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家電製品ミニレビュー
レフ形タイプの電球形蛍光灯2種を試す

~直下の明るさを確保したいところにお勧めの電球形蛍光灯
Reported by 藤原 大蔵

今回試したのは東芝とナショナルの製品
 レフ形電球は、電球内部に反射鏡を持ち、四方八方に散らばってしまう光を1つの方向にまとめ、その電球の照射方向がより明るくなるよう開発された電球だ。用途としては、ダウンライトやスポット照明として使われる事が多いが、写真撮影などの人工光源としても利用されている。

 省エネ・長寿命の特長を持つ電球形蛍光灯のシリーズにも、レフ形・電球形蛍光灯としてラインナップされている。今回はすでに東芝とナショナルから発売されている、昼光色100W形タイプのものを紹介したい。希望小売価格はどちらもオープンプライス。ヨドバシカメラのネット通販での購入価格は東芝が2,020円、ナショナルは2,080円だった。

 どちらも100W形で、実際の消費電力は22W。普通の100W型のレフ形電球に対して、これらの寿命は約4倍(6,000時間)、電気代は約1/4、発熱量も約1/4である。レフ型電球の用途場所から考えて、高所に取り付けられがちなことを考えると、取り替える手間も軽減でき、夏場などは発熱量が少ないのでエアコンなどの負荷を低減できるという長所がある。


東芝 電球形蛍光ランプ ネオボールZ レフランプ形 昼光色 EFR25ED/22 ナショナル パルックボール スパイラル レフ形 クール色(昼光色) EFR25ED/22-SP

大きさや重さなど外見的な違い

 我が家には、間接照明として活躍しているスポットライトがある。その器具に同梱されていた電球は100Wのレフ形電球。それと並べて大きさを比べてみよう。


電球を側面からみたところ。左から東芝、ナショナル、レフ形電球
電球を上面からみたところ。左から東芝、ナショナル、レフ形電球

 東芝もナショナルも、器具に同梱された電球よりも二まわり大きな印象があるが、電球の側面から見た画像からもわかるのだが、電球の一番膨らんでいる位置がレフ形電球とほぼ同じ位置になるように作られている。また、口金から先の安定器が内臓されている樹脂カバー部は、両社ともできるだけコンパクトになるよう設計されており、器具への適合性を高めるようになっている。

 大きさと重さを実測し以下にまとめてみた。

製品名高さ電球直径重さ
レフ形電球125 mm79 mm42 g
東芝レフ形133 mm90 mm110 g
ナショナルレフ形137 mm90 mm116 g


 画像で見比べた時はとても大きな印象を持ってしまうが、数値で見てみると、電球の高さ、直径とも飛びぬけて大きいというわけではない。また、重さも2倍強あるが、器具に負担をかけるような重さではない。


実際の器具にとりつけてみよう

 我が家で実際に使用している100Wタイプのスポットライトに取り付け、その姿を見てみよう。


器具にもともと同梱されていたレフ型電球を取り付けた状態
東芝のレフ形を取り付けた状態
ナショナルのレフ形を取り付けた状態

 電球が入るシェード(金属製)の内側の直径は102mmである。どちらの電球形蛍光灯も、レフ型電球の直径より10mm強大きいが、実際の器具にきちんと収まっている。また、電球の高さも8~12mm高いが、それも特に気になるような事はなかった。我が家のスポットライトは比較的コンパクトなタイプなのに、違和感なく取り付けられた。

 普通のレフ型電球で、電球の直径が10mm強も大きい場合、電球の熱による器具の影響を心配しなければならない。しかし電球形蛍光灯の場合、発熱量が電球の1/4と少ないこともあり、大きな問題はなかった。


光はどのように広がるか

 各社のホームページなどを覗いてみると、その電球の配光曲線を公表している場合が多い。今回は実際に壁に10cmのグリッドを引き、どのように光が広がるのかを撮影した。比較のため、レフ形電球と、レフ形機能を持たない電球形蛍光灯であるパルックボール・プレミア(EFA15EL/10H)も含め見てみよう。色の違いや光量に惑わされないよう、あえて画像は白黒にした。画面の最下部の明るさがほぼ同じになるように、画像を加工している。


レフ機能のないパルックボール・プレミア(EFA15EL/10H)の画像。電球の周りにほぼ360度で光が広がり、天井面にも光が回っている
レフ形電球の画像。ビーム角が約110度ぐらいで広がっている。口金と電球が接している所が半透明なため、天井面へも光が漏れている

東芝のレフ形の画像。ビーム角は120度と謳われているが、反射鏡からはみ出している蛍光灯の影響からか、ビーム角の周りにも光が回っている
ナショナルのレフ形の画像。照射方向の光の軌跡がレフ形電球に近い

