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家電製品ミニレビュー
ドウシシャ「MA-IH0701」

~立てて収納できるデザイン性の高い卓上IH調理器
Reported by 本誌:阿部 夏子

ドウシシャ「MA-IH0701」
 冬の間、大活躍した卓上コンロを捨てることにした。理由は簡単だ。汚くなったから。もともと鍋好きなので、冬の間は、大活躍してくれた卓上コンロを捨てるのは忍びないのだが、ただでさえ収納に場所をとる卓上コンロ――この先1年間しまっておくような価値はとても見いだせないようなシロモノになってしまったのだ。というのも、卓上コンロの掃除だけはどうしても好きになれない。五徳をゴシゴシ洗っているとせっかく塗ったマニキュアははがれるし、手に油はつくし……結果、自分の適当な性格のせいで五徳は汚れで真っ黒、周りも油が残っていたりとボロボロになってしまった。

 というわけで、今度買うなら絶対に掃除が楽なものを! と購入したのがドウシシャのIH調理器「MA-IH0701(以下、IH0701)」。この製品はドウシシャの中のMAというブランドの製品で、家電製品のデザインで実績のある秋田道夫氏がデザインを手がけている。デザインのコンセプトは「片付け姿もスタイリッシュ」。コンセプトどおり、収納は立ててするスタイルで、持ち手部分も立てて収納することを前提に作られている。メーカー希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpでの購入価格は10,500円だった。


製品パッケージ
ドウシシャのMAというブランドの製品

 本体は白いプレートに黒い持ち手が映えるシンプルなデザイン。収納時には持ち手部分になるところに操作部がある。操作部の表示はすべて日本語なのにもかかわらず、スタイリッシュな雰囲気を壊していないというところはさすがに有名デザイナーが手がけた製品といった感じ。IH0701には、大きく分けて、温度調節、保温機能、タイマー機能、揚げ物機能の4つの機能がある。また、卓上での使用を考えてチャイルドロック機能があるのも特徴の1つだ。


製品正面
製品側面
製品背面

立てて収納できるのが特徴の1つ 立てると操作部が持ち手になる
持ち運びも簡単

長押しすると操作ができなくなるチャイルドロックボタン 操作部は日本語表記でわかりやすい

 火力の指定は、火力調節と温度調節の2種類の方法がある。火力調節はP1~P6の6段階で表示され、加熱ボタンを押すごとにP1の保温、P2の微弱から、P6の高まで切り替わっていく。温度で設定する場合は揚げ物ボタンを押して「上げる」「下げる」ボタンを押して調節を行なう。温度調節は80℃から200℃までの6段階で可能。

 まずは大好きな、すき焼きで使い勝手を試してみようと、材料を買ってきたのだが、一番基本的なことを忘れていたことに気づいた。そう「鍋」だ。もちろん我が家にもたくさんの鍋やフライパンはあるのだが、IH対応のものというのをこれまで意識して購入したことはなかった。IH0701は、IHに対応していない鍋を使用した場合、「ピッピ」というアラームが鳴り、自動的に電源が切れる。一応いくつかの鍋を試したもののすべて電源が切れてしまった。

 ないかもしれないと不安になりながらも一応近所のスーパーに行ってみると、IH対応のフライパンがちゃんと売っていた。価格は2,000円前後。IHもかなり一般的になってきているようだ。

 鍋の準備もできたところでさっそく調理にとりかかった。まずは火力調節を最大のP6に設定してお肉を炒める。卓上IHを使っている人から聞いていたのは「音がかなりうるさい」ということだったが私の場合はそれほど気にならなかった。火力も充分で、すぐに肉が焼ける。割り下を入れて沸騰するまではP6、そのあとは火力を弱のP3にして調理を続けた。火力、音に関しては特になんの不満も感じなかった。


使えるフライパンはIH対応のものだけ。スーパーで2,000円前後で購入できる 温度設定は一番温度が低いP1から一番高いP6まで6段階で行なう
パネル表示部

 使っていて気づいたのは安全装置の多さ。使えない鍋の時に電源が消えるということのほかにも、鍋を調理中に外すと、すぐにアラームが鳴って電源が切れる。また、ナイフやフォークを誤って置いてしまった時、空だきをして、鍋底が高温に鳴りすぎてしまった時も同様だ。またACプラグはマグネット式になっていてコードを引っ掛けるとすぐに外れるようになっている。家族で囲むことが多い食卓料理、安全に関しての配慮が随所に感じられる。


