暮らし

2016年新築住宅で見る【住宅事情】、カギは「家事の時短」と「和室の用途」

もし次に引越しするとしたら、どんな間取りがいいですか。今回は、2016年に建てられた住宅100棟の「シューズクローク」「和室や畳コーナー」「キッチン形式」から見た、最近の住宅事情をご紹介します。調査結果から、玄関収納や和室の使い方に、生活スタイルの変化が見られました。

 

シューズクロークの設置は8年で35%から74%へ倍増

住宅メーカー「アキュラホーム」が運営する「アキュラホーム住生活研究所」は、長年の建築実績から最新の住宅事情まとめた「2017年住宅傾向調査」を発表しました。2016年にアキュラホームが全国で手がけた100棟を調べたところ、玄関収納(シューズクローク)を設置した住宅は、2009年から2016年の8年で35%から74%に、倍増していることが分かりました。靴だけでなく、傘、コート、ベビーカーなど外出に必要なものを1カ所に収納できるシューズクロークは、生活動線がシンプルになり、家事が楽になる工夫の1つだそう。急な来客があっても玄関をすっきりと見せられる点でも人気のようです。

 

6帖以上の和室は1割未満に減少、畳スペースは増加傾向

新築住宅に6帖以上の和室がある割合は、2009年に47%と半数近かったものの、2016年には8%へ激減しています。いわゆる和室が減っている一方で、実は畳コーナーのある間取りは、2009年に62%、2014年に63%、2015年に68%、2016年に71%と、徐々に増えている傾向にあります。畳コーナーは家族がくつろいだり、子どもを寝かしつけたりする場所として人気があり、今までの和室に求められた「予備の客間」とは違う用途が生まれていることが見て取れます。

 

キッチンは「対面キッチン」が主流、過去の調査でも約9割

次にキッチンの種別を調べてみると、ダイニングのほうを向いて炊事できる「対面キッチン」が2016年は94%という結果に。対面キッチンは、過去の調査でも、2009年が89%、2014年が93%、2015年→95%と高い人気をキープしていて、今後もしばらくは対面キッチンが主流になりそうです。

 

間取りから見える生活スタイルの変化

間取りの調査から、用途に合った場所に大きな収納スペースを作って家事を効率化し、和室は来客用から家族のリラックス空間に変わりつつあることが分かりました。仕事をもつ主婦が増え、日中は家を空けることが多いことも理由の1つかもしれません。また、シューズクロークの利点は、玄関をすっきりさせるだけでなく、家族構成が見えてしまう傘、ベビーカー、子どもの乗り物などを外へ出したままにしないという防犯上のメリットもあるそう。今後住み替えを控えている方は、間取りの参考にしてみてはいかがでしょうか。

◇アキュラホーム住生活研究所「2017年住宅傾向調査」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000008413.html

 

qufour(クフール)編集部

忙しい毎日の中で役立つ家事のコツや、子育てのヒントなど、暮らしに役立つ情報を配信しています。