 同じレフ形電球形蛍光灯であっても、各社の反射鏡の特徴から多少差が見られた。それでも明らかに反射鏡のおかげで、照射方向への明るさが増している印象だった。


東芝のレフ形をよくみると、反射鏡から2cmぐらい蛍光灯の部分が飛び出している
ナショナルのレフ形は、蛍光灯の部分がより反射鏡の中に隠れ、集光性を上げている

実際の明るさについて

明るさの測定のため追加した、東芝 ネオボールZ 消費電力21W、100W形電球タイプ
 反射鏡で光を集め、照射方向の明るさを上げると言われるレフ形。実際にはどのぐらいの効果があるのだろう。100Wのレフ形電球ともに、少々型の古いものではあるが、反射鏡を持たず、蛍光灯の部分がむき出しになった形状の電球形蛍光灯(東芝 ネオボールZ EFD21EN 昼白色)を加え実測した。

 電球直下1mに照度計を設置し、環境光の影響が出にくいよう、電球の周りは半径2m以上何もない状態で計測した。電球はいわゆる裸電球状態でシェードも何もない状態だ。


製品名直下1m
レフ形電球150ルクス
レフ無し電球形蛍光灯108ルクス
東芝レフ形320ルクス
ナショナルレフ形200ルクス


 上の表のように、東芝のレフ形もナショナルのレフ形も、スポットライトに同梱されていた100Wのレフ形電球よりも明るいという結果が出た。特に東芝はそのレフ形電球の2倍以上の明るさが得られたのは驚きであった。

 もっとも、手持ちの電球の反射鏡部分は白っぽい塗装が施されており、東芝レフ形、ナショナルレフ形の反射鏡部分には、より反射効率の高い鏡のような塗装が施されているという事も大きく影響しているのであろう。一般的に電球形蛍光灯は、電球に比べ暗いと言われるが、明るさは電球とそれほど遜色がないと言っても良いかもしれない。


 我が家では先ほどのスポットライトを壁に向け、間接照明として活用している。もともとは何かを照らし出すためのスポットライトなので、実際の影の出かたもお見せしたい。椅子の模型を照らし出したのでその表情の違い、そこにできる影も合わせてご覧いただきたい。


レフ型電球の明るさ
東芝のレフ形の画像。電球に比べ、影の輪郭があまくなっている
ナショナルのレフ形の画像。電球に比べ影の輪郭があまいものの、東芝よりも電球に近い影となった

 結果としてはどちらもほぼ電球と大きく変わらない影が確認できた。スポットライトの効果が求められる場においても、これらのレフ形の電球形蛍光灯を用いても特に大きな問題にはならないであろう。


まとめ

 100Wタイプで、東芝は今回紹介した昼光色のほか、電球色がある。ナショナルは昼光色の他、昼白色、電球色と3色がラインナップされている。夏は涼しげな昼光色を使い、冬は暖かな印象の電球色をと、季節ごとに雰囲気を変えるのも楽しい。

 欠点として、最近の電球形蛍光灯は普通の電球に比べ6~10倍寿命が長いにも関わらず、今回紹介した2社のレフ形は4倍。電球内の反射鏡の影響を受け、熱のせいで蛍光灯の持ちに影響が出ているようである。また、蛍光灯である以上、頻繁な点滅は寿命を大きく縮めてしまう。家庭のトイレ、廊下など、数分しか点けないような場所には適さない。一般的な電球形蛍光灯と同様に、点灯してからしばらくは光量・光色が安定しないのも欠点である。

 今回いろいろな面から調べてみて、電球形蛍光灯・レフ形は消費電力も発熱量も低い上、さらに電球によっては、それよりも明るい場合もある事がわかった。少々電球よりも大きくなってしまうが、光の広がり方も電球のそれに比べ遜色がない。そんな点から現在お使いのレフ形電球が切れてしまったら、今回紹介した製品と取り替えてみてはいかがだろう。一定時間以上(2時間以上)点けっぱなしするようなダウンライトやスポットライトにお勧めだ。

 レフ形の電球形蛍光灯は、一般的な電球形蛍光灯に比べ器具を選ぶ。最後にそれをまとめて記しておく。購入前に手持ちの器具に取り付けるられるタイプのものかどうか、必ず確認しておこう。


レフ形電球形蛍光灯は上記の条件では使用できない




URL
  ナショナル(松下電器産業株式会社)
  http://national.jp/
  「パルックボールスイラル レフ形」製品情報(PDF)
  http://national.jp/product/conveni/lamp/pdf/062.pdf
  東芝ライテック株式会社
  http://www.tlt.co.jp/tlt/index_j.htm
  「ネオボールZ レフランプ形」製品情報(PDF)
  http://www3.toshiba.co.jp/tlt/new/lamp/neoballz/neoballz.htm

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2008/08/18 00:01

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