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アーネスト「ゆで玉子器 ドリームランド」
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最近“キャラ弁”がブームを巻き起こしている。“キャラ弁”とは、キャラクターをあしらったお弁当のこと。ネットで検索すると、ハイクオリティな“キャラ弁”がわんさかヒットする。しかし、“キャラ弁”はかなりの手先の器用さ、そして時間が要求される高度なお弁当。子どもやダンナ様に作ってあげたくても、そこまではできない。せめて「かわいらしいお弁当が作りたい!」。そんな人にぜひ使ってみてほしいのがこの「ゆで玉子器 ドリームランド」だ。
メーカー | アーネスト |
製品名 | ゆで玉子器 ドリームランド |
希望小売価格 | 1,680円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,680円 |
● 1度に4つの模様のゆで玉子を作れる
この「ゆで玉子器 ドリームランド」は、黄身の部分にひと工夫することが可能な調理器具。黄身をハート型や星型にゆであげることができ、いかにも“お弁当向き”なゆで玉子が作れる。
セットされているのはゆで玉子を作る本体、黄身取りリング、模様型、つまみ、取扱説明書、メニュー。模様型は花、星、ハート、ダイヤの4種類があり、1度に4つの模様のゆで玉子を作ることが可能だ。また、必ず4つ作らなくてはいけないというわけではないので、1つしか必要ない場合は1か所にだけ卵を入れればいい。
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本体も黄身取り器もシンプルなホワイトでまとめられている
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取扱説明書とメニュー。メニューにはゆで玉子の作り方とゼリーの作り方が書かれている
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フタ部分に模様型が付いており、取り外しが可能
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● 通常のゆで玉子を調理するよりも時間がかかる
本体を見ているだけではよくわからないので、さっそくゆで玉子を作ってみた。
最初に、本体容器の筒の内側、模型型、底フタにうすく油を塗る。ティッシュに油を含ませ、それで拭くようにしていけばいい。この際、きちんと油を塗っておかないと後で面倒なことになる。実際、筆者は面倒なことになってしまったのだが、詳細は後ほど。
次に、黄身取りリングを使って、卵を白身と黄身にわける。ここで使用するためだけに黄身取りリングは付属しており、家に自前の黄身取りリングがあるという人は使わなくても構わない。
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フタは反時計回りに回すと簡単に取れる
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サラダ油をすみずみに塗る。筆者はティッシュに染み込ませて塗っていった
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黄身取りリングが付属しているので、白身と黄身が簡単に分けられる
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そして、本体容器に底フタを入れ、白身を容器の約5分の4まで入れていく。分量にして約40ccなのだが、この分配はきちんとしなくてはいけない。お玉ですくって入れていたのだが入れすぎてしまい、戻そうとしても白身はドロッとしているのでまったく出てこなかった。仕方がないので諦めたのだが、筒ごとにかなりの分量の差が出てしまった。
白身を流し込んだら、各筒に模様型を入れていく。差し込んだら、時計回りに回し、動かなくなるところまでしっかり閉めておこう。ここで閉めが甘いと、美しいゆで玉子とはほど遠くなってしまう。
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白身を均等に流し込んでいく。配分には気を付けよう
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フタをしっかり閉めておかないと、ゆでるときに水が入ってしまう
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分量がまちまちだったので白身があふれ出してしまった
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水にぷかぷか浮いているが問題はない
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ここまでできたらゆで始める。本体がきちんと収まるサイズの鍋に入れ、フタが隠れるくらいまで水もしくは湯を入れる。説明書には「18~20cmの鍋をご使用ください」とあるが、ちょうどいいサイズの鍋がなかったのでパスタのゆで鍋で代用した。
水を入れる量は「フタが隠れるくらい」と指示されているものの、本体が軽くて浮いてきてしまうので、筒の部分が水に隠れればOK。水からゆでる場合は約15分、お湯からの場合は約12分でゆであがる。通常のゆで玉子なら1度ゆでるだけでできあがりだが、今回の場合はもうひと手間が必要になる。
● 油が少なかった部分がひっついて大惨事
ゆであがったら、中央のつまみを持って鍋から引き揚げよう。このとき、つまみ自体はプラスチック製なので熱くないが、鍋から立ち上る湯気がかなり高温なので気を付けなければならない。
お次はいよいよ、模様型を抜くという全工程のなかでも最重要ポイントに差し掛かる。ドキドキしながら型を抜くと……ぬ、抜けない。フタにぴったりくっついている。そういえば、白身はメレンゲとして使用したりするぐらいなので、火を通すと膨張するはず。そんなことをすっかり忘れて、フタ部分には油を塗っていなかった。しかも模様型への油塗りも足りなかったようで、見事に密着したままだ。
慌てること約5分。なんとか白身と模様型に隙間を空けて救出成功。しかし、なかなかに残念な見た目になってしまった。
どうやら油を塗るという工程は、思った以上に重要だったようだ。
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つまみを持つ際は湯気に気を付けて引き揚げよう
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フタや模様型にべったり白身がくっついてしまった
