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家電製品ミニレビュー
cloer「Bread Roll Baker」

~輻射熱のトースターで、コンビニのパンを焼きたての味に
Reported by 本誌:正藤 慶一

cloer「Bread Roll Baker(ブレッドロールべーカー)」
 海外の家電製品は、日本のものよりもデザインが独特なものが多いが、それと同じくらい独特な用途を持つものがある。

 今回紹介する「Bread Roll Baker(ブレッドロールべーカー)」も、そんな独特さを持った製品だ。名前から察せられるようにオーブントースターなのだが、独特なのはその加熱方式。通常なら本体内のヒーターで直接パンを加熱するのだが、本製品は、ヒーターの熱を器内で反射することで、パン全体を間接的に加熱する――つまり、輻射熱を利用してパンを焼くというものだ。

 初めてこの商品の存在を知ったとき、何故わざわざ輻射熱であたためなければいけないのかと疑問に思った。製品説明によると、輻射熱で加熱することにより、焼きムラや焦げの発生を抑えて“できたての味”が楽しめるという。うーん、できたての味か……食べてみたい。疑問よりも食欲が勝ったので、購入決定。Amazon.co.jpにて定価の12,600円で購入した。ちなみにメーカーは、ドイツの家電ブランドであるcloer(クロア)で、日本ではウィナーズ株式会社が販売している。

 本体サイズは410×275×180mm(幅×奥行き×高さ)で、横幅がやや広めに感じるが、大きすぎるほどではなく、まあ「普通」の範疇に収まるといって良いだろう。運転時間を調節するツマミや、加熱中であることを知らせるランプ、パンのくずを集めて捨てられるトレイなどは、日本の一般的なオーブントースターでもよく見かけるもの。シルバー1色のシンプルなデザインには、いかにも海外製といったスマートな雰囲気が感じられる。


パッケージ
パッケージに描かれている使用手順 本体のフタを上にスライドして開ける

本体裏面。2本の足の部分にコードを巻き付けられる
本体側面の取っ手
引き出すことでパンくずを捨てられる

加熱中の器内のようす。ヒーターの上部に直接パンに熱が当たらないようガードが設けられている
 さて、本製品の特徴は内部にある。回転式の前扉を上方向に持ち上げると、中にはヒーターが1本設置されている。これだけなら普通のトースターだが、大きく違うのは、ヒーターを覆うように金属板が取り付けられている点だ。これがヒーターの熱が一方からパンに当たるのを防ぎ、熱を分散しながら全体を暖めてくれるというわけだ。前扉の内側には鏡のような反射材が付けられているため、ヒーターが発する熱のほとんどは本体内に閉じ込められることになる。庫内温度は250~270℃ほどになるようだが、その熱が逃げないため一般的なオーブントースターよりも省エネ効果も期待できるという。

 説明はこれくらいにして、とりあえず焼いてみよう。説明書にはパンの温めなおしができるとあったので、まずはコンビニで買ってきたクロワッサンの温めに挑戦したい。コンビニのクロワッサンの食感は、できたてのような“パリパリ”としたものではなく、“シナシナ”といった感じがして歯ごたえが悪い。これを本製品で加熱することで、できたてのようなパリパリとした食感を。付属する網状のベーキングラックにクロワッサンを載せ、ラックを本体にセット。フタを閉じツマミをとりあえず「5」に合わせて、運転をスタートだ。


網状のベーキングラックにクロワッサンを載せる
器内にベーキングラックをセット
加熱中のようす。スキマから赤いヒーターの光が見える

 ちなみにツマミの周囲には、0から15までの数字が振られている。普通に考えればこれは調理時間を表すものと思うが、説明書によると“タイマーの目盛りと数字の単位は「分」ではありません”とのこと。何でも、「5」が約4分、「10」が約9分30秒、「15」が約13分30秒となるらしい。そうか、ドイツの製品だから日本と単位が違うのか……いや、さすがに時間の単位までも違うわけはない。じゃあ、これは何なのだろうか? 説明書ではこれ以上の記述は記されておらず、この疑問は今となってもわからないままだ。まあ、さほど深く考えずに、数字よりちょっと早くできあがるんだね、といった程度で覚えておくのが良いだろう。

 ツマミの目盛りが「3」を超える頃になると、だんだんとクロワッサンのバターの香りが室内を漂い始めた。どうやら順調に焼かれているようだ。やがて、“チーン”という音が鳴り、調理終了。

