家電製品ミニレビュー

石崎電機製作所 「男前アイロン SURE SI-300LM」

〜金色のコードレスアイロンは完成度高し!

石崎電機製作所の ゴールドに輝く「男前アイロン SURE コードレスアイロン SI-300LM」。業務用電熱メーカーが本気で手がけたコードレススチームアイロンだ

 パリッと仕上がったシワのないシャツは、着ている本人が気持ち良いだけでなく、見た目の印象を大きく左右する。クリーニング店を利用すれば手はかからないが、お金も時間が必要になる。自宅で洗濯できるようなシャツなどは、多少面倒でも自分でアイロンがけをして仕上げた方が間違いなく経済的だ。

 しかし、店頭に数多く並ぶ中から、自分に合うアイロンを選ぶとなるとなかなか難しい。なぜなら、アイロンの機能は各社それほどの大きな差がなく、パッと見では違いがわかりにくいからだ。

 そんな中から、今回は際立つ存在感を放つ1台のアイロンを紹介しよう。石崎電機製作所の “男前アイロン”という異名を持つ「コードレスアイロン SURE SI-300LM」だ。

 ゴールドに輝く容姿とネーミングに、店頭で度肝を抜かれてしまったが、家庭用アイロンに求められる特徴はバッチリ揃っている。取り回しが楽なコードレスタイプで、出力1,400Wのハイパワー型。スチームの立ち上がりまで90秒と早く、どの温度設定(高・中・低)でもスチームが使える。一度の蓄熱でスチームも150秒(高温時)と、長く継続するので、アイロンがけの時間も短縮できる。さらに、アイロンかけ面の先端部から噴射される高温の「ショットスチーム」機能があり、頑固なシワを狙い打ちできるのだ。

メーカー 石崎電機製作所
製品名 男前アイロン コードレスアイロン
SURE SI-300LM
希望小売価格 16,800円
購入場所 Amazon.co.jp
購入価格 6,618円
ゴールドは意外に周りと馴染む。ステレオの隣に置いてもさほど違和感がない、まさかアイロンとは気づかれまい

 石崎電機製作所という会社は聞きなれないが、「SURE」というブランドとして創業80年余り続く業務用電熱メーカーだ。工具業界では「半田ごて」、手芸業界では「業務用裁縫用へらこて」など、トップブランドとして君臨しているらしい。男前アイロンは、“電熱メーカーとしての機能と性能を妥協せずに本気で開発した、こだわりの家庭用スチームアイロン”だという。男性にも女性にも受け入れられるシンプルなデザインで、リビングに置いても生活感をにじませない色の要求から、敢えてゴールドを選んだそうだ。

大きさ・重さは標準的だが、タンク容量が200mlとたっぷり

 アイロンをかける前に、先に大きさや付属品などを紹介しよう。開梱すると、ケースに収まったアイロンと、給水カップ(200ml)の2点が出てくる。アイロン収納時の大きさは、281×178×203mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約2.16kgだ。ケースには持ち運びに便利な収納式の取っ手がついている。

 ケースごと平らなところに置き、両側面にある2つのフックのボタンを同時に押しながら持ち上げると、アイロンがスタンドに載った状態で出てくる。アイロン単体の大きさは、232×111×203mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは1.04kg。最近のスチームアイロンの中では一般的だ。

箱から開梱すると、ケースに収まったアイロン本体と、給水カップ(200ml)が出てくる。アイロン収納時の大きさは、281×178×203mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは約2.16kgだ
ケースは折りたたみ式の取っ手がついている。持ち運びに便利だ
両側面にある2つのフックのボタンを同時に押しながら持ち上げると、ケースが外れ、アイロンが出てくる
ケースも開けた全アイテム。ケース(奥)、アイロン本体(左)、スタンド(中)、給水カップ(右)
アイロン本体の大きさは232×111×203mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは1.04kg。最近のスチームアイロンの中では一般的な大きさと重さで、女性にも使い易いサイズだ

 アイロンスタンドの底には、4つのゴム脚が付いているため、重さが1kg以上あるので滑らずに安定して置ける。4つのゴム足の高さは約7mm、間隔は最大198×110mm(幅×奥行き)と場所を取らないので、アイロン台の脇にも安定して置きやすい。

 アイロンのかけ面(プレート)の大きさは、最大186×111mmで、表面積では約155平方cmになる。プレートの厚みは約5mmだ。かけ面の表面はゴールドのセラミックがコーティングしてあり、アイロン本来のすべりの良さが向上しているという。スチームの噴出孔は12個あり、先端にショットスチーム専用の噴出孔が7個ある。

