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長期レビュー
三洋電機「eneloop bike」 (2/4)

~都内を乗り回してみた!
Reported by 白根 雅彦

「家電製品長期レビュー」は1つの製品についてじっくりと使用し、1カ月にわたってお届けする記事です(編集部)。





eneloop bike
 「eneloop bike」は、1:2出力に対応した、三洋電機の新しい電動アシスト自転車だ。レビューは今回で2回目。詳しいスペックなどは第1回で紹介したのでそちらをチェックして欲しい。今回は実際にeneloop bikeを都内で乗り回してみたのでそちらのレポートをお届けしたい。

 なお、試乗した筆者自身は、これまで電動アシスト自転車を所持したことがなく、電動アシスト自転車に乗り慣れているわけではない。よって従来のモデルや他社モデルとの比較は今回はできておらず、電動アシスト自転車の初心者としてのレビューになっていることをご了承いただきたい。


驚くべきアシストの発進力

eneloop bikeに試乗する筆者。ママチャリなのにサングラスが痛いヤツだ
 いきなりだが、まず発進時の漕ぎ出しで感動してしまった。とにかく、ほとんど力を入れずに「スーッ」と加速できるのだ。感覚としては、自転車よりもバイクに近い印象すら受けてしまう。

 普通の自転車で発進時に3の力が必要なところ、eneloop bikeでは2の力がアシストされ、漕ぎ手は1の力で済んでしまう。ある意味で、体感できる加速力は3倍とも言える。まるでシャア専用だ、これで赤くて角がないのはオカシイとしか思えない。

 eneloop bikeの変速機は、最大で3段までだが、平地ならば、一番重たい3速でもまったく苦もなく発進できる。1速でゆっくり発進するより、3速で一気に巡航速度まで持っていった方が心地よい。上り坂以外は、ほとんど3速固定で良さそうな印象を受けた。

 発進からの加速が快適なおかげで、すぐに巡航速度まで達する。ただし、速度が上がるとアシスト力が減ること、さらにeneloop bikeがあまり高速走行向けデザインでないこともあり、高速は出せない。eneloop bikeには速度計が付いていないので正確な速度はわからなかったが、だいたい時速15kmくらいが快適な速度だと感じた。車道を走るには、ちょっと心許ないレベルだ(自転車は道交法上、車道を走ることになっている)。

 アシストに慣れてしまうと、平地でも、ちょっとアシストをOFFにして発進するだけで、非常に重たく感じられてしまう。それが普通のペダルの重さのハズなのだが、なんというか、タイヤに何か重たくて湿っていて磯の香りがするモノでも巻き付いているような、そんな錯覚を覚えてしまう。それは錯覚に過ぎないのだが、とにかく、いったんアシストに慣れてしまうと、アシストなしにはもう戻りたくなくなってしまう。


ほとんどオートモードで問題なし

eneloop bikeのコントローラー部分。ハンドル左側にある
 eneloop bikeには「オート」と「標準」と「パワーアップ」の3モードが用意されているが、平地を走っている分には、パワーアップモードの恩恵は感じられなかった。平地やちょっとした坂ならば、オートモードや標準モードで走っても快適さはまったく損なわれない。

 eneloop bikeは、減速時の制動負荷で発電する回生発電機能が搭載されている。基本的には後輪ブレーキに連動して回生発電されるようになっているが、これがオートモードだと、下り坂など、ペダルを漕がないで減速しないときにも自動で回生発電が行なわれる。

 回生発電中は、前輪にわずかな負荷がかかる。その負荷がブレーキ代わりになりつつ、電気エネルギーに変換され、バッテリーを充電するのだ。回生発電をしていると、コントローラーの電池残量表示が点滅する。どれだけ回生発電されているかわからないが、本来はブレーキの熱として消えていく運動エネルギーを回収できているので、ここが点滅していると、ちょっと嬉しく感じてしまう。

 回生発電の負荷制動は、あまり強くない。個人的には、これがむしろ不満に感じてしまった。ちょっとした坂道だと、回生発電だけでは制動が足りず、両輪のブレーキも併用する必要がある。速度によって発電しにくいとか、大電圧・大電流は回路的にヤバイとか、そういった技術的な制約があるのかも知れない。しかし、貧乏性に定評のある筆者としては、前輪ブレーキ代わりになるような、もっと強烈な回生発電の制動で、もっともっとエネルギーを回収させてもらいたいと感じた。

 オートモードだと、平地でペダルを漕がずに慣性走行しているときも、回生発電が自動で働くことがあった。しかし慣性走行しているときは、たいてい「速度を下げても良いかな」と思っているときなので、そんなときに回生発電が働いても、不快に感じることはなかった。

 オートモードは、回生発電の機会がいちばん多いため、3つあるモードの中では、カタログスペック上の航続距離がもっとも長い。しかし、普通に乗る分には十分に快適に乗れるので、よほどの坂にさしかかりでもしない限り、オートモードのままでも問題はなさそうだと感じた。


だいたい20kmでバッテリ切れ?

リチウムイオンのバッテリー。軽くはないが、取っ手があるので持ちやすい
 今回は、東京都の市ヶ谷にある編集部から目黒駅まで、普通に走れば8.1kmくらいの距離を試乗してみた。

 ただし、往路は途中でキツめの坂を何カ所か巡っているため、寄り道でだいたい10kmとなっていた。また、坂道の分、バッテリを余計に消費している。帰路も、「この道が近道だっ」と勝手な思い込みをした上に道に迷ったため、やはり10kmくらいかかってしまった。つまり合計の行程としては、20km+急な坂×数本、といった感じである。

 結果、目黒からの帰路、あと数百mで編集部にたどり着くという段階で、電池残量表示の3つある目盛りの、最後の1目盛りが点滅を始める段階になった。坂道などで余計に電池を消費していそうなので、実際にはもうちょっと走れそうな感じではあったが、とりあえず、1日で乗れる範囲内でバッテリーを使い切れそうだ。

 これだけバッテリーが持てば、実用上は問題ないだろう。10kmはけっこうな距離だ。たしかに文化系モヤシっ子の筆者ですら、体力のあった高校時代は片道10km近くをチャリ通学していたものだが、そのときはそこそこスピードの出る自転車に乗っていた。スピードの出しにくいママチャリ仕様のeneloop bikeにとって、10kmは時間がかかりすぎるので、実用距離ではない印象だ。

 しかし、今回は寄り道や坂道で正確な航続距離を測定できなかったので、この連続レビューの第4回目では長距離走行レビューを行なう予定だ。次回の第3回目では、坂道の登坂レビューをお届けする。




その1 /  その2 /  その3 /  その4


URL
  三洋電機
  http://www.sanyo.co.jp/
  製品情報
  http://www.e-life-sanyo.com/eneloopbike/

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2009/03/12 00:02

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