家電Watch logo
記事検索
バックナンバー
【 2009/03/30 】
やじうまミニレビュー
DO-SEE「LEDライト付きスタンドルーペ」
[00:01]
家電製品ミニレビュー
ツインバード「コンパクトフライヤー EP-4694」
[00:01]
【 2009/03/27 】
家電製品ミニレビュー
三菱「蒸気レスIH NJ-XS10J」
[00:02]
やじうまミニレビュー
L.L.Bean「ボート・アンド・トート・バッグ」
[00:01]
【 2009/03/26 】
やじうまミニレビュー
アイリスオーヤマ「サイバークリーン」
[00:01]
家電製品長期レビュー
三洋電機「eneloop bike」(4/4)
[00:00]
【 2009/03/25 】
やじうまミニレビュー
オーエフティー「自動給餌機 Newビストロ」
[00:01]
家電製品ミニレビュー
日立「クリエア7 EP-CV1000」
[00:00]
【 2009/03/24 】
やじうまミニレビュー
「家庭菜園 かいわれくん」
[00:02]
長期レビュー
シャープ「プラズマクラスターイオン発生器&加湿空気清浄機」 (4/4)
[00:01]
【 2009/03/23 】
やじうまミニレビュー
撥水ペーパーのメモ帳と“現場仕様”のボールペンを試す
[00:01]
長期レビュー
三洋電機「eneloop bike」 (3/4)
[00:00]

やじうまミニレビュー
学研「大人の科学マガジン vol.22」

~“エレキテル”を作って、試して、勉強できる大人の付録付き雑誌
Reported by スタパ齋藤

大人の科学マガジン vol.22
 学研の大人の科学最新刊「大人の科学マガジン vol.22」にトライしてみた。毎号、ちょいと興味深い付録が付くとこで話題の雑誌ですな。

 この号の付録は“平賀源内のエレキテル”。エレキテルは、江戸時代に平賀源内がこしらえた摩擦式の発電器だ。オランダで発明された装置を平賀源内が日本で復元したわけだが、コレと同じ原理で動く発電器がこの号の付録となっている。静電気を起こして実験できるキットが付属しているというわけだ。

メーカー学習研究社
製品名大人の科学マガジン vol.22
希望小売価格2,500円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,500円


大人の科学マガジン vol.22の表紙。本誌は、付録の入った箱からキレイに分離できる。内容は、エレキテルのしくみや歴史、静電気が起きる原理、実際の現象などがわかりやすく書かれている
珍しい写真資料とともに平賀源内やエレキテル、静電気について読んでいける
付録一式。これを組み立てて平賀源内のエレキテルを体験しようというわけだ

 やっぱ大人の科学はとりあえず付録作るっしょ!! てなわけで早速作り始めてみた。製作の難易度としては、小学生高学年くらいなら十分作れそうな感じ。今回はエレキテルというコトで電気モノだが、ハンダ付けなどは一切不要。手近な工具があれば特に問題なく作っていけるだろう。


本誌には付録の作り方が丁寧に説明されている
作ったけれど電気が起きない……という時のためのQ&Aもある
両面テープ、セロハンテープ、定規、プラスドライバー、ニッパー、ラジオペンチ、ハサミがあればスムーズに作れる

 とりあえず付録を作っていくと、何となくエレキテルの原理が見えてきたりする。プラスチックとコットンの摩擦により、静電気が起きるらしいゾ……その電気を天板のコンデンサ部分にためるのか……それを導線で導いて放電させるんだな、みたいに。そして、出来上がった現代版エレキテルを試してみると、お!! 放電した!! なるほどぉ~、とか理解を深められる。


付録を組み立てたところ。箱の横側は透明で、作った後からでもエレキテルの構造を眺めることができる
手前の黒いハンドルを回して静電気を発生させる。天板の裏側には蓄電のためのアルミ箔(コンデンサ)がある
途中が途切れた逆U字型のハリガネ部分で放電が起きる。わずかな放電なので部屋を暗めにして近づいて観察しないと見えない。……放電の瞬間の撮影は無理でした。すみません~

 興味深い教材(!?)ですな。摩擦で静電気が起きて、その電気がスパークする瞬間を観察できる。スパークは断続的かつ微細なので、よーく見ていないと見えないが、パチッ、パチッと音を立てて小さな青い火花が飛ぶ。その様子にプチ感動したりして。

 また、箱の部分(摩擦で静電気を発生させる機構)は、他の実験にも使えるようになっている。上記の実験は放電の観察だが、フランクリンモーター(静電気によって引きつけられる力と反発する力を使ったモーター)を試すための部品も付属している。ので、サクッと作ってみた。


フランクリンモーターが完成したところ。付録の部品でこれも作れるのだ
この部分がフランクリンモーター機構部。作るためのパーツは全て付属している
左右には三角のアルミ箔がある。それぞれ+と-の電気を帯びている。この電気が回転部の四角いアルミ箔に移動し、反対側の極に引きつけられ……という現象が繰り返し起き、回転部が回る

付録のフランクリンモーターが回転する様子。ハンドルをかなりグイグイと回して静電気を起こし続けないとスムーズに回転してくれなかったりする

 本誌には、前述の放電のしくみ、それからこのフランクリンモーターの動作原理もわかりやすく解説されている。また、多少の自作は必要になるものの、この付録をさらにパワーアップしたり、他の実験をするための作例も多々紹介されている。


付録をさらに試すための作例が多々紹介されている。これは、より大容量のコンデンサを自作して、エレキテルで起こせる放電をより強くするという作例
低電力で動作する液晶パネルを静電気で点灯させてみようという作例
静電気で振り子を動かしてみようという作例

 コレ、身近な現象である静電気を理解するにはナイスな本ですな。何より、とりあえずは理屈抜きで実験できるというのが楽しい。また、アタマでわかっているつもりの静電気を自分で起こしてみて、どの程度の摩擦がどのくらいの電気になるのか、ということを目の当たりにできるのは新鮮な体験となる。

 そんな体験をしつつ、静電気にさらなる興味を持っちゃったりしたら、本誌のコンテンツがよりいっそうオモシロいものになる。例えば、静電気が起きる細かな仕組みの解説、生活の中で起きている様々な放電現象の紹介など、興味深い読み物が多々あるからだ。


静電気が発生するしくみを説明した読み物。平たく解説していて理解しやすい
身近で起きている放電現象や静電気についての読み物も豊富だ
付録のエレキテルを化粧箱仕様にするためのページもある。本誌を切り抜いて、完成した付録に貼ると、雰囲気のあるエレキテルに

 てなわけで、今号も楽しめた「大人の科学マガジン」。価格は2,500円(税込)で、付録の精巧さというか作りの良さといった側面では若干高価な気はする。が、作って、試して、読んで、新鮮味とともに納得できるということで、十分モトを取った気になれた。本誌コンテンツと付録により、他の雑誌にはない体験ができるという点がイイですな。読むだけじゃなくて手も動かしたい、てな人にオススメしたい。





URL
  株式会社学習研究社
  http://www.gakken.co.jp/
  製品情報
  http://otonanokagaku.net/magazine/vol22/index.html
  大人の科学net
  http://otonanokagaku.net/

関連記事
やじうまミニレビュー
学習研究社「大人の科学マガジン No.18 風力発電キット」(2008/02/29)




PR  




2009/01/08 00:01

- ページの先頭へ-

家電Watch ホームページ
Copyright (c) 2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.