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やじうまミニレビュー
セガトイズ「ホームスター PURE」

~約1万の輝くの星で癒し空間を生み出す
Reported by 林 佑樹

 夏の星座といえば夏の大三角形。都内の明るい夜でも確認できる。しかし、明るい星は見えるが、それ以外の小さき星々は光の少ないところへ行かないと見ることはできない。星空を眺めるというのは、小さいことなど忘れてぼんやりと過ごせるいい時間である。最近はガソリン値上げもあって、ちょっと山奥へGo! ともできなくて悲しい。

 そんなとき、知ったのがセガトイズ「ホームスター PURE」だった。エントリー向け家庭用プラネタリウムである本機の希望小売価格は9,975円。Amazon.jpでは8,999円で販売されている。


タマゴを思わせるデザインで、カバー中央には北斗七星が描かれている。カラーにはブラックとホワイト、ブルーがある
サイズは単行本よりも少し小さい程度。場所を取らないので、設置場所を気にしなくてもいいのだ

 家庭用でエントリー向けといって、本機をナメてはいけない。プラネタリウム・クリエイター大平貴之氏との共同開発された本格的なもので、業務用と同じレンズを使い、世界でも珍しい光学式投影法を家庭用に持ち込んでいるのだ。それでいてサイズは約160×110×110mm(縦×横×奥行き)とコンパクト。さらに乾電池駆動で持ち運びもカンタンという作りで、ケーブルの長さが足りないと急に現実に戻されることがなく、いい感じである。またタマゴ形の形状でインテリアとしてもなかなかオシャレだと思う。


カバーを外してみたところ。レンズにホコリが付着しないように、使わないときはカバーをつけておこう
乾電池ボックスは底面にある。単三乾電池4本を使用

 約1万の星空を生み出す恒星原盤はモノクロ版「日本の星空」が付属。純粋に星空だけのものと、星座ライン入りの2種類があるので、星座を覚えることもできる。また雄大な天の川もある。近年、7月7日の七夕は曇り空ばかりでまともに姿を見せていないので、天の川を楽しめるのはうれしい。


恒星原盤は「日本の星空」を主題としたものが付属。星座ライン入りもあるので星座を覚えやすい
明かりがあれば、細かく書き込まれた恒星原盤を確認できる
こちらは星座ライン入り。ものすごく細かく、恒星原盤を眺めているだけでも楽しい

 操作も複雑ではなく、恒星原盤を原盤ソフトトレイにセットして、スイッチをONにする。それから本機上部のピント調整ダイヤルでピントを合わせ、投影角度をテキトーに調整するだけ。あとは天井一面に広がる星空を堪能モードへ。なお、最適な投影距離は2~2.3mで国内の天井までの高さをほぼカバーしている。


原盤ソフトトレイに原盤をセットしてみた。SEGAの文字が読めるようにセットする 原盤をセットしたら本体に差し込む。口が大きくて薄暗くても差し込みやすかった

恒星原盤がセットされたトレイが挿入されていると電源がONになる
上部にあるのがピント調整ダイヤル。角度は0~25度まで自由に動かすことができる

 蛍光灯を消して星空を見ていると、意外に部屋のなかにも光源が多いと気がつく。それらがあるだけでも見える星の数は変化するので、可能な限り明かりを減らすといいだろう。ただ真っ暗だと星座説明書がまったく読めない。光量の少ないライトを手元にあるとより星空を楽しむことができる。部屋が真っ暗であれば、ケータイの待受の明かりでも十分だ。


最適な投影距離は2~2.3mだが、写真のように近距離でもそれなり投影可能 春夏秋冬の星空がわかる星座説明書は便利。あの星どこだっけというときに活用できる 真っ暗だと説明書が見えないので、フード付きのランタンを使って星座を確認していた。ケータイの明かりでもOKだ

 オススメはごろ寝しながらの鑑賞で、日周運動ダイヤルで天の川がよく見えるところまで動かしておくと、ぼんやりとできる。そのまま寝てしまっても、本機には30分で自動OFFになる機能があるので安心。睡眠導入アイテムとしても秀逸である。また星座説明書でどれがどの星座かもよくわかるので、小さな子を寝かしつけるときにも活躍することだろう。


投影前の天井。蛍光灯の位置が非常にもどかしいがアパートなので我慢
実際に投影してみたところ。20秒ほどシャッターを開けて撮影してみた。天の川がキレイに見えて幸せ。ちなみに下部の惑星みたいな物体は蛍光灯である
星座ライン入りも撮影してみた。これもよく見えて、さらに星座がよくわかる。オリオン座と北斗七星以外も覚えようかしら

点灯中に正面から見てみた。部屋が明るいのでそれほどでもないが、暗いなかでは強烈な明かりだ
 さて、本機の光源は1W高輝度白色LEDでものすごくまぶしく、真正面から見ると目が痛い。

 小さな子が触ると危ないなと思ったが、そこもよく考えられており、原盤をセットした状態でないとLEDが点灯しない仕組みになっている。仮に原盤をセットした状態でレンズを覗き込んでも、光は拡散しているので問題はない。ここらへんはオモチャならではの素晴らしい心遣いである。


天井にポジフィルムを投影してみた。鈴鹿サーキットのパドックを狙った写真の一部が天井に投影されている。位置調節が難しい……
 また恒星原盤は、カラー版「日本の星空」や「南半球の星空」、地球や月も販売されている。プラネタリウムの仕組みを利用して星空だけでなく地球を映し出すというのは、面白い発想だと思う。

 ポジフィルムなら同じことができるだろうかと、50mmのレンズプロテクタを土台にしてポジを載せてみたが、写真のようにやはりうまくいかなかった。ただ意外によく見えたのでしっかりと作れば面白いものができるかもしれない。少し見方を変えると星空以外も投影できそうで、いいアイテムだ。

 本機はちょっとお部屋でプラネタリウムを楽しみたいという人だけでなく、ガソリンが高くて車で山奥へ行けない、そもそも忙しくて出かけられないという人にもオススメしたいアイテムである。自宅で気軽に星空を眺めて欲しい。





URL
  株式会社セガトイズ
  http://www.segatoys.co.jp/
  製品情報
  http://www.segatoys.co.jp/homestar/pure.html

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2008/08/11 00:01

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