藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

第1回

ジメジメ梅雨が到来! 布団のカビを防ぐなら「調湿シート」がオススメ

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です

ベビーベッドがカビだらけ? カビの胞子は空気中いたるところに

 「梅雨」「カビ」と聞けば「お風呂場」と連想したくなるものだが、ここ数年やたらと見聞きするのは「カビ」が「布団」に生えたという報告(愚痴? 嘆き?)である。

 多くはフローリング床に直敷きしている敷き布団で、特に万年床。万年床化したベッドの状態もすこぶる悪い。子どもの新陳代謝の高さによる湿気を甘く見積もったせいか、ベビーベッドの時点からしてカビだらけになってしまった例もある。

 目に見えないほど微細なので自覚し難いが、「カビ」の胞子(種のようなもの)は私たちの周囲、空気中いたるところに漂っている。カビは、およそ人の生活しているところどこにでも生える。胞子の着地した場の条件が整ってさえいれば、そこで発芽し、繁殖してしまう。

 繁殖に対してもっとも影響の大きな条件は「湿度」で、相対湿度75%以上、特に90%以上が最適だといわれる。「温度」も大切だが、カビに適した温度は20~30℃と人の快適温度に近しく、人と同じに呼吸をするカビは「酸素」も必要としており、炭素、窒素、ミネラルを含んだ「栄養」、加えて「弱酸性」の環境下を好んでいる。

 毎晩程よく人の体温で温められた上、湿気をため、塵、皮脂、垢、汗などによる多様な汚れが付着、やや酸化したこの「布団」周りに「カビ」が生えない方が不思議だというわけだ。

半永久的に使える「調湿シート」が便利

 しかし対策を講じるにも、かなりヒトの(就寝時の)快適条件とカビのそれとが重なってしまっているのは厄介である。こちらとして阻害できる条件は、およそ「湿度」以外にはなさそうである。

 そこで、筆者が汗かきで育ち盛りの子どもたちと寝んでいる和室の布団下部に敷きこんでいる「調湿シート」というものを、ぜひご紹介したい。

普段使っている布団の下に敷いて使う「調湿シート」。センサー付きで、湿気状態が分かるのも便利だ

 西川リビングの「調湿シート からっと寝」は、シリカゲルを織り込み、シングルサイズ(90×180mm)でおよそ850mlもの吸湿力があり、晴天乾燥時に干して乾燥させれば半永久的に使い続けることができるというシート。このシートの上に布団を敷くことで、布団に吸収された汗などによる湿気が、シートに降り移る按配だ。

メーカー西川リビング
製品名調湿シート からっと寝 シングルサイズ 90×180mm
価格4,086円

 布団にしみ込んだ湿り気は、布団を抱えズシリと感じる重さくらいでしか自覚できないが、シートのセンサーは一目瞭然、過剰な湿気状況をアナウンスしてくれる。「ピンク」になっていたら「相当」だ。しかし経験的に我が家でその状態は、「干せない」毎日が続いてたったの一週間前後で訪れる。「ピンク」にならないよう、干したり布団乾燥機を使ったりして乾燥させることが肝要なのだ。

 本当は日常的に布団を干したいのだが、諸事情あって毎日は無理。しかし子ども達はアレルギー体質で、カビ、ダニに感作してしまう。鼻炎や喘息発作など、それは侮り難い症状だ。

 ともあれ「干せない」間は、そのぶんの布団の湿気を吸ってくれる。この「調湿シート」に助けられている部分は、日々小さくないと感じている。