アイロンを加熱するスタンドは1kg以上あり、安定して置ける
スタンドの裏側。底には4つのゴム脚が付いている。ゴム足の高さは約7mm、間隔は最大198×110mm(幅×奥行き)。アイロン台についているプレート式の置き台にも乗せやすい
アイロンのかけ面の様子。スチーム専用の噴出孔が12個、独立したショット専用の噴出孔が7個ある

さすが1,400W! 設定温度に達するのはあっという間

 アイロンがけの準備に入ろう。アイロンを通電するために、アイロンのかけ面をスタンドのローラーに載せ、レーンに沿わせながら給電ピンを接続端子に軽く押し込む。

 プラグを挿す前に、水タンクに給水をする。給水カップ(200ml)に水を汲み、アイロン上面の「注排水口フタ」を開き、側面に記されている「MAX」目盛り以下までゆっくり注ぐ。家庭用スチームアイロンの中で、一度に200ml入るのはそこまで多くはない。給水が終ったらフタを確実に閉める。細かいことだが、水は水道水でもいいが、一度沸騰させてカルキを飛ばしきった湯冷ましを使えば、後々に起こりうる噴出孔の詰まりのリスクが下げられるだろう。

 使う前に、スチームとドライ(ON/OFF)の切り換えをしておく。ボタンの背が、ショットボタンの高さと同じ時がスチームON、低い時はスチーム無しのドライアイロンになる。高温のスチームを避けなければならない布地以外は、スチームONのままで良いだろう。スチームボタンを押し込むと、「カチッ」と鳴り、簡単に切り替えられる。

スタンドへのアイロンを載せる順序。まずは左から、スタンドのローラーにアイロンのかけ面を載せ、レーンに沿ってアイロンをセットする。次に、給電ピンと接続端子を合わせる。最後に、アイロンを軽く押し込むようにセットする
スチームの水を給水する様子。アイロン上面の「注排水口フタ」を開き、側面に記されている「MAX」目盛り以下までゆっくり注ぐ。付属する給水カップが使いやすい
通電前にスチームの有無を選ぶ。写真上の状態から、スチームボタン押せば「カチッ」っとボタンがなり、押し込まれる。ボタンが低い位置ならスチームがオフになっている。再び押せばスイッチの位置が戻り、スチームがONになる

 給水が済んだら、スタンドからコードを引き出してプラグをコンセントに挿す。すると「ピーッ!」とブザーが鳴り、OFFを表す緑色のランプが点灯する。その後、アイロンをかける生地に合わせて温度設定をする。設定温度は3段階で、「セットボタン」を押す毎に「ピーッ!」となり、L(低温)→M(中温)→H(高温)→OFFの順に切り替わり、温度表示そばのランプが点灯する。

 設定温度に達する前は赤いランプが点滅し、設定温度に達するとブザーが「ピーッ!」となり、ランプが点灯に変わり準備が整ったことを知らせてくれる。スタンド側面に、布地に適した設定温度が表示してある。L(低温)が約120℃、M(中温)は約160℃、H(高温)は約210℃だ。

電源コードはコードリール式。ゴム製のコードの長さは約1.6mだ
アイロンをかける生地に合わせて温度設定をする。設定温度は3段階で、「セットボタン」を押す毎にL(低温)→M(中温)→H(高温)→OFFの順で切り替わる。切り替えるたびに「ピーッ」となり、温度表示そばのランプが点灯する
スタンドの側面に布地に適した設定温度が表示してある。L(低温)が約120℃、M(中温)は約160℃、H(高温)は約210℃だ(左)。布の種類によって、設定温度が指定してある。右上は中温であて布が必要、下は高温
アイロンのかけ面はローラー以外には触れない。設定温度になると「ピーッ」とブザーが鳴り、設定温度に達したことを知らせてくれる

 それにしても、設定温度までの立ち上がりの早いこと! スチームONの状態で、各設定温度を常温(室温23℃)から立ち上げて計測したが、L(低温)がたったの42秒、M(中温)はちょうど1分、遅いH(高温)でも1分26秒しかかからなかった。アイロン台の上にシャツを広げて準備している間に、もう適温になってしまうほどの速さだ。

1ストロークでシワがピシッと伸びる。しかもスチームが長〜く続く

 早速シャツにアイロンをかけてみよう。シャツは、綿100%の布地の厚いオックスフォードタイプ(青)、同じく綿100%の布地の薄いブロードタイプ(白)。さらに、綿と麻の混紡の半袖シャツ(黒)を用意した。いずれも洗濯機で洗い、陰干ししたものだ。オックスフォードシャツとブロードシャツの設定温度はM(中温)指定で、混紡のシャツはH(高温)指定だった。

