藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
第3回
とにかく臭わない! 1年前から仕込んでいる冷蔵庫用の消臭剤がかなり優秀
2017年8月2日 07:00
我が家の冷蔵庫は、2008年に購入した6ドア、501Lタイプである。食べ盛りの娘が3人いるが、容量的にもまあ過不足なく、使っていて特に不便もないし今のところ不満もない。
かくして日々使用していたのだが、先日10歳の次女から「ウチの冷蔵庫って買って何年?」とふと尋ねられ「9年」と答えたところ、感に堪えないふうに「だからボロなんだ!」と合点され、いささかの衝撃を受けた。
なぜなら正直に言うと、私自身は「不便も不満もない」うえ「まだ新しい」とすら思いながら日々使っていたからである! しかし娘にとっては「自分が生まれた頃に買った冷蔵庫」。それはそれは大昔なのだろう。
それに、まあ……実際、あちこちガタついてはきている。「新しい」とか言っておいてナンだが野菜室の内引き出しはヒビ割れているし、チルドルームの蓋もなぜかバキバキに割れたので捨ててしまい、もう無い。どこが新しいんだ? でもちゃんと各所冷えてるし……あと内部の臭いとかもないし……。
そう、臭い。例えばキムチ、ラッキョウなどをしまうとそれなりに臭いが漏れるというか籠もるのが冷蔵庫というものだろう。庫内の冷気は内気循環なので、臭いの元があると満遍なく曝露してしまう。ゆえに昔から活性炭やら何とかジェルやら、いろいろな冷蔵庫用脱臭剤という商品群が存在するし、近年の冷蔵庫には冷気を除菌、脱臭する機能が付加されているものも多い。
ただ冷蔵庫が古くて(!)、そういった特徴のない冷蔵庫の場合には、日頃からの手入れ、仕込みが不可欠なのだ。
庫内の掃除に欠かせないもの。その一つが「消毒用エタノールスプレー」である。日本薬局方のものもいいが酒税法の絡みでやや高価なので、「キッチン掃除用」などと銘打たれている安い品で充分だ。
兵庫県立生活科学研究所が行なった家庭用冷蔵庫の検査によれば、冷蔵庫の中でもっとも汚染されているのは野菜室であり、その掃除の仕方によって(ただの水拭きのみでは)、清掃後の方が生菌数による汚染が増してしまうという。
▼「家庭用電気冷凍冷蔵庫の細菌汚染状況に関する試験研究」(兵庫県立生活科学研究所 平成20年)
しかし水拭きの後、この「消毒用エタノール」での清拭を加える、あるいは掃除そのものを「消毒用エタノール」を用いて行なうことで、汚染は避けられる。使い捨てられるキッチンペーパーを使用すると衛生的に安心だし掃除も安易だ。ドア持ち手部分の手垢、パッキンのカビ、ドアポケットの垂れなど、油性水性問わず汚れがちな部分全てこの「消毒用エタノール」で対処できるのも簡単で良い。殺カビ効果がある点も良い。
加えて冷蔵庫用消臭剤として、我が家では1年ほど前に仕込んだ、住江織物「Tispa 香りでごまかさない本当の消臭 冷蔵庫用」という商品が非常にいい働きをしているのでご紹介したい。
織物会社のテクノロジーによる「活性炭を付着させた特殊フィルターに特殊人工酸素を加えたことで、臭いの物質をすばやく吸着し化学的に無臭の物質に変える」などのメカニズムらしいのだが、とにかく臭わないし籠もらないし、その効能が長持ちする(約2年)のが実にズボラ向きといえよう。
かくして我が家の冷蔵庫、10年選手となりにけり……。