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花型だけ悲惨な状況だが、ほかは何とか見られるようだ
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● 黄身を流し込んで完成
気を取り直して、続きを再開しよう。今度は型を抜いたところに黄身を流し込んでいく。このとき、黄身を溶かないまま流し込むべきなのか、溶いて流し込むのか悩んだのだが、結局黄身をスプーンすくっているうちに黄身が破れてしまったので、溶いて入れることにした。おそらく溶かないままでもジャストサイズにはまるはずなので、これはどちらでもいいのかもしれない。
黄身を流し込んだら、模様型から型の部分を取り外し、フタだけを本体に取り付ける。ここからは白身よりも短めの約8分間ゆでる。新しく水を張るのが面倒だったので、先ほど白身をゆでるときに使用したお湯をそのまま利用した。
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黄身を流し込んだものの、美しさには欠けてしまった
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フタは凸凹を合わすと外れる
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8分経ったら、白身を引き上げるとき同様、湯気に気を付けながら引き上げる。引き上げたら、あとはゆで玉子を取り出すだけ。このときゆで玉子はかなりの高温になっているので、水で冷ましてから取り出したほうがいい。ちなみに、本体容器の底部分を押すと底フタが外れるので、底フタごと押し出せばゆで玉子がきれいに出てくる。
苦労の末にできあがったゆで玉子を少し冷ましてから切ってみると、思った以上にキュートな断面だった。これがお弁当に入れられていたら、子どもは大喜びだろう。
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底ブタごと下から押すとゆで玉子が押し出される
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出来上がりの大きさに少し差が出てしまった
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お弁当以外に、サラダに入れても見栄えがいいはず
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● ゼリー・寒天作りにも挑戦
パッケージにはゼリー・寒天の作り方も書かれていたので、おやつ作りにも挑戦した。「外側には杏仁豆腐、内側をオレンジゼリーにしたらかわいいかも」と思い、杏仁&ゼリーにいざチャレンジ!
用意するものは粉末の杏仁豆腐とゼリーの素、お湯のみ。ゆで玉子のとき同様、最初に外側の杏仁豆腐を流し込んで冷し、型を抜いたらその部分に内側のゼリーを流し込んで冷やせば完成。冷やすのに少し時間は掛かるものの、ゆで玉子の場合とは違い火を使わないので楽に作れた。
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杏仁豆腐とオレンジゼリーをお湯で溶かしたもの。本来は1種類ずつ、使用する前に溶かしたほうがいい
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ゆで玉子で反省し、油をしっかり塗ったらきれいに型が抜けた
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よく考えると、ゆで玉子と同じ色の組み合わせだ
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1つ違うことと言えば、ゼリーを流し込む際、下に受け皿を用意するということ。ゼリーによって膨張率が変わるので、あふれ出た場合の配慮だろう。
順調に進んでいたおやつ作りなのだが、最後の最後に衝撃が襲った……。筒から抜いた途端に、杏仁豆腐がパカッと割れてしまったのだ。作っている最中はすっかり忘れていたのだが、杏仁豆腐はゼリーに比べると柔らかい。それゆえ、外側にもってくることは間違いだったのだ。おそらく、これが「外側にゼリー、内側に杏仁豆腐」なら大丈夫だったのだろう。もしくは、30分の冷却時間を1時間にすれば良かったのかもしれない。
4本中3本が、筒から出した時、カットしている時に無残な姿になってしまった。非常に残念な結果ではあるが、唯一キレイにできあがった杏仁豆腐&ゼリーを見ていると、ファンシーな見た目にうっとりしてしまった。
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そっとしたから押し出す。ゆで玉子よりも柔らかいので注意
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まな板に載せた途端に崩壊した杏仁豆腐。左のハート型も非常に危険な状態だ
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見た目はすごく愛らしいのだが、この美しさのまま器に移すのは厳しいものがある
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4種類中3種類は残念な結果になった。残った星型は切らずにそのまま器に入れた
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苦労の結晶なので、これだけは大事に食べた
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● 手間は掛かるがサプライズとして使いたいアイテム
やはり、どうしても普通にゆで玉子やゼリーを作るよりは時間がかかってしまう。しかし、お弁当にちょっとひと工夫したい時などはぴったり。朝の忙しい時間に使うのは気が引けるが、前日の夜に用意しておけば、お弁当作りの当日の朝に切って入れればいい。同じゆで玉子を入れるとしても、かわいらしいゆで玉子のほうが、お弁当を開けた時の喜びが倍になる。華やかなランチタイムを演出するのに重宝するアイテムといえるだろう。
ただ1つ贅沢を言うならば、キッチンに置いても便利グッズっぽさが前面に出ないよう、カラフルな色展開になればもっとうれしいかもしれない。
■URL
アーネスト株式会社
http://www.ar-nest.co.jp/index.html
製品情報
http://www.ar-nest.co.jp/shouhin/tyouri/dreamrand.html
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2008/11/14 00:02
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