走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

コストパフォーマンスが高いトムトムのGPS内蔵スポーツウォッチ「ランナー3 カーディオ+ミュージック

実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 昨年、日本のランニングウォッチ市場に正式進出したトムトム。オランダのアムステルダムに本拠を構える同ブランドのランニングウォッチは、高性能と簡単な操作を武器に日本のランナーにも受け入れられることに成功した。そして、今年新たに「ルート探索機能」を追加したモデルを次々と発表。今回紹介する「ランナー3 カーディオ+ミュージック」もそのひとつである。

トムトム「ランナー3 カーディオ+ミュージック」
メーカー名トムトム
製品名ランナー3 カーディオ+ミュージック
実勢価格35,780円

 筆者は昨年トムトムの「スパーク カーディオ+ミュージック」を使用してシドニーマラソン(ハーフマラソンの部)を走り、その機能性の高さと、初めて触ったユーザーでもしばらく触っているうちに使いこなせてしまう操作の簡単さを体感した。また長方形のフェイスに大き目の数字が表示されることから、走行中もペースや経過時間を視認しやすいのも嬉しい特徴であった。

 今回の「ランナー3」のシリーズには、「ルート探索機能」がプラスされている。実際に使用してみると、基本的なインターフェイスはこれまで使っていた「スパーク」とほぼ共通。文字盤下の正方形型ボタンを上下左右に動かすことで簡単に操作できる。

新機能である「ルート探索機能」。家マークは出発点、矢印が現在の走行地点を表している

 「ルート探索機能」は、スタート地点を家マークで表記し、走行した場所を線と矢印で表す。地図は100m、500m、1kmの3サイズが簡単にセレクトできる。例えば知らない街、知らない道を走っていても、地図上の家マークを目指して走れば出発地点に帰れるのだ。

地図は100m、500m、1kmの3サイズがセレクト可能。こちらは最も拡大した100mサイズでの表記。スタート地点まではすぐそばであることが一目でわかる

 さらにあらかじめ走る予定のコースを本機にダウンロードしておけば、走ったことのないコースをナビゲーションしてくれるという便利な機能もある。ただしオンラインマニュアルに「Strava.com、RidewithGPS.com、Mapmyrun.comなどのサードパーティのWebサイトからGPXファイルをダウンロードします」とあるように、自社サイトだけでは完結しないのが少し残念。

 過去自分が走ったコースの記録は、サードパーティのサイトを利用しなくてもダウンロード可能だが、このモデルの機能を100%発揮できるのは、自分が過去走ったことのないコースでこそだと思うので、この部分は改善してほしいところだ。

従来通りに走行データはスマートフォンにも対応したアプリTOMTOM Sportsに蓄積し、分析することが可能だ

 その高機能を考えると「トムトム ランナー3」のコストパフォーマンスの高さは特筆すべき。筆者は、本体に音楽をダウンロードできる上級モデルの「ランナー3 カーディオ+ミュージック」を35,780円(税込)で購入できた。ミュージック機能が付いていない「ランナー3 カーディオ」は28,760円(税込)で購入可能だ。このリーズナブルなプライス設定は多くのランナーから支持されるだろう。

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。