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家電製品ミニレビュー
パナソニック「ナノケア EH-NA90」

~うねりに効果的な“新nanoe”を搭載したドライヤー
Reported by 西村 敦子

nanoe搭載アイテムの代表格「ナノケア」ドライヤーの新モデル

新モデルからロゴがPanasonicへ。セット内容は、ドライヤー本体と、置き台、セットノズル、掃除ブラシ。ケーブル長は1.7m。ドライヤーのボディは218×95×228mm(幅×奥行き×高さ)と2代目の「ナノケア EH5442」に比べて奥行が1cmスリムになった
 ドライヤーや空気清浄機など、パナソニックのさまざまな製品に搭載されている「nanoe(ナノイー)」。マイナスイオンの約1,000倍の水分量を持つという、直径が約20nm(ナノm。1nm=1mの1/10億)の超微細イオンで、「電気を帯びた微細な水」です。

 このnanoeイオンは強いマイナスの電気を帯びているため、もともとプラスに帯電しやすい髪に引きつけられて水分浸透し、髪を健康にするというしくみ。2006年に「nanoe」をはじめて搭載した初代「ナノケア EH5441」が登場し、2007年には2代目「ナノケア EH5442」が登場。今回の「ナノケア EH-NA90」は3代目にあたるモデルです。メーカー希望小売価格はオープンプライスで、Amazon.co.jpでの購入価格は15,800円でした。


初代のナノケアに雰囲気が戻った、落ち着いたデザイン

置き台にセットしたところ。この置き台に固定した状態でも使えますが、ハンドルを握っていないので「nanoe」チャージパネルの効果はありません
 初代の「ナノケア EH5441」から2代目の「ナノケア EH5442」へのモデルチェンジでは、nanoeの発生量の約20%アップ、乾燥スピードの30%アップなどが特徴でしたが、今回の新モデルでは、nanoeの発生方法を「連続発生」から「パルス発生」に変更したことが最大の特徴。nanoeがずっと出続けるのではなく、強弱をつけて(約50回/秒)発生させることで、2代目の「ナノケア EH5442」とくらべてもうねりのある髪への効果が約8倍あるという新機能です。

 全体的なデザインは、2代目のブラッシュアップというよりも、初代をすっきりさせたような印象で、色の切り換えや半透明な部分もありません。流線型が際だってかなり大型だった2代目にくらべると全体的にスリムで、落ち着いたデザインです。正直言うと2代目の大きさとデザインの迫力は、洗面台が負けそうなぐらいだったので、2代目の大きさにひるんで購入や買い替えを見送っていた方にも、今回のモデルは納得いくのではないでしょうか。


ボディだけでなく、置き台もこれまでのモデルに比べて、かなりスリム化
吸込口は丸みのある形からフラットにデザイン変更されました
フラットなので、置き台なしでも仮に立てておくことができます

落ち着いたデザインになり、洗面台に置いたままでも、まわりになじみます
吸込口がフラットなので、倒れにくい端なら、置き台なしでも小さくまとめておけます
スリムになり、狭い棚にもしまいやすくなりました

 カラーは、定番の白と赤に加え、落ち着いたブラウン調がラインナップ。2代目にあったゴールド調は今回ありませんが、今回のブラウン調は「和」の雰囲気がある少し紫ががかった色合いで、年齢を選ばない、いい色合いです。


2代目に比べてうねりに8倍強い「新nanoe」を搭載

 機能面では、前述のとおり、2代目の速乾性を維持しながら、nanoeの発生方法が改良されたことがポイント。吹き出し口の中央から温風が、サイドから冷風が出て髪のツヤを出す「温冷ツインフロー」や、髪にnanoeがつきやすいように手から放電するための「nanoeチャージパネル」など基本的な機能は同じです。

 最大のポイントであるnanoeの「パルス発生」は、nanoeの放電極から、nanoeをある程度かたまりにして吹き出すしくみ。超微細なnanoeのかたまりが、1秒間に50回まとまって出てると言われても、目にも見えませんし衝撃も感じられないわけですが、髪には効果が現れます。もともと、髪のうねりは髪が持つ水分のバランスの崩れが原因なのだそうですが、パルス発生でnanoeの髪への浸透力がアップしたため、髪の水分バランスを整えてうねりをまっすぐに整えます。


nanoeは性質上しっとり仕上がるので、ふわっと仕上げたい人はnanoeスイッチを「OFF」にして使います。家族で共有するとき便利です
ハンドルの裏はnanoeチャージパネル。ここを握っていることで放電して、髪にnanoeをつきやすくします
nanoeの吹き出し口。定期的に綿棒などで手入れします

 マイナスイオンからnanoeに変わったときほどの衝撃的な効果ほどではありませんが、個人的に試した限りではたしかにクセ毛に効果が高いようです。私の場合も全体的にまとまりやすくなり、ツヤ感も実感。マニュアルにあるように、「HOT」のドライ後、手ぐしで放電させてからもういちどnanoeを当てなおして仕上げるようにすると、軽くワックスをつけたときのような毛束感も感じられるようになりました。


nanoeの発生中点灯するnanoeランプ。低温や低湿でnanoeが発生せずマイナスイオンに切り替わってしまうと、このランプがつきません
nanoeが浸透することで髪全体にツヤが出るほか、ワックスを付けたようなしっとりした毛束感が出ます
マニュアルにもありますが、ドライしたあとにいったん電源をOFFにして、手ぐしでととのえたあと、頭頂部からnanoeの風を全体にあてるのがおすすめ。仕上がりが全然違います