 できあがりは、まるで焼きたてじゃないかと見紛うほどで、ちぎると「サクッ、サクッ」というおいしそうな音が聞こえる。これはすごい、と思ったが、裏面を見ると全体的にコゲが発生してしまっている。どうやら本体下部のヒーターの熱を強く受けてしまったことが影響しているようだ。

 そこで、アルミホイルを下に敷いて焼いてみると、今度は焦げを防ぐことができた。改めて焼き上がったクロワッサンを食べると、おおっ、おいしいパンの代名詞ともいえる「外はサックリ、中はふっくら」に仕上がっているではないか。内部にまでしっかりと熱が通っており、これがコンビニのパンとは思えないほどおいしい。これだけを出されたら、パン屋で焼きたてのものだと答えてしまいそうだ。


ツマミの目盛りの数字は、実際の調理時間よりも数十秒多い ツマミを「5」に合わせた状態でのできあがり 【動画】クロワッサンをちぎると、サクサクッというできたてのような音がする(WMV形式,755KB)

しかし、裏側が焦げてしまった。どうやらヒーターの熱を集中して浴びてしまったようだ アルミホイルをパンの下に敷いてみると……
今度は焦げなかった

 これに気を良くして、ソーセージパン、マヨネーズコーンパン、ベーグル、いろいろなパンに挑戦するが、すべてのパンで焼きたてのような仕上がりを楽しむことができた。オーブントースターではパンの表面しか温められず、電子レンジでは中身まで温められる一方で表面がカリッとしないという問題点があったが、本製品はその両方をいいとこ取りしたかように焼き上げてくれる。冒頭で輻射熱による加熱方法について疑問に思った私だが、このおいしさを味わったことで、その疑問はすっかり氷解してしまった。

 ちなみに、パンの下にアルミホイルを敷けば、かなり長時間焼いてもコゲは出にくい。具がたくさん詰まったパンを中までしっかり温めるには、ツマミの「10」以上の時間を要するが、その際でもコゲを心配する必要はないのでご安心を。


小さめのパンなら3つまとめて入る
器内の温度は220℃を超える
できあがり

さらにコンビニのパンを焼いてみる。写真はセブンイレブンのコーンマヨネーズパン 山崎製パンの「ナイススティック」もピッタリ入る。ナイススティックは子供の頃から食べ続けているが、このサクサクした食感は初めて ドトールの「ミラノサンドA ビーフと生ハム」もおいしく焼けた

エクセルシオールカフェのベーグル。温めることで中身のもっちりとした食感がより増す コンビニで売ってるワッフルも、まるでできたてのような味に変身。もう焼かずには食べられない

 また、冷凍したパンを直接入れて焼き上げることもできる。冷凍したピザトーストを焼いてみると、少々時間はかかかったが、中身までしっかりと焼き上げることができた。具のチーズもいい具合にとろけている。ここで調子に乗って、冷凍タコヤキが焼けるかどうかを試してみる。しかし、表面のカリカリ感は良かったものの、中身がフワリと柔らかくならず、あまりおいしくなかった。パンの温めがメインの製品なので、この結果はしょうがないところだろう。


冷凍のピザトーストを凍ったまま入れて加熱 中身も表面のチーズもしっかり焼けている。ただし、凍っているためある程度の調理時間は必要になる 同じ冷凍なら冷凍たこ焼きもできるのでは……と挑戦したものの、いくら加熱しても中心部分が堅めのままで、あまり食感は良くなかった。悪ノリが過ぎたようだ

 率直な感想としては、パンをおいしく食べたいと思う人ならマストアイテムだと言えよう。パン屋でも焼きたてに出くわす機会は少なく、さらにそれを家に持ち帰ろうものなら、帰り着くまでに冷めてしまうのが関の山。本製品ならパンだけでなく具も焼きたての状態に戻して、よりおいしくパンを食べることができるのだ。

 使用環境としては、一般家庭はもちろんだが、オフィスに設置して、コンビニで買ってきたパンをを食べるときにみんなで使うといった用途もありだろう。きっと社内のよりよい福利厚生として役立ってくれるはずだ。

 とにかくこのおいしさを、読者の方も一度味わってみていただきたい。





URL
  cloer(クロア)
  http://www.cloer-jp.com/
  製品情報
  http://www.cloer-jp.com/products/bakery/prod05.html
  ウイナーズ株式会社(販売代理店)
  http://winner-s.com/

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2008/03/07 00:04

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