったが、これがなかなかの活躍ぶりを見せてくれている。まず、加湿であまり待たされない点がよい。スイッチを入れてからかすかにスチームが出てくるまでに3分半程度。5分もあれば立派なスチームが立ち上る。
マイミストの蒸気口からスチームが出ている様子 |
このサイズ感と主張しすぎないデザインも絶妙だ。高すぎず、かといって横に広すぎもぜず、そこにあることは認識するが、あってもあまり気にならないという不思議な存在感を醸し出しているのだ。テーブルの上に置いても邪魔にならない。
メンテナンスしやすい点もかなり気に入っている。水タンク内の残量も一目で分かり、水を入れたら乗せるだけという非常にシンプルな構造もよい。加湿時間は満水、室温・水温ともに20℃で、電圧が交流100Vの場合最長6時間とあるが、実際に拙宅で試してみたところ、約5時間前後で水タンクが空になるようである。
使っているうちにクリーニングフィルターは汚れてくるので、週に2回程度水洗いするとよい | クリーニングフィルターの変化。左は使用前、右がしばらく使用した後 | クリーニングフィルターには水道水に含まれる成分が付着するようだ。こまめに洗おう |
約0.5L入る水タンク | 水タンクに水を入れてセットした様子 | 加湿中はランプが点灯する |
テーブルの隅におけるサイズ |
仕事用デスクの上に置く方は、会議や外出など席を離れる際に停止させるなどすれば、意外と就業時間内は持つのではないだろうか。持ち運びもしやすいので、乾燥ぎみの会議室にも持って行こうなんてことも簡単だ。長時間加湿できないのは難点かもしれないが、切れたからといっていきなり空気が乾燥するわけでもないから、湿度が十分であれば電気代が無駄にならずに済むとも考えられる。
就寝時は一晩中持つというわけではないが、近くに置いても沸騰している音が大きすぎて気になるということもないし、数時間でもスチーム加湿されることで喉へのダメージがかなり和らぐので安心だ。むしろ沸騰中のぽこぽこぽこという音が妙に心地よく、まるで小川のせせらぎでも聞いているような感覚になるのだ。加湿しながら癒しになっているので、聞くともなしに聞いているうちに眠っていることもしょっちゅうだ。
当初はお手頃価格に惹かれて購入したのだが、6畳の和室で稼働させたところ、30%台だった湿度が50%台まで回復し、その仕事ぶりに満足している筆者である。オフィスのパーソナルスペースはもちろんだが、家庭用の加湿器を置くスペースがないという方にもお勧めである。
なお、小さいけれども立派なスチーム加湿器なので、蒸気孔はかなり熱くなる。小さいお子さんがうっかり触らないように注意しよう。
2010年3月2日 00:00