5月になって日差しが強くなったのだろうか、オフィスや部屋の中に居ても暑いと感じることがある。気づけば衣替えの6月はもうすぐ。気が早いかもしれないが、手軽な暑さ対策をして良い頃かもしれない。

　そこで今回は、JTT(日本トラストテクノロジー)から発売されたUSB扇風機「THE BIG COOLING FAN(ザ・ビッグ・クーリングファン)」を紹介しよう。

JTT「THE BIG COOLING FAN」のパッケージ	製品外観

羽根は約14cmと、USB扇風機にしては大きめ。これで強い風を送るという

　THE BIG COOLING FANは、パソコンのUSBコネクタに接続して使用する、いわゆるUSB扇風機。特徴的なのが、直径5.5インチ(約14cm)という、USB扇風機としては大きな羽根だ。この羽根によって、強い風が送れるという。USB扇風機というと、風が弱く送風範囲も狭いというイメージがあるが、本製品は本当に強い風が生み出せるのだろうか。

　パッケージから取り出した本体は、確かに大きい。サイズは210×62×190mm(幅×奥行き×高さ)で、辞典のような厚みがある。

　ファンの正面は正方形で、その中に円形の羽根と羽根ガードが付いている。羽根は3枚。ガードは目が細かく、指を入れてしまうことはないだろう。

　ファンの後方には台座部分があり、台座とファンのヒンジ(接合部分)を変えることで、送風角度が調節できる。ヒンジはしっかりとしており、自在に固定可能。また、USBケーブルも、この台座部分から伸びている。

安定しているため、写真のような角度調節が可能

　実はこの台座の内部には、単三電池4本の投入口がある。ここに電池を入れれば、USBコネクタに接続しなくても、ワイヤレスで使用できる。ニッケル水素電池「eneloop(エネループ)」の場合、約5時間の連続使用ができるという。

本体背面	台座の内部には、単三乾電池が4本投入でき、ワイヤレスで使用できる。ニッケル水素電池「eneloop」も使える

運転スイッチは本体背面にある

　まずは、USB接続で使ってみよう。台座から伸びるUSBケーブルをパソコンのコネクタに挿し、本体側面のスイッチを「1(弱)」か「2(強)」にスライドすればスタートする。「2」は非常にパワフルで、風に当たった直後から涼しさが感じられる。デスクに置いて顔方向に風向を調節すれば、顔全体に風が行き渡る。また体方向に向ければ、体全体に涼感が得られる。

　一方の「1」は、比べるとだいぶ弱めだが、それでもしっかり風は届いており、ジワリとした涼しさがある。外出先から戻った直後は「2」で休息に冷やし、一旦暑さが引いたら「1」にする、といったように使い分けるとよさそうだ。

　電源を電池に変えてみた。風の強さはUSBとほぼ同じ。アルカリ電池の方がニッケル水素電池より風量が早いように感じたが、特に大きな変化はなかった。だが、ワイヤレスでケーブルを気にせずに使えるのは便利だった。デスク上はただでさえケーブルが多いので、ワイヤレスで済ませられるのはうれしい。また、電池を使うと、台座部が重くなって安定度が高まるというメリットもある。

　難点としては、運転音か。モードが「1」なら音は控えめだが、「2」だと、“ブオー”という風切り音が鳴ってしまう。静かなオフィスでは「2」での使用は控えるべきかもしれない。

　また、USB出力用のケーブルが取り外せないため、電池を使ってワイヤレスで使う時にも、ケーブルがぶらーんと付いてしまうことになる。私の場合、輪ゴムでコンパクトにまとめているが、残念ながらスマートとは言い難い。こえｗｈ取り外せるようにしてほしかった。

　なお、USB接続で使用する場合には、ファンの故障を防ぐため、電池を抜き取る必要があるとのこと。製品を初めて見た時は、「USBコネクタにつないでおけば、eneloopの充電にも使えるのか?」なんて勝手な期待をしてしまったが、そんな機能はもちろん付いてない

乾電池使用時でも、USBケーブルは取り外せない。一応、輪ゴムで縛っているが、これはスマートじゃない	USBを電源とする際は、台座部に電池を入れてはいけない。ファンが壊れる恐れがあるらしい

　上記のような欠点はあるものの、風はワイドで強力、風量の調節も可能で、涼感を得るための基本機能は十分に備えている。USB扇風機に確かな涼感効果を求める方にお勧めしたい。