本体のプラグ差し込み口 プラグはマグネット式になっている

 さて、調理を終えて問題になるのが、片付け。プレートには割り下の吹きこぼれや、鍋の焦げ付きが残っていた。が、やっぱり片付けはものすごく楽ちん。濡れたフキンで拭き取るだけで、あっという間にきれいになってしまった。そのほか、すこし油っぽくなってしまっていた取っ手部分や、本体のほかの部分も拭き取るだけで油がスッと取れた。今までは鍋の後のコンロの片付けや、洗い物が嫌で片付けを次の日に回す……なんてこともしばしば。必然的に鍋をやるのは休日前がほとんどだった。でもこの片付けの楽さなら平日でも気軽に食卓料理を楽しめそうだ。

 そしてもう一つのポイントの収納に関しても大満足だ。立てて置いておけるのでシンク下の狭いスペースでもスッキリと収納できた。立てて収納した時に感じたのが、裏面にまで感じるデザイン性の高さ、ファンも含めて全てが黒で統一されていて、コレならば見せる収納にも対応できるだろう。


片付けは表面を布で拭くだけですぐにきれいになった 立てると操作部が持ち手になる 本体裏面。黒1色なので見せる収納にも対応できそうだ

 次に揚げ物ボタンを活用してトンカツを作った。実は揚げ物を自宅でやることはほとんどない。油が無駄になるから、油にニオイが気になるからという理由のほかに、たいしておいしく作れないからというのがある。揚げ物をおいしく作ろうと思ったら大切なのが温度設定なのだが、温度計をにらみながら、頻繁に火力の調節をしてまで、揚げ物を作る気にはならなかったからだ。その点、IH0701を使っての揚げ物はずっと簡単においしく作ることができた。

 手順は簡単。まずは鍋に油を入れて、電源を入れる。揚げ物ボタンを押して温度を、やや低めの160℃に設定する。中の油が160℃になると、「ピッ」というアラームが鳴る、その後にトンカツを入れる。あとは目で確認しながらトンカツをひっくり返して揚げるだけ。


油を入れたフライパンを本体にのせせる 揚げ物ボタンを押してから160℃に温度を設定する 【動画】トンカツを揚げている様子(WMV形式,736KB)

 仕上がりには明らかな差が出た。中まで火が通っていることはもちろん、衣が肉から剥がれないのだ。衣がしっかりとお肉に張り付いて、サクットした食感とジューシーな肉の食感を一緒に味わうことができた。ニオイや、油の問題は残るものの、特にトンカツや天ぷらなど、温度調節が難しい揚げ物が簡単に作れるというのなら自宅での揚げ物も良いかもしれない。


高温で上げすぎると衣が肉から離れてしまうことがあるが、今回は、肉から衣がはがれていない サクッとした衣と、ジューシーなお肉の食感を存分に味わうことができた

 温度調節の機能を活かして、温度調節が難しいホットケーキ作りにもチャレンジしてみた。ホットケーキはガスで作ろうと思うと火力調節がかなり難しいのだが、温度調節機能があるならうまく作れるかもと思ったのだ。が、結果は微妙だった。というのも、このIH0701の温度調節は揚げ物専用に作られているのでホットケーキを作るにはやや高すぎるのだ。温度調節は6段階できるものの、その温度は80℃、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃と10℃刻みの調節が出来るのは160℃以上。ホットケーキを作るのには温度が高すぎるのだ。結果、160℃と80℃をいったりきたりして焼いたものの、表面には焼きムラが残ってしまった。温度調節機能がもう少し細やかなものになれば、調理できる料理の幅も広がりそうなので、ここの部分にはやや不満が残った。


温度調節が難しいホットケーキを作ってみる 温度調節が難しく表面には焼きムラができてしまった

 火元を変えるということは調理器具もそれに合わせて変えなければいけないので、主婦にとってはかなり大きな決断になるだろう。IH調理にしてまず感じたのは、やはり土鍋を使えないというのは寂しい。が、温度設定や安全装置、収納、手入れの面など細かい配慮を考えるとやはりIH調理に軍配が上がるように思う。ビルドインでいきなり全てを変える前に、一度IHの利便性を確かめる手段としても、卓上タイプの製品はおすすめできる。

 また、デザイン性が高いことも魅力の1つ。今回ご紹介した製品のほかにも卓上IH調理器はデザインが優れているものが多い。用途や機能のほかにデザインにも注目して製品選びができるのも新世代の家電製品ならではだろう。

 卓上コンロの掃除が苦手な人には、ぜひ一度試してもらいたい製品だ。特に掃除の楽さは感動モノだ。





URL
  株式会社ドウシシャ
  http://www.doshisha.co.jp/
  製品情報
  http://www.ma-designing.com/iho/iho01.html

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2008/03/24 00:06

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