家電製品ミニレビュー

ふとんを毎分8,000回叩くクリーナーで寝心地を改善!?

LGの「ふとんパンチクリーナー VH9201DS」

 季節の変わり目は不安定な天気が続く。そんな、ふとんの天日干しもままならないある日、我が家に「ふとんクリーナー」が届いた。LG エレクトロニクスジャパンから発売されたばかりの「ふとんパンチクリーナー VH9201DS」だ。

メーカー名LG エレクトロニクスジャパン
製品名ふとんパンチクリーナー VH9201DS
購入場所Amazon.co.jp
購入価格19,000円

 吸引面の前後2カ所にパンチプレートを備え、それぞれ毎分4,000回、毎秒だと約66回叩いていく。叩くことで寝具の繊維に絡んだゴミやチリ、ダニの死骸や花粉などを表面に浮かせて吸い取ってしまうという。

クリーナー本体は自立するので、軽く押し引きすれば掃除できる
操作系はスタートボタンがあるだけ。タッチ式なので汚れたら、ふきやすく清潔に保てる
電源コード長は約5m。部屋ごとに電源を替えれば、自由に動き回れる長さだ
黄色い部分がパンチプレート。それぞれ毎分4,000回、ふとんを叩いてダニの死骸などを表面に浮かせる

バランスのよい筐体デザインで掃除がけしやすい

 スタートボタンを押すと、吸引音とパンチプレートの振動音を立て始める。吸引音に振動音が加わるためか、一般的な掃除機と比べて若干うるさい。スタートボタンはタッチ式。感度が良く(良すぎる?)間違って触って、意図しないときに突然動き出してしまうことが多かった。

 そんなこともありつつ、ゴミが多そうな毛布から掃除してみた。吸い取り面の後方にローラーが付いているため、それほど力を入れなくても前後に動かせた。2.1kgという重さも気にならない。同じく敷布団の掃除もスムーズ。

 片付ける前の冬用羽毛ふとんは、本体自体が沈み込んでしまい前後にスライドできない。仕方がないので一回一回持ち上げながら、パフッパフッ……という感じで掃除してみた。

吸い取り面の後方にあるローラー。ここでバランスを取るので本体自体が自立し、ふとんの上も転がしやすい
敷布団や毛布などはコロコロと前後にスライドさせられるので、ハンドクリーナー感覚で掃除できる
羽毛ふとんは、本体が沈み込んでしまうため掃除しづらい。本体を持ち上げながら掃除した

 約5mの電源コードは、ひと部屋掃除するには十分の長さ。とはいえ、家族と部屋数が多い場合は、部屋ごとにコードを差し替えるのが面倒かもしれない。我が家の場合、ふとんがあるのは寝室と、幼児用に敷いているリビングの2部屋だけ。この2部屋であれば、不便に感じることはほとんどない。もし部屋数が多い場合は、コードレスで使える上位モデル「VH9231DS」の購入を検討したい。

結果……恥ずかしながら、ホコリがたくさん吸い取れました

 集じんパックが透明なので、どのくらいのゴミやホコリを吸い取れたのかがリアルタイムにわかるのがうれしい。成果が一目瞭然で、モチベーションが上がるのだ。ひと通りの寝具が終わった後は、余勢をかって座布団や座椅子も掃除してみた。

 あちこち掃除したこともあって、たくさんのゴミやホコリが吸い取れた。レビューという使命を半ば忘れ、一気に掃除してしまったので、どこにどれだけのホコリがたまっていたのかは不明だが、これほどのホコリが溜まっていたとは、掃除するまで気が付かなかった。

集じんパックの上にあるボタンを押すと、パック自体がポコッと持ち上がるので、それを引き抜く
容量0.2Lの集じんパックを取り出したところ。パック内の掃除用に小さなブラシが付属している
パックの裏面にはHEPAフィルターが付いている。吸い取ったゴミはここを通って吸い込まれる。フィルターにはタンニン酸がコーティングされているので、ダニなどのアレル物質を不活化するという
普段掃除しないような座布団なども掃除したため、気持ち良いほどのホコリが取れた
使い終わったらUV除菌ステーションに、本体を載せる。同時に紫外線が約5分間、照射される
紫外線を本体に照射することで、除菌効果が期待できる
UV除菌ステーション単体。後ろ側には本体のコードを収納できる

乳幼児がいたり日射時間の少なかったりする家庭にはピッタリ!

 日当たりだけが取り柄の我が家でも、季節の変わり目や梅雨にはふとんを干すタイミングを逃すことも多い。と言って、ふとんを一般的な掃除機で掃除がけするのは気が引ける。そうした意味では、専用の掃除機=ふとんクリーナーは必要かもしれないと使ってみて感じた。

 さらに、我が家には幼児がいるので、専用のふとんクリーナーできれいにしているという満足感は侮れない。安心して幼児を寝かせられる。また、実際にどれだけ効果的かはわかないものの、LED照射によってダニが除去されるというのもうれしい。

背面の排気口。ホコリが巻き上がるためか、ハウスダストに敏感な筆者は、掃除途中からクシャミを連発した。ふとんクリーナーとはいえ、部屋は風通しよくしてから掃除すべき
掃除面の脇にあるローラーカバーを外すと、ローラーのメンテナンスがしやすい
ローラー部には髪の毛などが巻き付きやすい

河原塚 英信