用意したシャツ。綿100%の布地の厚いオックスフォードタイプ。指定設定温度はM(中温)。シワが出来にくいシャツだがこのままではだらしない印象だ
白いシャツは、綿100%の布地の薄いブロードタイプ。指定設定温度はこちらもM(中温)。ピシっとアイロンをあてておきたい
綿と麻の混紡の半袖シャツも用意した。指定設定温度はH(高温)。ラフに着るシャツだが、着ジワとは違い、洗いジワが残っているのは格好いいものではないだろう

 シャツへアイロンをかける順番は、私の場合、「襟」からスタートし、「肩ヨーク」→「袖口(カフス)」→「袖」→「両前身ごろ」→「後身ごろ」の順番で、アイロン台に広げ、手でしわを伸ばしてからかける。最後に襟をもう一度軽くかければ一丁上がりだ。

シャツにアイロンをかける順番を順に紹介しよう
【1.襟】裏から縫い目を引っ張りながらかけ、同じように表もかける
【2.肩ヨーク】
アイロン台の角などに肩部分を挿しこみ、襟を立ててヨークと襟周りをかける
【3.袖口(カフス)】
袖口は厚みがあるので、襟と同じように縫い目を軽く引っ張りながら裏と表をかける
【4.袖】
袖下の縫い目に沿って広げ、袖全体の形を整えてからかけ、肩の線もつける。ひっくり返し、アイロンでシワを作らないように、全体を軽くかけなおす
【5.前身ごろ】
脇の下の縫い目を伸ばしながらかけてから、全体をかける。ポケットやボタンの間は、何度もアイロンを往復せずに、押さえるようにかける
【6.後身ごろ】
背面をアイロン台に広げ、手でしわを伸ばしておく。タック (プリーツ部)を軽く引っ張りながらゆっくりと全体をかける。タックのラインはお好みで。自分はきっちりつけない派。最後に襟をもう一度軽くかける

 驚いたのは、とにかくスチームが長ーく持続することだ。H(高温)は軽く2分半、M(中温)で1分半、L(低温)でも1分近くもスチームが出続ける。コードレスなので、頻繁にスタンドに戻して再加熱が必要かと構えていたが、想像をはるかに超えるほど、熱の持ちが良かった。

 しかも、軽く押さえながらゆっくりとアイロンを1回移動させるだけで、しわがピシッと伸びるのが快感だ。何度も同じ場所でアイロンを往復させる必要が無いので、リズミカルにどんどん先へ進められるのが楽しい。自分はアイロンがけのそれなりの経験者ということもあるが、アイロンを再加熱せずに、1分半以内で襟の裏表とヨーク部まで進められた。結局、1枚の長袖シャツの場合、再加熱は3〜4回程度で済んだ。

 温度が適温を下回ると、スチームが自動で止まる「オートバルブ」機能が便利だ。湯滴の垂れも防止する。「シューッ」というスチーム噴出音が消えるので、再加熱のタイミングがとてもわかりやすい。スチームの音が消えたらアイロンをスタンドに戻す。

 再加熱の時間も早い! 計測したが、H(高温)は50秒以下、M(中温)で約20秒、L(低温)に至っては10秒弱で完了してしまった。アイロンを当てる場所を変えるために、アイロン台の上で形を整えている間に、再加熱が完了してしまう程の速さだ。したがって、作業の手を止めずにどんどん進められる。スチームが出ている状態でも再加熱はできるが、加熱中もスチームが出っ放しになるので、スチームが止まってからで十分だろう。

かけ面の操作もスムーズ。余計にシワが増える失敗も起こらない

かけ面は肉厚(5mm)だが、エッジ面は全周に渡って丸く仕上げてあり、布地が引っかかりにくい(上)。給電ピン側のかけ面も、角も含め全体的に丸みがあるので、布地の上でアイロンを往復させてもヨレたりしにくい

 もう1つ、アイロンのかけ面がとてもスムーズに動くことも評価したい。本製品のかけ面を初めて見たとき、「うわっ、分厚いっ!」と感じたのだが、実際に使ってみると、厚みは全く気にならない。

