家電製品ミニレビュー
陶板で旨みを逃がさずじっくり火を通すIHホットプレート
by 中野 信二(2014/11/7 07:00)
今回紹介するのは、タイガー魔法瓶のホットプレート「IH陶板焼き器 CRX-A100」(以下、IH陶板焼き器)。食材を調理するプレートに、遠赤効果と蓄熱性の高い「陶板プレート」を採用した点が特徴だ。
メーカー名 | タイガー魔法瓶 |
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製品名 | IH陶板焼き器 |
品番 | CRX-A100 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 36,024円 |
IH陶板焼き器は、その名の通り、土を焼いた本物の陶板をプレートに採用している。陶板の特徴は、肉を焼いたときに、内部と表面との温度差が低いこと。アルミプレートと比べ、表面を焦がさず、かつ旨みも逃さずに、肉の内部までじっくり火を通せることだと言う。
本体のサイズは、直径が36.3cmで高さが16.2cmと、一般的な4人用のダイニングテーブルなら無理なく置ける大きさだ。付属するレシピの材料の量がほぼ2人分なので、1~2人用のホットプレートだと思って良いだろう。
操作は簡単。本体側面のスイッチをタッチするだけ
操作は、本体側面のスイッチをタッチするだけと、とても簡単だ。一番右の電源スイッチを3秒以上タッチすると、強モードで運転(予熱)が始まり、ランプが点滅する。予熱はフタをせずに終わるのを待つ。ランプが点灯に変わったら予熱終了だ。
運転モードは、強/中/弱/保温の4種類で、モード切替スイッチ(+/-)の-をタッチすると、強→中→弱→保温の順でモードが変わる。保温からモードを弱や強に変えるには、+をタッチする。
鼻から抜けるカレーやニンニクの香りも美味しい「タンドリーチキン風スパイシー焼き」
それでは早速、料理を作ってみよう。まずは、表面を焦がさず、かつ旨みも逃さずに、肉の内部までじっくり火を通すという陶板の特徴が感じられそうな「タンドリーチキン風スパイシー焼き」から。
鶏のもも肉に切れ目を入れ、塩とレモン汁で下味をつける。それを、すりおろしたしょうがとニンニク、カレー粉やヨーグルトを混ぜて作ったタレに1時間以上漬け込む。あとは、漬け込んだ鶏もも肉を、皮を下にしてプレートにのせ、陶板ふたをして中モードで蒸し焼きにするだけだ。
漬けダレに1時間以上漬けた鶏のもも肉だけを蒸し焼きにしたので、部屋中が、空気孔から漂うニンニクとカレー粉の混ざった鶏のもも肉が焼けるニオイで充満した。肉が好きな自分としては、テンションも最高潮に! 早く食べたい!
焼きあがった鶏もも肉はウマイ!! の一言。焼き目のついた皮のパリッとした食感と、口の中にあふれる肉汁、さらに鼻から抜けるカレーやニンニクの香りを楽しめる、贅沢な一品となった。
れんこんとハンバーグの食感がやみつきに! 「ジューシーれんこんハンバーグ」
次に作ったのは、れんこんのハンバーグ。まず、合挽き肉と、みじん切りにしてサラダ油で炒めた玉ねぎや、すりおろしたれんこんなど必要な材料をボールに入れてこね、ハンバーグのたねを作る。次に、ハンバーグのたねを薄切りにしたれんこんではさむ。
続けて、レシピ通りに下ごしらえしたブロッコリーやかぼちゃなどを、れんこんではさんだハンバーグのたねと一緒にサラダ油をひいた陶板プレートにのせて、陶板ふたをかぶせて中モードで蒸し焼きにする。
蒸し焼きを始めてからしばらくして、蒸されたブロッコリーが美味しそうな香りを漂わせる。蒸し焼きなのでフタはとらない! と思っていたがあまりにも美味しそうなので、思い切ってフタをとってみた。すると、一部のブロッコリーやカボチャが少し焦げていた! コレはイカンと、慌てて焦げたブロッコリーやカボチャをひきあげた。
ハンバーグに濃いめの焼き目をつけたかったのだが、それが裏目にでたようだ。先にハンバーグのたねだけをプレートにのせ、フタをせずにしばらく焼いてから、他の具材と一緒に蒸し焼きすると良いだろう。
蒸し焼きにしたハンバーグは、ふっくらとしていて見た目にも食欲をそそる。早速食べてみると、れんこんのシャキシャキとした食感が、ふっくらとしたハンバーグのアクセントとなり、とても美味しかった。
IH陶板焼き器での調理は約20分で終了。調理後の手入れも簡単!
いずれのメニューも、IH陶板焼き器での調理にかかった時間は20分前後。下ごしらえさえ済んでしまえば、あっという間に美味しい料理が出来上がる。
調理後の手入れも実に簡単。使うたびに洗う必要があるのは、陶板プレート、陶板ふた、専用へらの3つ。陶板プレートはまず、表面のフッ素加工面がはがれないよう、残った食材や調味料を取り除き、プレートを少し冷ましてから水で濡らしたキッチンペーパーなどで拭き取っておく。
あとは、3つとも食器用洗剤を薄めた水、またはぬるま湯でスポンジを使って洗う。水ですすいだら、乾いた布で水分を拭き取って、乾燥させる。ただし、陶板プレートのこげつき汚れが取れにくい場合だけ、お湯を張ってしばらく放置し、スポンジで洗う。
下ごしらえがほとんど必要ない焼き肉やステーキなどは、予熱が終わればすぐに調理できる。陶板のおかげで、旨みを逃がさずじっくり火が通るので、いつもよりも美味しいお肉をみんなで食べられる。手入れも楽なので、たまには自宅でプチ贅沢、という時のお供としていかがだろうか。