 ただ、nanoeはもともとは「水」ですから、持続力という意味ではワックスやムースほどありません。夜寝る前に仕上がりに感動して寝ても、朝少しうねりが戻っているということもありますから、出かける前にもう一度nanoeでセットするのがおすすめです。

 最近は、昼間につけるトリートメントが流行なっていますが、これだけ効果のあるnanoeなら、同じノリで持ち歩けるぐらい小型の「nanoeだけを発生させるセット用品」があったらおもしろいなと思うぐらいです。


電源スイッチの位置が移動、「HOT」と「COLD」の切り換えがラクになった

 新モデルでは、nanoeは実感できる機能アップがされましたが、そのほかの機能は前モデルをそのまま引き継いでいます。使用できるコースも基本的に変更はありません。温風の「HOT」と冷風の「COLD」の切り換えと、強い風で早く乾燥させる「TURBO」、高い温風でしっかり乾燥させる「DRY」、弱い風で乾燥させる「SET」の3種類の風の強さを組み合わせて使う一般的なもの。nanoeの「ON」「OFF」スイッチも前モデル同様ありますから、家族で使っているときなどに便利。nanoeの効果よりも「ふんわり仕上げる」ことを優先する方は、nanoeを「OFF」にして“温冷ツインフロー搭載の大風量ドライヤー”として使えます。

 操作系では、電源スイッチの位置が変更になりました。以前は「HOT」「COLD」の切り換えスイッチに「OFF」が組み合わされていましたが、このモデルからは風量切換のスライドスイッチに「OFF」が移動しています。

 これは、これまでの切り換えスイッチだと、なにかの拍子にぶつかったとき電源が入ってしまったとか、切り換えが不十分で「OFF」にならなかったなどの声があったからだそうで、自分でしっかりスライドさせないと電源が入らないよう、スライドスイッチのいちばん下に位置が変更されたそうです。使い慣れるまではしばらくとまどいましたが、慣れてくると逆に「HOT」と「COLD」を簡単に切り換えながら使いやすくなりました。


吹出口の中央からは温風が、サイドからは冷風が出るしくみ。この「温冷ツインフロー」で髪のツヤを出します
 というのも、もともとナノケアの「温冷ツインフロー」は、温風と冷風を同時に出して、ヘッドを左右に振りながら乾かすことで温風と冷風を交互にあてて髪にツヤを出すというしくみですが、やはり美容院では温風と冷風をまるごと切り換えて乾かすことを勧められます。ナノケアは風量が十分ですし、「COLD」でもnanoeは同じように発生しますから、ある程度「HOT」で乾かしてしまえば、あとは暑い思いをしなくても「COLD」で十分なぐらい仕上げられます。このとき、「HOT」と「COLD」の切り換えが、わざわざ目で確認しなくてもよくなったのが案外便利でした。

 また、2代目で導入されていた、乾燥時間を30%アップさせる「セットノズル」は今回も付属。新モデルは吹き出し口が円形でなく初代に近い半円形ですが、ノズルはしっかり縦横に回転します。ただし、このノズルを使うと吹き出し口の形状が変わるため「温冷ツインフロー」の効果は得られません。また、新モデルはこれまでに増してボディが長いので、これにさらにセットノズルを付けるとかなりの長さ。個人的には乾かすとき少し振りにくく感じたのでノズルなしで使っています。


ハンドル根元から折り畳んだ状態。セットノズルを付けた状態だと全長は26cmになり、かなり長めです
セットノズルはしっかりはまるので、振って使っても外れません
吹出口は回転するので、好みの位置にできます

吸込口のフィルターは取り外して手入れできます
フィルターは思いのほかホコリがたまりやすい部分。つけたままでも掃除機や掃除ブラシで手入れできます
コード根元のつり輪。大型なので軽量とは言えませんが、これまでのモデルではいちばん軽い580g

 風量の大きいナノケアでは、利用時の音がうるさいという意見も聞きます。個人的には、ナノケアは音が低いので、甲高い音のするドライヤーよりは耳障りではないと感じているのですが、スペック上はターボ時で65dBと少し大きめ。深夜の利用が多く音が気になるという方には、ターボ時でも52dBという低騒音化タイプの「EH-NA50」がおすすめです。


スリム化とnanoeのパルス発生がポイント

 もともと、マイナスイオン自体もわかりづらいのに、それ以上を理解しようとすると本当に難解です。イオンとかオゾンとか放電とか、学生時代に「理科」から先は全力で回避してきたツケが家電の購入に影響しようとは想像もしませんでした。しかし、ナノケアの髪への効果の高さは一度で実感できるのがすごいところ。

 個人的に、アトピー持ちで効果の強いトリートメントが使えず、石けん系シャンプーしか使えない私にとっては、「ナノケア」のドライヤーはここ数年でいくつかしかない、家電のクリティカルヒットでした。ただ、ナノケアはなにせ初代の完成度が高かったのと、ドライヤーとしては高価なので、現実的には毎年のバージョンアップごとに買い替えるのもなかなか難しいところです。

 今回のモデルのポイントは、スリム化とnanoeのパルス発生。スリム化という意味では初代を使っていて2代目をパスした方にもおすすめできますし、うねりが強いという方には2代目から買い替える価値はあると思います。まだナノケアのドライヤーを未体験という方には、これから長いつきあいになるアイテムだけに、やはり最新モデルのこの「ナノケア EH-NA90」をおすすめします。





URL
  パナソニック(松下電器産業株式会社)
  http://panasonic.jp/
  製品情報
  http://ctlg.national.jp/product/info.do?pg=04&hb=EH-NA90
  ヘアケア関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/haircare.htm

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2008/09/16 00:02

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