 というのも、かけ面の厚みはあっても、エッジ面は全周に渡って丸く仕上げてあり、給電ピン側のかけ面や角も、全体的に丸みがある。布にあたる面はすべててセラミックコーティングされており、給電ピン側からかけ進めても、スムーズにアイロンが滑るので、縫い目やタックなどに、かけ面がひっかからない。布地がヨレにくいので、アイロンで新たな深いシワを作ってしまう「失敗」がほとんど起こらなかったのだ。薄いブロード地も、当て布なしでOK。アイロンの跡やムラの心配も無く、とても滑らかにアイロンが進む。

 結局、一回の給水だけで、3枚のシャツが余裕で仕上がった。アイロンをかける前と後を比べれば、その差は一目瞭然。いずれも満足いく仕上がり具合だった。一枚にかかった時間はせいぜい10分程度。慣れている人ならば、もっと手早く仕上げられるだろう。

ブロードシャツのヨーク部分のアイロンがけの様子。滑りが滑らかだ
薄い布地でも、アイロンのあたり(アイロンの跡、ムラ)はできにくい。当て布の必要はない
綿と麻の混紡のシャツの袖をアイロンをかける直前の様子。アイロンをかける前に、台の上で形を整え、手でシワを伸ばしておく
アイロンをかけると、シワが伸びるだけでなく、布地の織り目も揃う
アイロンをかけたあとのオックスフォードタイプのシャツ。シワが消え、布地のツヤが戻った。清潔感がぐっとアップする印象だ
布地の薄いブロードシャツ。アイロンをあてるだけで、布本来の質感がアップする。礼服の下に着ても恥ずかしくない
混紡のシャツの洗いジワが消え、ラフな着こなしもお洒落にまとめられそうだ

水平、垂直の両方でできる「ショットスチーム」で、頑固なシワも臭いも狙い打ち!

 もう1つ、超便利な機能が、ショットスチームだ。これは温度設定がH(高温)の時のみ使える機能で、アイロンの「ショットボタン」を1回押すと、大量のスチームがアイロンの先端にある7つの穴から、一気に勢い良く噴出する。しかも、水平でも垂直でもできるのが便利。

 かけ面を水平にすれば“パワーショット”となり、アイロンだけでは取りにくい深いシワを狙って直撃できる。アイロンのかけ面を垂直にすれば“スタンディングショット”となり、衣服をハンガーに掛けたまま、強力なスチームが当てられる。

 パワーショットなら、アイロンで作ってしまった取れにくいシワもお手のもの。シワができてしまった部分をかけながら、ショットボタンをワンプッシュ。すると、「ブシューッ」という音と共に、あっという間に深いシワが一気に消えてしまった。

強力なショットスチームの様子。アイロンのかけ面を垂直にしてショットボタンを押すと、勢い良く高温のスチームが噴射される。1m以上スチームが届くほどパワフル。火傷には十分注意が必要だ
うっかりアイロンで作ってしまった深いシワ(上)。 ショットスチームを水平で噴出しながらアイロンをかけている様子(中)。あっという間に深いシワが消えてしまった(下)

 スーツやズボンに出来てしまった着ジワ、さらにネクタイのシワも、スタンディングショットで簡単に取れる。かけ面をあてないので、布地のテカリも予防でき、風合いも損なわれない。しまい込んでいたスーツの折りジワも、わざわざクリーニングに出さなくても、自宅で簡単にしわが取れてしまうのが便利だ。

スーツについた着ジワや、適当に吊るして出来たシワは、みっともない。だが、自宅では簡単に洗えないし、下手にアイロンをかけるとテカリの原因にもなる
スーツをハンガーにかけたまま、ショットスチーム(スタンディングショット)をあてている様子。高温の強力なスチームだけでシワが撃退できる。スチームが飛ぶので、できれば浴室などで行いたい
スチームをかけた後のスーツ。かける前と後では印象が全く違う
ズボン(左)のシワ、ネクタイのシワもショットスチームで簡単にシワが消せる
畳みジワがズボンに浮かぶ(左)。スチーム後は畳みジワがほとんど消えてしまった。布地のツヤも復活したようだ
ネクタイのシワ(左)。スチームだけでシワが消える。風合いを大切にしたいものは、スチームなら織り目もつぶれず安心だ

 スチームはニットのシワ取りにも簡単に応用できる。かけ面を浮かせ、気になるシワにゆっくりとスチームだけを当てるだけだ。安いアイロンは高温でしかスチームが出ない物が多いが、本製品はM(中温)もL(低温)でもスチームが出る。素材がデリケートなものでも安心してスチームが当てられる。

 さらに、高温のスチームを大量に当てればシワだけでなく、衣類やカバンについてしまった臭いを消す、または弱める効果が期待できる。特に、スーツは気軽に洗濯は出来ず、クリーニングに出せばとても高くつく。そんな時、スタンディングショットが役に立つ。表側はもちろん、スーツを裏返して、脇の下と背中面に当て、一晩吊るして置けばシワも臭いも消えてしまうので、次の日も爽やかに着用できる。

ニットのシワ取りなら、アイロンを浮かせてスチームをあてるのがコツ。柔らかな風合いも復活する
タンスから出した直後のセーター(左)。畳んだシワが浮かんでいるが、スチームを当てるだけでシワが簡単に消えた(右)。編み目も揃う印象だ
高温のスチームは、布地についた臭いを消したり、弱める効果がある。気軽に洗濯できないスーツこそ、できるだけ清潔に保ちたい。汗をかいた後など、スーツの裏側の脇の下(上)と背中(下)にスチームを当てて一晩吊るしておくだけで、臭いが抑えられる
ナイロン製のカバンは特に臭いが付きやすい。タバコの臭い、焼き肉屋のにおいなども、スチームの威力でかなり軽減する

 注意したいのが火傷だ。ショットスチームは高温のスチームが噴出するが、特にスタンディングショットは付近にスチームが飛びやすく、部屋の気温も湿度も一気に上昇する。コードレスの長所を活かし、浴室などに衣類を吊るしてかけるといいだろう。ちなみに、ショットスチームは連続で行なわず、必ず3秒以上の間隔をあけるよう説明書に指示されていた。10回ショットしても、再加熱までの時間は50秒もかからなかったので、焦らずにじっくり使おう。

消費電力は高いが、クリーニングよりもはるかに安上がり

待機電力は0W(左)。通電中は温度設定に関わらず、1,305W(13A)前後も電力を消費する。コンセントに直接つなぎ、高出力の器具との併用に気をつける(中)。設定温度に達すると、電源が切れる(右)

 男前アイロンの定格消費電力は1,400Wだが、通電中に消費電力を実測すると、温度設定に関わらず1,285〜1,324Wあたりを上下していた。中間を取ると、1,305W前後は電力を消費する。

 高出力で立ち上がりが早いが、13A(アンペア)以上電力を使うため、電源を取る際はコンセント(最大15Aまで)から直接取るか、延長コードを使うならコードの太い15Aタイプを用意する必要がある。さらに言うと、契約アンペアが低い (30A以下)家では、エアコンや炊飯器など、他の高出力器具と併用した場合、ブレーカーが落ちやすいことも考慮しておきたい。

 しかし、高出力なぶん、とにかく早くきれいに仕上がる。まるで職人さんのように、アイロンの立ち上げから、1枚のシャツをかけ終わるまで、パパっと15分程度で済んでしまう。早く仕上がる分、高出力でも電気代はたいしてかからない。試算すると1枚のシャツを仕上げるのにかかる電気代はわずか7円程度。洗濯代は含まないが、クリーニングに出すよりも手軽で安上がりなのは間違いない。

 しかも、ここで挙げた試算額は、立ち上げからずっと点けっぱなしした数値だ。実際には、設定温度になれば消費電力は0W(測定不能)となり、H(高温)なら一回の加熱で2分半近く電気を使用しないので、電気代はもっと安くなるはずだ。さらに、電源を切り忘れても、アイロンをスタンドに載せたまま何もしなければ、15分後に自動で電源がオフになる「オートパワーオフ」機能を備えている。

 最後に付け加えるが、製品サポートも他社とは大きく異なる。家庭用交換部品の保有法定年数である6年を過ぎても、部品がある限りは修理を継続。部品が欠品しても同社の技術で対応できるものは修理するという。この対応ぶりも“男前”だ。

完成度の高いアイロン。金色も意外とアリだ

 使用して感じたのは、アイロンとしての満足度、完成度の高さだ。力もいらず、一発でビシーッとシワが伸びるのが気持ち良く、時間もかからない。今まで、アイロンがけは時間もかかり、汗だくになることもしばしば。できればやりたくない家事の1つだったが、今ではすっかり楽しくなってしまった。

 最初は金色に輝く色に惑わされたが、使い始めたらまったく気にならなくなった。我が家は白い壁や天井、木目のフローリングに木製の家具に囲まれており、本製品の色は周囲と馴染みやすい。ケースに入れてしまえば出しっ放しにしても周囲と紛れるため、思いのほか目立たない。アイロンとしては意外性があるが、この色はアリだ。

 仕上がり、使い勝手、サポートも含め、一生付き合えるスチームアイロンとして、男性、女性に関わらず、是非手にして欲しい「男前アイロン」だ。

(藤原 大蔵)